Quantcast
Channel: ゴエモンのつぶやき
Viewing all articles
Browse latest Browse all 17470

障害者と企業の懸け橋 新宿の「チャレンズ」あす通所相談イベント

$
0
0

 新宿区にある障害者の自立支援施設「自立支援カレッジ チャレンズ」では、精神や知的、発達障害など障害の状況に応じた訓練を行った上で、企業に紹介。働く側と雇う側のミスマッチを防ぎ、障害者の長期就労につなげている。8日は施設内で、新規通所の相談を受け付けるイベントを開く。 (杉戸祐子)


 施設を運営するのは、一九九四年に大阪府で障害者支援を始めた小島純子社長(62)。施設のドアを開けると男女数人がパソコンを操作したり、工作に打ち込んだりしていた。ここでは、数字が苦手な人には小遣い帳を付けるところから助言。覚えるのが苦手な人には小まめなメモ取りを徹底する。


 小島社長は訓練について「まず施設を気兼ねなく過ごせる場所に感じてもらうことが大切。施設に通えるようになったら得意、不得意を把握し、就労につなげる」と話す。


 障害者雇用に理解の深い企業とパイプを築き、東京と大阪で二十人以上の就労を実現。チャレンズ出身の男女三人を雇用した医薬品大手「小林製薬」(大阪市)の藤城克也業務改革部長は「チャレンズは適性を見極めて紹介し、就職後のフォローもあるので安心」と歓迎する。


 今年四月、国が企業に義務付けている障害者の法定雇用率は従来の1・8%から2・0%に引き上げられた。企業と障害者の双方にとって長期雇用につながる訓練はより重要になっている。


 脳卒中の後遺症で高次脳機能障害のある東大和市の赤池功さん(53)はチャレンズで訓練を受け、飲食業の企業内訓練に入った。新宿区から通っている鈴木英美さん(44)は「精神状態が不安定になり、家にこもっていたが、通う場所ができて前向きに物事を考えられるようになった」と語る。


 小島社長は胃が先天的に二つある難病に苦しみ、手術で治癒したのは短大を卒業して養護教諭になってからだった。「障害者と健常者、どちらの立場も理解できる。両方の接点を見つけて懸け橋になりたい」と願う。


 イベントは八日午後一時半から。問い合わせはチャレンズ=電03(5937)0273=へ。


鈴木英美さん(左)の作成したパソコン画面を確認する小島純子さん=新宿区で

東京新聞- 2013年6月7日

Viewing all articles
Browse latest Browse all 17470

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>