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新小岩に「障害者就労カフェ」開業 安全な食材の料理提供

 店内に「野菜工場」を併設し、安心な食材を提供する障害者就労支援施設の喫茶店「グリーンカフェ」が、葛飾区新小岩一にオープンした。高付加価値の料理を出すことで、行政の補助金に頼りすぎず、自立した運営ができるよう目指す。 (志村彰太)

 店舗は、新小岩ルミエール商店街のビル三階にある。入り口をくぐると、大型冷蔵庫ほどの大きさのガラスケースが目に入る。ケースの中は発光ダイオード(LED)で赤紫色に照らされ、リーフレタスなどを水耕栽培していた。

 「ほかにも、コマツナやサラダ菜などの葉物野菜を完全無農薬で作っています」と代表の田村宏さん(58)は紹介する。メニューは野菜たっぷりのハンバーガーや野菜カレーなど。価格はサラダとドリンク付きで六百円。これらを一日あたり三十食分を提供できるように栽培している。

 面積は八十二平方メートルで、座席は二十席。店の奥には、支援施設の利用者が使う相談室も併設する。支援施設の定員は二十人で、いまは高次脳機能障害や精神障害のある八人が利用。五人のスタッフの助けを受け、野菜栽培や接客、調理補助、売り上げ管理をこなしている。

 田村さんは、横浜市の職員などを経験し昨年七月、新宿区に障害のある子どもを受け入れる施設「ケアステップ」を設立。活動する中で「子どもたちが大人になったときの受け皿が足りない」と感じ、就労支援施設もつくることにした。

 カフェにしたのは、「清掃や事務作業より達成感があり、お客さんに近い」と考えたためだ。利用者に支払う工賃は、時給換算で百五十〜二百円と就労支援施設の全国平均をやや上回る程度だが、田村さんは「新たな商品開発を通じて付加価値を高めたい」と話している。

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野菜工場を併設した障害者就労支援施設=葛飾区新小岩で

2014年9月19日    東京新聞


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