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湯あがりの牛乳PR 大分市の障害者就労支援施設

 大分市花高松の障害者就労支援施設「来夢(らいむ)」(米沢幸宏理事長)は、利用者の持つ技術や才能を生かした仕事を作り出す取り組みとして、牛乳瓶に掛けるPRタグを製作、販売した。米沢理事長(44)は「今後も利用者の実力を引き出し、顧客のニーズとうまく結び付けていきたい」と話している。

 「来夢」には現在、特別支援学校卒業者や心の病を抱える人など25人が登録。就労を目指して、古くなったテーブルクロスをナプキンに再加工したり、毛糸を使ったぬいぐるみを作る仕事などをしている。
 受託作業が多いため、仕事量が安定しないことへの対策を考えていた米沢理事長はスタッフや利用者と相談。県が取り組む「おんせん県おおいた」キャンペーンと、「温泉→風呂→冷えた牛乳」というイメージを組み合わせて牛乳瓶に掛けるPRタグを考えた。
 イラストが描ける30代の女性利用者が、風呂上がりに牛乳を飲む人を柔らかいタッチの絵で表現。川柳やキャンペーンのロゴも入れたデザインを、大分支援学校を通じて縁があった牛乳販売店経営の森広行さん(50)=久原南=と飲食店経営の森薫さん(45)=政所=に提案した。
 森広行さんは「タグを掛けると陳列棚で目を引き、取引のない観光施設にアピールできるのでは」と発注。営業の結果、道の駅など2カ所との新たな取引につながった。「今後も精力的に営業したい」という。
 今後の受注増加を期待する半面、利用者の体調に配慮したペースで作業することになる。米沢理事長は「継続的に受注に応じるためにも、一人一人の障害や病気を“個性”ととらえ、理解してくれる顧客との出会いを探りたい」と話した。

大分合同新聞 8月17日

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