【北広島】恵庭市内の農業法人で研修中の青年が来春から、北広島市内で新規就農する。福祉施設での勤務経験もある竹内巧さん(33)=市内大曲柏葉=。「ゆくゆくは農業と福祉を融合させて障害がある人とも一緒に働きたい」と夢を描き、寒さが厳しくなる中、ビニールハウスの建設など準備に励んでいる。
竹内さんは2011年春から、恵庭市の余湖農園で研修を続けている。1年目は野菜を詰めた袋のバーコード貼りや、トラック運搬などの出荷作業を通じ、野菜の見方を学んだという。畑で作業したのは2年目から。今年はズッキーニやヤーコンなどを担当し、納品までを考えてきた。
網走で生まれ、公務員だった父親の転勤に伴って札幌や帯広、函館などに住んだ。小樽商大を卒業後、機械メーカーに勤務してインド駐在も経験した。その時感じたのが、海外で働く面白さと共に、生まれ育った北海道を出ている自身を含め、「北海道から人もお金も出ていく悔しさ」だった。北海道に戻ろうと決意した。
その後、札幌で知的障害者が通う通所施設で働くように。「北海道の地元ならではの仕事って何だろう」と考えながら、たどり着いた答が農業だった。
北広島を選んだのは、人との出会いから。余湖農園とのつながりを持つ市内島松の農業高藤昌志さん(69)から、約200アールの畑を借りた。機械を譲ってくれた人もいた。
現在は、ハウスの骨組みを立てるなどの準備を進め、春からは妻の愛さん(30)も一緒に畑仕事をする。
当初はミズナやトマトなどを手掛けるつもりで、竹内さんは「将来は障害者ひとりひとりが主体となって働ける場所にしたい」と語る。
高藤さんは「一生懸命頑張っていい作物を育てて、北広島で成功してほしい」と、農業の、地域の“先輩”として応援している。
市経済部によると、市内の専業農家は2010年度で69戸。高齢化や後継者不足で緩やかに減少しており、新規就農者は2年ぶりで「市独自の助成も考えて後押しできれば」としている。
北海道新聞-(11/30 16:00)
竹内さんは2011年春から、恵庭市の余湖農園で研修を続けている。1年目は野菜を詰めた袋のバーコード貼りや、トラック運搬などの出荷作業を通じ、野菜の見方を学んだという。畑で作業したのは2年目から。今年はズッキーニやヤーコンなどを担当し、納品までを考えてきた。
網走で生まれ、公務員だった父親の転勤に伴って札幌や帯広、函館などに住んだ。小樽商大を卒業後、機械メーカーに勤務してインド駐在も経験した。その時感じたのが、海外で働く面白さと共に、生まれ育った北海道を出ている自身を含め、「北海道から人もお金も出ていく悔しさ」だった。北海道に戻ろうと決意した。
その後、札幌で知的障害者が通う通所施設で働くように。「北海道の地元ならではの仕事って何だろう」と考えながら、たどり着いた答が農業だった。
北広島を選んだのは、人との出会いから。余湖農園とのつながりを持つ市内島松の農業高藤昌志さん(69)から、約200アールの畑を借りた。機械を譲ってくれた人もいた。
現在は、ハウスの骨組みを立てるなどの準備を進め、春からは妻の愛さん(30)も一緒に畑仕事をする。
当初はミズナやトマトなどを手掛けるつもりで、竹内さんは「将来は障害者ひとりひとりが主体となって働ける場所にしたい」と語る。
高藤さんは「一生懸命頑張っていい作物を育てて、北広島で成功してほしい」と、農業の、地域の“先輩”として応援している。
市経済部によると、市内の専業農家は2010年度で69戸。高齢化や後継者不足で緩やかに減少しており、新規就農者は2年ぶりで「市独自の助成も考えて後押しできれば」としている。
北海道新聞-(11/30 16:00)