共生社会の実現を考える「東海北陸バリアフリー市民交流集会inみえ」が20日、津市のアスト津であった。難病患者で作家の大野更紗さんが基調講演し、2016年4月施行の障害者差別解消法に盛り込まれた障害者への「合理的配慮」について語った。
合理的配慮について大野さんは「障害当事者が主体となる社会づくりの柱になる新しい概念」とした。差別解消法は障害のある人が社会的な障壁を感じなくてもいいように合理的配慮することを地方公共団体には義務付け、民間事業者には努力義務を課している。合理的配慮をしないことは差別にあたる。
大野さんは、合理的配慮は障害種別や程度によって誰かに決められるのではないと説明し、「障害当事者が主体となって個々のニーズに従って提供されるべきだ」と話した。
集会は東海北陸7県が回り持ちで2年に1回開かれている。県内では16年ぶり。この日は県内外から300人近くが集まった。21日は午前9時半から五つの分科会がある。
2014年9月21日03時00分 朝日新聞