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Channel: ゴエモンのつぶやき
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障害者週間記念事業・補助犬シンポに寄せて/中 宝塚市長・中川智子さん /兵庫

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 ◇差別されない社会を 自立や社会参加、後押し

 社民党の衆院議員だった02年、補助犬議連の事務局長として身体障害者補助犬法の成立のために与野党の垣根を越えて走り回った。「障害があることで差別されず、当たり前に外出でき、嫌な思いをしないで暮らせる社会を作りたい一心だった」と振り返る。

 09年の宝塚市長選で初当選。市民に身近な行政のトップになった。しかし、国会で描いていた理想と現実との差に驚いた。宝塚市は立法に向けて協力した木村佳友さん(52)が介助犬シンシアやエルモと暮らしてきたまち。市民の理解も他の地域に比べると高い。それでも市職員でさえ法律を十分に知らないと感じた。市内の飲食店でも同伴拒否がなくならない。「国が法律を作ったのだから、県や市は努力し、市民への周知は広がる」という期待は外れた。

 法律ができて10年の今年度は再スタートの時と位置付ける。今年10月には介助犬総合訓練センター「シンシアの丘」がある愛知県長久手市と協力・友好関係を深める覚書を交わした。来年1月には、市職員向けに補助犬の研修をする予定だ。福祉の担当者だけでなく窓口、道路、商工など幅広い部署の職員に法律を知ってもらうのが狙いだ。近隣の自治体職員を招くことも考えており、「宝塚市は一番進んでいると自信を持って情報発信し、他の自治体と一緒に頑張りたい」と意気込む。

 今夏、木村さんの自宅近くをエルモと約1時間散歩して新たな発見があった。地域の人たちに温かさだけでなく、誇りを感じたのだ。「エルモが堂々と歩く様子を見て、地域の人たちも一緒に支えようという気持ちになって結束が強まっている」と思った。これからも「シンシアのまち」から障害者の自立や社会参加の後押しを続ける。

 ◇第21回障害者週間記念事業・第14回身体障害者補助犬シンポジウム

 9日(日)午前10時20分〜午後4時、宝塚市逆瀬川1の「アピア1」一帯で。補助犬トーク、宝塚市立光明小児童による発表、介助犬デモンストレーション、コンサートなど。入場無料。問い合わせは宝塚市障害福祉課(0797・77・2077)。

毎日新聞 2012年12月04日 〔阪神版〕

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