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Channel: ゴエモンのつぶやき
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「花咲きまつり」盛況 知的障害者施設「日の出太陽の家」

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 「やさしいことをすると花が咲く」を合言葉に、日の出町の知的障害者支援施設「日の出太陽の家」で二十二回目となる「花咲きまつり」が四日、開かれた。かつて施設は住民の反対運動を経験したが、関係者はいま障害者への理解と支援の輪が広がっていることを実感している。 (阿部博行)


 まつりには、ボランティアや一般市民ら約八百人(主催者発表)が参加した。


 まつりは、障害者への理解促進と社会貢献を目的に二十年以上前に始まり、ボランティアの支援で回を重ねてきた。今年も地元自治会と亜細亜大学野球部、お茶や琴、乗馬などの愛好団体と有志らがスタッフとして裏方を務め、五十人は前日から泊まり込みで準備した。


 会場にはさまざまな店が並び、野だてや炭焼き体験、忍者体験コーナーなども登場。あきる野市から家族で遊びに来た小学一年の渋沢巧大君(6つ)は黒装束で、手裏剣投げに挑戦。「初めてだけど、おもしろかった」と笑顔で声を弾ませた。


 まつりの名前は、絵本「花さき山」(斎藤隆介作)に由来する。五年前に他界した施設創設者の中島正清さんが、絵本の中の「やさしいことをすると花が咲く 命をかけてすれば山が生まれる」との一節に感銘を受け、裏山を含む敷地全体を「花咲き山」と命名。まつりの名前にも「たくさんの人が訪れて、ふもとの村で花を咲かせてほしい」との願いを込めた。


 中島さんは五十歳のとき、福祉の道を志して会社経営から身を引き、この地で売りに出ていた「武家屋敷」と裏山を購入。施設を建設して一九八七年に開園した。現在、三十人の知的障害者が施設で生活し、武家屋敷をボランティアの研修所として活用している。


 開園まで七年ごしで地元の反対運動に遭った。このとき各地から多くの障害者ボランティアが集まり、「障害者のことを理解して」と住民を説得して回った。のちにオウム真理教事件で犠牲となった坂本堤弁護士と妻の都子さんもボランティアとして参加した。


 花咲まつりは例年、地元自治会から、おはやしの山車なども繰り出し、祭り気分を盛り上げている。施設長の板垣修さんは「まつりは出会いの場であり、みんながさりげなく手を貸し合っている」と感慨深げに話した。


各種の出店や山車が並び、来場者でにぎわう会場=日の出町で

東京新聞- 2013年5月6日

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