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Channel: ゴエモンのつぶやき
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東京)幻聴・妄想…私たちの素顔を 施設通所者が企画展

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 世田谷区の精神障害者就労支援施設「ハーモニー」の通所者が、22日から千代田区外神田6丁目のギャラリーで、写真やトーク、かるたで自らを紹介する展示会を開く。自身の妄想や幻聴などを元にした「かるた」の制作で、理解と共感が広がり、今回のイベント開催につながった。

 展示会は「新・幻聴妄想かるたとハーモニー展」。ピクニックの風景や、施設、自宅での日常の姿など、写真家の斎藤陽道(はるみち)さんが撮影した約50枚の写真の展示や、自身の体験を語るトークショーがある。

 登場するのは統合失調症や発達障害などを抱える約30人で、平均年齢52歳。思うように働けず、生活保護を受ける人も少なくない。半数以上が一人暮らしだ。

 「自分で作れる『売れるもの』はないか」。考えた末に行き着いたのが、自分たちの体験を題材にしたかるた作りだ。

 「体から小さい虫がスッと出ていく幻覚を見なくなったら、部屋に本物のコバエや蚊がいるのに気づいた」。そんな体験から「《さ》 さようなら幻覚の虫 こんにちは本物の虫」の読み札が生まれた。ほかにも「タマゴを産んだ」「弟が犬になっていた」「宇宙の支配者だった」といった札が並ぶ。

 2008年に第1作を制作すると、突き抜けたユーモアが共感を呼んだ。メンバーが入れ替わり、今年1月に発表した「新・幻聴妄想かるた」は、すでに250セット売れた。「体験を語ってほしい」との依頼も増えた。大学やラジオ・テレビ局、福祉施設など、この5年間で十数カ所にのぼる。

 施設長の新澤克憲さん(54)は、ミーティングの中で身の上話を少しずつ話し始めたのがきっかけだったと振り返る。本人たちにとっては切実な問題だが、口に出し、他人に聞いてもらうことで、つらい体験が少しずつユーモラスになっていった。それに伴い、初対面の人と話し、自分が写った写真への抵抗も少しずつ消えていった。今回の展示会は、こうした「変化」を背景に、企画された。

 新澤さんは「心の病気と健康な人との境目は、実はあいまい。今の社会では、だれもがなりうる。かるたは、両者を隔ててきた壁を崩すきっかけになったのではないでしょうか」と話す。

 展示会はNPO法人エイブル・アート・ジャパンの主催で、会場は「A/Aギャラリー」(03・5812・4622)。9月7日までの金土日のみ開催。午前11時〜午後7時。詳しくはハーモニー(03・5477・3225)へ。

2014年8月18日03時00分 朝日新聞

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