障害者虐待防止法が施行された昨年10月以降、山口県と各市町の通報窓口に寄せられた情報から計11件の虐待が確認された。県障害者支援課などによると、家族間の身体的虐待が大半で、家庭から一時的に離し、保護したケースもある。市町別では宇部市4件、防府市3件、光市2件、岩国、下松両市が各1件だった。
防府市では、知的障害のある20代の男性が長期間にわたり、入浴や洗濯をさせてもらえなかったという。別の身体障害のある男性は同居する父親の暴力で頭にけがをした。40代の女性は入院費に充てる障害年金を妹が使い込んでいたという。
いずれも施設や支援員の通報で発覚。市は自宅訪問するなどして改善を進めている。
岩国市では知的障害のある女性が、下松市でも身体障害のある30代の女性が、それぞれ母親に顔をたたかれて虐待と判断された。背景には世話をする側のストレスがあり、岩国市は女性の通所サービスを拡充して負担軽減を図ったという。
宇部市では暴力を振るわれた障害者を一時保護した。市ではこれまで全体で8件の相談があり、市障害福祉課は「(通報の)専用窓口ができ、虐待の深刻化を防ぐ上でも効果がある」としている。
防止法は、障害者への虐待を発見した人に自治体への通報を義務付け、県と市町に通報窓口の設置を課している。通報を受けた市町は家庭内への立ち入りや一時保護ができ、必要に応じて都道府県などに通報する。
2013/04/10 18:18 【中国新聞】
防府市では、知的障害のある20代の男性が長期間にわたり、入浴や洗濯をさせてもらえなかったという。別の身体障害のある男性は同居する父親の暴力で頭にけがをした。40代の女性は入院費に充てる障害年金を妹が使い込んでいたという。
いずれも施設や支援員の通報で発覚。市は自宅訪問するなどして改善を進めている。
岩国市では知的障害のある女性が、下松市でも身体障害のある30代の女性が、それぞれ母親に顔をたたかれて虐待と判断された。背景には世話をする側のストレスがあり、岩国市は女性の通所サービスを拡充して負担軽減を図ったという。
宇部市では暴力を振るわれた障害者を一時保護した。市ではこれまで全体で8件の相談があり、市障害福祉課は「(通報の)専用窓口ができ、虐待の深刻化を防ぐ上でも効果がある」としている。
防止法は、障害者への虐待を発見した人に自治体への通報を義務付け、県と市町に通報窓口の設置を課している。通報を受けた市町は家庭内への立ち入りや一時保護ができ、必要に応じて都道府県などに通報する。
2013/04/10 18:18 【中国新聞】