境港市は28日、外部委託している市内2カ所の地域包括支援センターを統合し、10月1日から市役所内に市直営の「市地域包括支援センター」を開設すると発表した。高齢者に関する相談窓口を一本化し、対応の迅速化や支援の強化を図る。
地域包括支援センターは、高齢者が住み慣れた地域で生活できるよう介護や福祉、保健、医療などの支援をする総合的な相談機関。これまで市の委託を受けた済生会支部鳥取県済生会地域ケアセンター(蓮池町)、こうほうえん(誠道町)がそれぞれ6人体制で運営し、2015年度は電話や訪問などで計3902件の相談が寄せられた。
新設するセンターは、市長寿社会課の係として市役所1階に設置。保健師など市職員2人をはじめ、2法人の社会福祉士や主任介護支援専門員など11人を配置する。
中村勝治市長は定例会見で「2法人が提供していたサービスを維持し、在宅医療や介護連携の推進、介護予防の取り組みなども加速化を図っていく」と説明。将来的には、高齢者と障害者の総合支援窓口を目指すという。
市によると、市内の65歳以上の高齢者は1万626人(8月末現在)。3月31日現在で要支援者は544人、要介護者は1567人。
2016年9月29日 日本海新聞