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Channel: ゴエモンのつぶやき
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障害者条例制定へ/2 発達障害 周囲の理解不可欠 /茨城

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 ◇支援あれば能力活用可能

 つくば市竹園にある喫茶店「カフェ・ベルガ」。2月中旬、発達障害を持つ10〜20代の男性5人と臨床発達心理士の女性らがテーブルを囲んだ。成人を迎えたばかりの青年もおり、話題の中心は成人式だった。約2時間の談笑ではそれぞれの関心事なども披露し、終始穏やかな雰囲気に包まれた。

 参加した5人は、いずれも親が県南で活動する「茨城LD等発達障害親の会 星の子」に所属。同会は2カ月に1回、子どもたちの懇談会を開催し、社会性向上などに努めている。互いの障害への理解促進も欠かせない。発達障害と言っても、「学習障害(LD)」「自閉症」「アスペルガー症候群」などさまざまな形があるからだ。

 同会事務局の武藤富子さんは「メンバーの子ども同士でも全く違う」。高校に通う武藤さんの長男(16)は高機能自閉症。プラモデル作りは得意だが、リボン結びはできない。シャワー時間などを分刻みで決めており、時間がずれるといら立ってしまう。親でもまだ分からない部分があるという。

 できないこともあるけれど、周囲の理解とサポートで、可能性と行動範囲は大きく広がる。同会メンバーの10代の長女は、声優の専門学校に通っている。教科書は読めず、スケジュール管理もできない。しかし、台本を読むことはできる。このため、母が電車の時刻を管理して通学。ごく普通に授業を受けている。

 支援さえあれば、自分の能力を活用して働くこともできる。しかし、できることとできないことの差が大きく、周囲からは「やろうとしないだけだ」と誤解される。武藤さんは「どこを補えば良いのか分からなければ支え合うことはできない。周囲の理解は不可欠だ。もちろん、当事者も外に働きかける努力が必要」。本人の努力とともに、社会の理解が求められている。

毎日新聞 2014年02月25日 地方版

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