Quantcast
Channel: ゴエモンのつぶやき
Viewing all articles
Browse latest Browse all 17470

床と見分けつかない…「点字ブロック、色明確に」 弱視者ら訴え

$
0
0
 床面と同系色にしたり、びょうを打つだけの視覚障害者誘導用ブロック(点字ブロック)に、変更を求める声が弱視者から上がっている。一般的に使われる黄色を目印に歩く弱視者が見分けづらく、事故につながる可能性があるためだ。国土交通省は点字ブロックの明度差や色彩など敷設基準見直しの検討を始めた。

 京都市上京区の京都府庁1号館。茶色や灰色の点字ブロックが建物入り口や廊下に並ぶ。府視覚障害者協会の北村裕喜子理事(43)=右京区=は「私たち弱視者は点字ブロックの色から入り口や段差を判断する。ブロックが床と同色だと識別ができない」と訴える。

 府庁建物では2、3号館も黄色以外のブロックを採用する。府有資産活用課は「庁舎建設当時は基準がなく、建物の色合いに合わせた。現時点では変更予定はない」という。

 市内の公共施設では、山科図書館(山科区)がベージュ色、ひと・まち交流館京都(下京区)は赤茶色のブロックを使っている。

 弱視は視覚障害者の7割を占める。2006年にバリアフリー新法が施行され、各地で点字ブロック敷設が進むが、床と似た色の点字ブロックは多い。

 国交省は、点字ブロックを周囲の路面とのコントラストが大きく容易に識別できる色、または黄色と省令で定めている。さらにコントラストの度合いを示す輝度比を一定確保するようガイドラインで定めるが、義務や罰則規定はない。

 12年3月に国際規定で輝度比などが明確になったこともあり、同省安心生活政策課は「研究や調査を重ね、新たな指標を定めていきたい」とし、新たな敷設基準を設ける方針だ。同省は12年度に、聞き取り調査や実証実験を行い、行き先へ誘導できる色彩や明度差などの確保といった改善点をまとめた。

 日本盲人会連合の大橋由昌情報部長は「京都など古い町並みに黄色のブロックがなじまないことはあるが、日本で生まれた点字ブロックの基準を明確にする国の責任は大きい」と話す。


床と似た色の点字ブロック。弱視者にとって判断しづらいという=京都市上京区・京都府庁

京都新聞 【 2014年01月10日 16時00分 】

Viewing all articles
Browse latest Browse all 17470

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>