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精神障害の親助け、孤立防ごう 支援団体が意見交換

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 子育てをする精神障害者の支援や、精神障害の親がいる子の支援をしている団体のメンバーが先月、名古屋市内で集まり、支援の課題などを話し合った。呼び掛け人の鈴鹿医療科学大看護学部准教授土田幸子さん(精神看護学)によると、精神障害者の子の支援に絡む団体が一堂に会するのは、おそらく全国初という。土田さんは「何らかの形で二回目を開きたい」と話す。

 「情報交換会」には、北海道から広島県まで、全国十五団体の四十四人が参加した。

 会に出席し、精神科訪問看護などのサービスを提供している東京都立川市のNPO法人、多摩在宅支援センター「円」理事長の寺田悦子さんによると、精神疾患のある親は、病気ゆえに対人関係がうまくいかず、子育てで苦労する人が少なくない。「自分のせいで子どもがつらい思いをしている」と自分を責める親と、親の病気に振り回される大変さを他の人に言えず、孤立する子。双方に目を配った支援が必要という。

 会場では、各団体が取り組みを紹介した。

 精神障害者らが昆布の加工・販売などをし、一緒に生活している北海道浦河町の地域活動拠点「べてるの家」の創始者、向谷地生良(むかいやちいくよし)さんも駆けつけ、べてるの家などが取り組む子育て支援を説明した。

 べてるの家では精神障害者同士の恋愛も活発で、子をもうける当事者は多い。精神疾患で自虐的に自分を追い込み、子育てに苦労するメンバーもいる。そうした人を支援するため、浦河町では、べてるの家や病院、保健所、学校の連携が緊密になった。個別のケースごとに関係機関が集まる「応援ミーティング」が月一度あり、障害者本人も同席して解決策を探る。

 子育て経験のある地域の主婦を交え、子育てに苦労する障害者らが集まる定期的なミーティングもある。親として社会参加する難しさなどを話し合い、より良い物事のとらえ方や意思疎通の方法を考え、練習する。いずれも、親を助けることで、子どもを間接的に支援しようという考えだ。

 円も、子育てで苦労する精神障害の親を対象に、ミーティングを開いている。専門職を交えて、悩みを打ち明け合うことで、苦労しているのは自分だけでないと孤立感が和らぐ。同時に、子どもは別室で遊び、心の負担を軽くする。ミーティングで出た課題を訪問看護に生かすため、スタッフによる会議も開いている。

 土田さんが世話人代表を務める「親&子どものサポートを考える会」は、津市で、精神障害の親のいる成人が集う交流会を毎月開いている。親の病状に合わせて生活するうちに、自分を大事に思えなくなったなど、子の立場ゆえの経験を話し合う。類似の体験談を聞くことで、心のわだかまりを解消する人もいる。

 意見交換では、行政や一般市民との連携が課題といった意見が出された。子を支援する児童養護の部門と精神保健の部門など、行政機関内での連携もないといった指摘もあった。

 土田さんによると、参加者からは「同じ問題意識を持つ人がたくさんいると知り勇気づけられた」「親子の支援という切り口でネットワークができれば」との感想が寄せられた。

 土田さんが昨年九月に視察したドイツでは、精神障害の人の子の支援に関わる百近くの機関がネットワークを形成。年に一度集まり情報交換をしている。国内でも、親や子の支援をする団体があり、それらが情報を共有することが有効と考え、会の開催を呼び掛けた。土田さんは「これをきっかけに、精神障害の親とその子の支援が必要という認識が、社会に広がれば」と話した。

2014年6月7日 中日新聞

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