岡谷市の今井竜五市長は二十八日、最近の灯油高騰対策として、市内の低所得世帯約千六百世帯に「福祉灯油券」一万円分を支給すると発表した。
支給対象は生活保護世帯、市民税が非課税の七十五歳以上だけの世帯、母子・父子世帯、重度障害者世帯、要介護度4、5の人がいる世帯。
予算は専決処分で対応し、二月初旬までに配布する。
今井市長は「灯油購入に支障を来している低所得世帯の経済的負担を軽減するのが目的。申請により給付する」と述べた。
諏訪地方では岡谷市以外の五市町村でも、低所得世帯の支援策として、灯油支援券や生活応援商品券を配ることを決めている。
(一ノ瀬千広)
◆阿智村も購入券2月に配布
阿智村は、このところの灯油価格の急騰に対応し、低所得者層の高齢者世帯など約三百五十戸に、一万円の福祉灯油購入券を配布する。
購入券は千円券十枚つづり。灯油類の購入に限って販売店で使える。対象世帯には村職員が二月初旬に訪問して直接配布する。この際、日ごろの生活やこの冬の大雪や寒さで困っていることがないかも聞き取り、福祉行政に生かすという。
灯油の店頭小売価格は、県消費生活室の調査で、昨年十二月十日は十八リットル千六百十五円、今年一月十五日は同千七百四十五円。二十八日には同千九百八円で販売する店もあり、一リットル百円超に高騰している。
2013/01/29 00:00 【中日新聞】