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障害者の目線で防災マニュアル 茨城・取手の市民団体が作成

 東日本大震災を教訓にして、茨城県取手市の市民団体が障害者向けの防災マニュアルを作成した。マニュアルでは異なる障害ごとに対応した救助法などを紹介しており、障害者の気持ちにも配慮。作成メンバーには障害者も加わっていて、経験に基づいた「障害者の、障害者による、障害者のための」防災マニュアルとなっている。

 防災マニュアルを作成したのは「とりで障害者協働支援ネットワーク」(染野和成代表)で、市民団体が障害者防災マニュアルをつくるのは全国でも珍しい。東日本大震災では、障害者や高齢者といった要援護者の被害が、健常者の2倍を超えたことから作成を思い立ったという。

 平成23年6月から作業を始め、障害者約600人を対象にしたアンケートを実施したほか、全国の都道府県や市町村の防災マニュアルなども参考にして検討。昨年7月には素案を作り、地域の自主防災会や消防署、民生委員などの意見を聞いてまとめた。

 マニュアルには障害者の意見を取り入れ、目の不自由な人の場合は現場の状況を声で知らせながら誘導するなど、障害に応じた救助法をイラスト入りで説明しているのが大きな特徴。情報の収集と連絡方法のほか、災害用常備品といった災害への備えなども分かりやすく掲載した。

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「障害者のための防災マニュアル」を発行したとりで障害者協働支援ネットワークのメンバー=取手市役所

 名前や連絡先、障害の種類などを記入して、折りたたむと障害者手帳に入る「防災情報カード」も付属。災害時に救護者に見せて、適切な対応をしてもらえるようにした。

 B5判、カラー40ページで、1万2千部を作成。市内の障害者や障害者支援団体、社会福祉協議会などに配布する。

 ネットワークでは、「障害者だけでなく、災害に備えて健常者にも見てもらいたい」と話している。

MSN産経ニュース-2013.3.20 02:21

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