「第21回障害者10+件週間記念事業・第14回身体障害者補助犬シンポジウム」が9日、宝塚市で開かれる。今年は身体障害者補助犬法の成立、施行から10年の節目。シンポの参加者らに、これまでの取り組みや次の10年に向けた思いを聞いた。
◇歌で広げる理解の輪 子どもに教育の場を
「歌で補助犬への理解の輪を広げたい」。身体障害者補助犬法が成立、施行した02年、補助犬の歌2曲を作った時の気持ちを忘れてはいない。「言葉だけでは伝わらないことがある」と、今もコンサートで人々の心に響かせている。
後藤さんが作詞・作曲したのは「あなたの風になりたい」。同年7月、曲作りのため、宝塚市のコンピュータープログラマー、木村佳友さん(52)の自宅を訪れ、介助犬シンシアと出会った。「なんて透明感のある犬なんだ」と感動した。シンシアが、高台の自宅から街へ出ようとする木村さんの背中を押す風に見えた。「あなたは 心のマストを上げて 私はあなたの 風になりたい」という歌詞ができた。
平山さんは補助犬に親しんでもらおうと「補助犬トリオ」を作詞・作曲した。「制服着た時は そっと見ててね 声をかけないで」と補助犬に出会った時のマナーも織り込んだ。それは平山さんに苦い経験があったから。学生時代に西宮市から大阪市へ向かう電車で視覚障害がある男性と盲導犬のペアに出会った。「どう接したらいいんだろう」と戸惑うばかりで何もできなかった。平山さんは「犬ではなく人に『お手伝いすることはありませんか』と声をかければよいのです」と歌で呼び掛ける。
後藤さんは補助犬の役割は大きくなると信じる。「犬が1頭いれば心が和む。ロボットには愛やぬくもりはありません」と高齢者福祉や介護の現場での活躍に期待を寄せる。平山さんは教育が大事だと考えている。「子どもの時に体験すれば記憶に残るもの。学校で保護者と一緒に学んだり、家で補助犬について会話してみては」と提案し、子どもに願いを託す。
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◇第21回障害者週間記念事業・第14回身体障害者補助犬シンポジウム
9日(日)午前10時20分〜午後4時、宝塚市逆瀬川1の「アピア1」一帯で。補助犬トーク、宝塚市立光明小児童による発表、介助犬デモンストレーション、コンサートなど。入場無料。問い合わせは宝塚市障害福祉課(0797・77・2077)。
毎日新聞 2012年12月03日 〔阪神版〕
◇歌で広げる理解の輪 子どもに教育の場を
「歌で補助犬への理解の輪を広げたい」。身体障害者補助犬法が成立、施行した02年、補助犬の歌2曲を作った時の気持ちを忘れてはいない。「言葉だけでは伝わらないことがある」と、今もコンサートで人々の心に響かせている。
後藤さんが作詞・作曲したのは「あなたの風になりたい」。同年7月、曲作りのため、宝塚市のコンピュータープログラマー、木村佳友さん(52)の自宅を訪れ、介助犬シンシアと出会った。「なんて透明感のある犬なんだ」と感動した。シンシアが、高台の自宅から街へ出ようとする木村さんの背中を押す風に見えた。「あなたは 心のマストを上げて 私はあなたの 風になりたい」という歌詞ができた。
平山さんは補助犬に親しんでもらおうと「補助犬トリオ」を作詞・作曲した。「制服着た時は そっと見ててね 声をかけないで」と補助犬に出会った時のマナーも織り込んだ。それは平山さんに苦い経験があったから。学生時代に西宮市から大阪市へ向かう電車で視覚障害がある男性と盲導犬のペアに出会った。「どう接したらいいんだろう」と戸惑うばかりで何もできなかった。平山さんは「犬ではなく人に『お手伝いすることはありませんか』と声をかければよいのです」と歌で呼び掛ける。
後藤さんは補助犬の役割は大きくなると信じる。「犬が1頭いれば心が和む。ロボットには愛やぬくもりはありません」と高齢者福祉や介護の現場での活躍に期待を寄せる。平山さんは教育が大事だと考えている。「子どもの時に体験すれば記憶に残るもの。学校で保護者と一緒に学んだり、家で補助犬について会話してみては」と提案し、子どもに願いを託す。
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◇第21回障害者週間記念事業・第14回身体障害者補助犬シンポジウム
9日(日)午前10時20分〜午後4時、宝塚市逆瀬川1の「アピア1」一帯で。補助犬トーク、宝塚市立光明小児童による発表、介助犬デモンストレーション、コンサートなど。入場無料。問い合わせは宝塚市障害福祉課(0797・77・2077)。
毎日新聞 2012年12月03日 〔阪神版〕