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前橋公園のバリアフリー点検、地図化 作業療法士の卵・群馬大生

 同大医学部保健学科の作業療法学専攻では毎年、学生が学内のバリアフリーを調べている。今年は外里冨佐江(とざとふさえ)教授(リハビリテーション学)らの発案で初めて学外に目を向けた。

 三年生十九人が三グループに分かれ、昨年十月、前橋公園の臨江閣周辺、るなぱあく、さちの池周辺の三カ所を調査。それぞれの地図をつくり、課題を報告書にまとめた。

 るなぱあくを調べたグループは、実際に車いすに乗り、赤ちゃんの代わりに荷物を載せたベビーカーを押し、障害者や親子連れの目線で調査した。

 報告書では、二つある駐車場の大きい方に近い「東入り口」には階段が二十一段あり、車いすでは入りにくいことを指摘。スロープがある正面入り口に向かう歩道の端には車いすやベビーカーの車輪がはまりかねない隙間があることも挙げた。

 メンバーの佐々木瑞希(みずき)さんは「全体的にバリアフリーが整っているが、保護者や介助者の付き添いがあることが前提となっている」と指摘した。

 臨江閣を担当した一人、大塚昂弘(たかひろ)さん(20)は「段差を移動する上下の運動は体力を使う。手すりやスロープなど、思いやりを形にする工夫が大切だと身に染みた」と振り返った。さちの池を調べたグループは、狭くて車いすでは通りにくい通路、階段や傾斜がある地点を細かく地図に描き込んだ。

 今回の調査では、前橋市の福祉担当の若手職員グループが調査場所や内容を助言した。

 グループは背景調査のため昨年七月、障害者や高齢者二百八十七人にアンケートを実施。外出時に知りたい情報として回答が多かったのは、駐車場の広さ(回答者の37%)、洋式トイレの有無(同23%)、段差の有無(同13%)だった。

 外出時の支障としては「視覚表示が少ない」「休む場所が少ない」「耳が聞こえない人への対応が分からない人が多い」などの声が寄せられた。

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色鉛筆で3つの地図をつくった学生たち=前橋市昭和町の群馬大で

東京新聞 : 2014年2月23日

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