岡谷市の神明小学校4年1組(担任・東方亜希子教諭)が飼育しているウコッケイ「シロ」が、8月下旬に発生した事故で瀕死の重傷を負いながらも、献身的に声を掛け続けた児童の願いが通じたのか「奇跡的」(関係者)に回復した。羽や足のまひの可能性があったが、今では自力で動けるようになり、元気に生活し、子どもたちを喜ばせている。
事故は8月27日朝に起きた。シロは飼育小屋の扉に首を挟み、ぐったりしていたという。岡谷動物病院の診断は、「首の骨が粉々に折れて出血し、気管や肺にも傷がある状態」。佐々木厚院長は、シロを案じる児童たちに、「人間で言うと重傷。生き物だから死んでしまうこともある。助かったとしても足や羽がまひしてしまう可能性もある」と説明した。
児童たちは、シロの譲り主から「障害が残れば子どもだけで世話をするのは大変。シロは私が面倒を見ようか」と提案を受けたが、学級会を開き全員で「障害が残っても責任を持って育てる」と決めた。
毎日病院へ行き、シロに声を掛け続けた。そのかいあって、入院2日目には自力で動けるようになり、3日後には食欲が戻ったという。佐々木院長は「子どもたちが声を掛けるとうれしそうに起きようとしていた。最初は、死んでもおかしくない状態だった。自力で動けるようになったのは驚異的な回復力」と話した。
シロは足と羽をすぐに動かせるようになったため「骨をつなげるために1カ月安静」を条件に5日ほどで退院した。現在は他のウコッケイとは別の小屋で飼育され、元気に生活している。小達陸君(9)は「いまは抱っこもできるし、みんなで遊べる。これからもっと仲良くなりたい」と笑顔を見せた。
佐々木院長は「人間も動物も心と体は切り離せない。動物も人間の子どもと同じ。シロも入院中は不安だったが、お見舞いに来た子どもたちが励みになったのだろう」と話している。
長野日報- 更新:2012-10-17 6:00
事故は8月27日朝に起きた。シロは飼育小屋の扉に首を挟み、ぐったりしていたという。岡谷動物病院の診断は、「首の骨が粉々に折れて出血し、気管や肺にも傷がある状態」。佐々木厚院長は、シロを案じる児童たちに、「人間で言うと重傷。生き物だから死んでしまうこともある。助かったとしても足や羽がまひしてしまう可能性もある」と説明した。
児童たちは、シロの譲り主から「障害が残れば子どもだけで世話をするのは大変。シロは私が面倒を見ようか」と提案を受けたが、学級会を開き全員で「障害が残っても責任を持って育てる」と決めた。
毎日病院へ行き、シロに声を掛け続けた。そのかいあって、入院2日目には自力で動けるようになり、3日後には食欲が戻ったという。佐々木院長は「子どもたちが声を掛けるとうれしそうに起きようとしていた。最初は、死んでもおかしくない状態だった。自力で動けるようになったのは驚異的な回復力」と話した。
シロは足と羽をすぐに動かせるようになったため「骨をつなげるために1カ月安静」を条件に5日ほどで退院した。現在は他のウコッケイとは別の小屋で飼育され、元気に生活している。小達陸君(9)は「いまは抱っこもできるし、みんなで遊べる。これからもっと仲良くなりたい」と笑顔を見せた。
佐々木院長は「人間も動物も心と体は切り離せない。動物も人間の子どもと同じ。シロも入院中は不安だったが、お見舞いに来た子どもたちが励みになったのだろう」と話している。
長野日報- 更新:2012-10-17 6:00