知的・精神・肢体障害者とその支援者ら二百人以上が五年の歳月をかけ、つくり上げた巨大タペストリー(縦三・三メートル、横六メートル)の展示が、藤沢市藤沢の昭和初期の米蔵を改装した「蔵まえギャラリー」で行われている。七日まで。(加藤木信夫)
県内や東京・町田など計八カ所で、障害がある人たちにアートを楽しむ場を提供している「フェースofワンダー」(金子光史代表)の立案。共同作業が不得手だったり、その機会に恵まれない障害者に、大人数でものづくりをする楽しさを体感してもらう狙いがある。
タペストリーにはさまざまな絵画、色彩、文字がちりばめられている。文字を書ける人が「色」「空」などを書き、書けない人はその中を塗り込んだり、思い思いの柄を描いたりすることで制作に参加してきた。
「就学前から還暦をすぎた人まで、タペストリーに向かいました。全員参加が大切です。共同作業が苦手な自閉症の人も積極的に取り組んでくれ、びっくりしました」と金子代表は目を細める。
「フェースofワンダー」は、来場者にもタペストリーに「寄せ書き」をしてくれるよう呼び掛けている。それが制作に参加した障害者の喜びを増すことにつながるのだという。
開館時間は午前十一〜午後六時まで。問い合わせは、蔵まえギャラリー=電0466(25)9909=へ。
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障害がある人たちの文字、絵画、色彩がちりばめられた巨大タペストリー=藤沢市の蔵まえギャラリーで
東京新聞- 2013年5月6日