◇さいたまの「春光園けやき」
さいたま市社会福祉事業団が運営する障害者施設「春光園けやき」(見沼区宮ケ谷塔1丁目)で、30歳代の男性職員が、利用者の障害者の男性(18)を殴ってけがをさせていたことが分かった。同事業団はこの職員を停職処分とした。
同事業団によると、7月30日に「けやき」のトイレ内で、職員が男性の顔をこぶしで2回殴り、男性は口にけがをした。職員が頼んだことを男性がやらなかったことなどに、腹を立てたという。職員は「思いが伝わらず、カッとなってしまった」と話しているという。殴られた男性は事件後、ほかの施設に移った。
8月5日に市障害福祉課に男性の家族から連絡が入り、翌日、同事業団が市に報告。これを受け、市は事業団を口頭で注意するとともに、再発防止や職員の処分を求めた。
同事業団は問題の職員を停職とするとともに、常任理事と事務局長を文書注意、園長を減給、所長を戒告処分とした。事件の経緯と処分内容は、8月29日にホームページに掲載した。同事業団の船戸均事務局長は「福祉施設としてあってはならないこと。再発防止と信頼回復に努める」と話した。
2014年9月8日09時55分 朝日新聞デジタル