縦横のけい線が隆起した碁盤などを使って視覚障害者が囲碁を楽しんでいる。用具は以前からあったが、二十年ほど前から関西で普及し始めた。関東でもここ数年愛好者を増やしており、初の関東大会が二十九日、川崎市川崎区堤根の「ふれあいプラザかわさき」で開かれる。会場にはサンプル碁盤を用意する予定で、愛好者は見学を呼び掛ける。 (山本哲正)
視覚障害者用は碁石も白は表面が滑らか、黒は突起付きで判別でき、石の下側に刻まれた八本の溝を縦横の交点にはめ込む。互いに自分の手を読み上げて伝えながら、位置がずれる心配なしに情勢を手触りで確認しながら勝負できる。
十五人が所属する川崎市視覚障害者福祉協会の囲碁の会によると、愛好者は全国で数百人規模と少ない。大会には日本点字図書館や筑波技術大のサークルなどから計四十人が集まる見込みだ。
「座って楽しめる囲碁は視覚障害者に向いている」と囲碁の会代表の松本雄治さん(69)=多摩区。毎月三回、縦横の線が十九本ずつの一般的な十九路盤のほか、取り組みやすい十三路盤、九路盤を使って初心者も楽しんでいる。
松本さんは五十歳で囲碁を始めたが、緑内障が進んだため一時やめていた。点字図書館のカルチャースクールで視覚障害者用の道具に出合い、川崎に仲間を広げた。さらに愛好者を増やし「関東大会を毎年、市長杯として開けるよう市に申し入れたい」と松本さんらは話している。
大会は午前十時〜午後四時。問い合わせは、囲碁の会=電(955)0302=へ。
Image may be NSFW.
Clik here to view.
指先で縦横のけい線を数えながら碁石を置く松本さん(左)ら=市役所で
2014年6月27日 東京新聞
視覚障害者用は碁石も白は表面が滑らか、黒は突起付きで判別でき、石の下側に刻まれた八本の溝を縦横の交点にはめ込む。互いに自分の手を読み上げて伝えながら、位置がずれる心配なしに情勢を手触りで確認しながら勝負できる。
十五人が所属する川崎市視覚障害者福祉協会の囲碁の会によると、愛好者は全国で数百人規模と少ない。大会には日本点字図書館や筑波技術大のサークルなどから計四十人が集まる見込みだ。
「座って楽しめる囲碁は視覚障害者に向いている」と囲碁の会代表の松本雄治さん(69)=多摩区。毎月三回、縦横の線が十九本ずつの一般的な十九路盤のほか、取り組みやすい十三路盤、九路盤を使って初心者も楽しんでいる。
松本さんは五十歳で囲碁を始めたが、緑内障が進んだため一時やめていた。点字図書館のカルチャースクールで視覚障害者用の道具に出合い、川崎に仲間を広げた。さらに愛好者を増やし「関東大会を毎年、市長杯として開けるよう市に申し入れたい」と松本さんらは話している。
大会は午前十時〜午後四時。問い合わせは、囲碁の会=電(955)0302=へ。
Image may be NSFW.
Clik here to view.

指先で縦横のけい線を数えながら碁石を置く松本さん(左)ら=市役所で
2014年6月27日 東京新聞