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障害者の人権フォーラム:佐賀「取り押さえ」死亡事件、理解あれば起こらなかった…−−京都

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 障害への無理解から障害者がトラブルに巻き込まれるケースが起きる中、障害者の人権と地域生活を考えるフォーラムが8月28日、京都市で開かれ、和歌山などの弁護士らによるシンポジウムがあった。また、知的障害を持つ佐賀市の安永健太さん(当時25歳)が自転車で停車中のバイクに衝突し、警察官に取り押さえられて死亡した事件について、遺族が「警官の障害への無理解が原因」と報告。一方、障害者団体などが警察と交流し、理解を深めているという取り組みも発表され、約220人が熱心に耳を傾けた。

 ◇佐賀「取り押さえ」死亡事件

 「きょうされん近畿・北陸ブロック」が主催した。事件は2007年9月、佐賀市で発生。安永さんを取り押さえた警官5人のうち1人が付審判事件として特別公務員暴行陵虐致傷罪に問われたが、無罪が確定した。しかし、遺族は「真相を知りたい」と佐賀県を相手取って民事裁判を起こし、来春にも判決が出る見通しだ。

 フォーラムでは安永さんの父で自営業、孝行さん(52)が「健太がバイクに衝突し倒れた時、普通なら『大丈夫?』と心配するはず。健太は『何をしているんだ』と警官に怒鳴られたと聞く。挙動から薬物中毒などを疑ったらしいが、警官が、パニックになりやすいなどの知的障害の特徴を理解してくれていたら、こんなことにはならなかった」と訴えた。

 ◇ハンドブックや交流会 弁護士、全国の警察へ配布−−活動紹介

 弁護士らによるシンポジウムでは和歌山や大阪、神戸、奈良で障害者問題に取り組む4人が「地域で安心して暮らしていくために」をテーマに開催。辻川圭乃弁護士(大阪弁護士会)は警官に知的障害などを理解してもらうため、ハンドブックを作成し、全国の警察署に配布している活動を紹介。また、障害者と警官の交流会も行い、理解を深めている様子を話した。

 また、和歌山の社会福祉法人の職員は精神障害者の当事者の会が作られ、交流している活動について報告。奈良の障害者団体のメンバーは警察に加え、コンビニなどでも障害を知ってもらう運動について話し、神戸で活動する障害者団体のメンバーからは凶悪事件が発生した際、障害者が犯人と疑われ、傷ついている実態が明らかにされた。

毎日新聞 2013年09月03日 地方版

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