【遠軽】障害者に就労の機会を提供したり、訓練を行ったりする就労継続支援事業所「パレット」(井田吏絵代表理事)が、7月で開設3年を迎えた。仕出し弁当や木工品を扱い、施設で働く障害者は当初の5人から23人になった。ただ、就職につながるケースはまだ少ないなどの課題もある。
就労継続支援事業所は、雇用契約を結ぶ「A型」と、雇用契約が必要なく、訓練の性格が強い「B型」の2種類。パレットは町内唯一のA型で、障害者はより一般就労に近い形で、社会で働くために必要な知識や技術を身に付ける。
パレットの前身は、井田代表理事の父の植田栄さん(79)が1971年に町内で設立した木工品を製造販売する「遠軽民芸舎」。当時から障害者を雇用していた。植田さんが高齢になり、2007年に井田さんが「パレット企画」として引き継いだのを機に木工品に加え、仕出し弁当の宅配、町役場内の食堂経営も始めた。
11年には就労継続支援A型事業所「パレット」として再スタート。働く障害者の自立を支援するため、生活を記録する日誌や訓練の計画表もつくっている。
この3年間で、宅配弁当の利用が口コミで広まり、町役場内の食堂を含めた飲食関係の売り上げが木工品を上回った。現在は身体、知的、精神のいずれかの障害のある18〜65歳の計23人が、職員7人の支援を受けながら働いている。
11年末からパレットで弁当作りなどに励む湧別町の江田ほなみさん(21)は「冗談を言い合える仲間がいて楽しい。包丁や火を使う仕事をもっとできるようになりたい」と張り切る。
一般就労を目指す利用者もいて、昨年は1人が就職を果たしたという。「雇用の場が少なくなかなか難しい」としながらも、井田さんは「仕事を覚えるまでには時間がかかるが、覚えた後は集中してこなすこともできる」と評価。その上で「接客が好きな人が多いので、そういう仕事を増やしていければ」と話している。(
(07/09 16:00)北海道新聞
就労継続支援事業所は、雇用契約を結ぶ「A型」と、雇用契約が必要なく、訓練の性格が強い「B型」の2種類。パレットは町内唯一のA型で、障害者はより一般就労に近い形で、社会で働くために必要な知識や技術を身に付ける。
パレットの前身は、井田代表理事の父の植田栄さん(79)が1971年に町内で設立した木工品を製造販売する「遠軽民芸舎」。当時から障害者を雇用していた。植田さんが高齢になり、2007年に井田さんが「パレット企画」として引き継いだのを機に木工品に加え、仕出し弁当の宅配、町役場内の食堂経営も始めた。
11年には就労継続支援A型事業所「パレット」として再スタート。働く障害者の自立を支援するため、生活を記録する日誌や訓練の計画表もつくっている。
この3年間で、宅配弁当の利用が口コミで広まり、町役場内の食堂を含めた飲食関係の売り上げが木工品を上回った。現在は身体、知的、精神のいずれかの障害のある18〜65歳の計23人が、職員7人の支援を受けながら働いている。
11年末からパレットで弁当作りなどに励む湧別町の江田ほなみさん(21)は「冗談を言い合える仲間がいて楽しい。包丁や火を使う仕事をもっとできるようになりたい」と張り切る。
一般就労を目指す利用者もいて、昨年は1人が就職を果たしたという。「雇用の場が少なくなかなか難しい」としながらも、井田さんは「仕事を覚えるまでには時間がかかるが、覚えた後は集中してこなすこともできる」と評価。その上で「接客が好きな人が多いので、そういう仕事を増やしていければ」と話している。(
(07/09 16:00)北海道新聞