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山梨、障がい者の就業支援に関する基礎研修を開催

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ポリテクセンター山梨で9月に開催

山梨障害者職業センターは、障がい者の就業支援に携わる人々に、必要な基本的知識や技術を習得してもらうため、「就業支援基礎研修」を実施している。現在、この平成26年度9月開催分について、受講受け付けが開始されている。

この研修は、「障害者自立支援法に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準」の就労支援関係研修修了加算における「厚生労働大臣が定める研修」に該当するものであり、すべての科目を受講すると「研修修了証明書」を取得できる。

受講は無料、定員30名で受け付け中

研修は、甲府市にあるポリテクセンター山梨(山梨職業訓練支援センター)を会場とし、9月5日、9月10日、9月30日の3日間にわたって実施される。1日目と2日目は10:00〜16:40、3日目は10:00〜15:50の予定だ。

障がい者雇用の現状と雇用施策について、就業支援のプロセスと支援内容、就労支援機関の役割と連携について、職業準備性と就業支援、障がいの特性と職業的な課題についてなどの内容を学ぶほか、労働関係法規の基礎知識も身につけることができる。ケーススタディや意見交換の機会も設けられ、実践的で充実した学びを得ることが可能だ。

受講料は無料で、定員は30名。定員になり次第、申し込み締め切りとなることがあるので、受講希望者は早めの申し込みが望ましい。申し込みは、専用の受講申込書に必要事項を記入し、郵送またはFAXで山梨障害者職業センターに送付すればよい。詳細はホームページや案内チラシ、同センターへの問い合わせで確認を。

 2014年8月6日 14:00  障害者雇用インフォメーション

指さし質問ボードを導入 聴覚障害者ら向けに県選管

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 八月十日投開票の知事選で、県選挙管理委員会は各地の期日前投票所に、耳の不自由な高齢者や聴覚障害者からの質問に答える専用の案内ボードを初めて導入している。

 担当者は「誰でも投票に来やすい環境をつくりたい」と話している。

 案内ボードはプラスチック製でA4判の大きさ。表と裏の両面があり、表は「投票のやり方がわかりません」「書き間違えました」などと想定される質問がイラスト付きで八項目書かれている。裏面に、その答えが書かれており、指で指し示しながら会話できる仕組みになっている。

 東京都や横浜市で実用化した例を参考に、県聴覚障害者協会の協力で作成した。

 これまでは筆談でやりとりをしていたが、時間がかかったり、うまく文字が書けない人がいたりしたため、投票所の担当者から導入を求める声が上がっていた。

 国政選挙は質問内容が対応しておらず使えないが、地方選挙で幅広く活用する。

 県選管の担当者は「高齢化社会を迎え、どんな人でも気軽に投票できるようにスムーズなコミュニケーションに役立てば良い」と話している。


聴覚障害者らとコミュニケーションを取るため投票所に設置されている案内ボード=県庁で

2014年8月6日 中日新聞

就職支援制度「アスナビ」:障害者選手にも拡大

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 日本オリンピック委員会(JOC)と日本パラリンピック委員会(JPC)は6日、JOCが実施しているトップ選手の就職支援制度「アスナビ」の対象者に、パラリンピックを目指す障害者スポーツ選手を加える協定書を締結したと発表した。締結は1日付。

 アスナビは2010年に開始。就職を希望するトップ選手が企業の採用担当者らが出席する説明会で自己アピールし、これまで計26社に34人が採用された。企業から「障害者の採用も検討したい」との声が寄せられるようになったため、適用範囲を拡大した。

 JPCの山脇康副委員長は「企業が障害者を採用したくても、これまでは機会がなかなかなかった。アスナビという枠組みを利用できるのは非常にありがたい」と歓迎。JOCの青木剛副会長兼専務理事も「JOCとJPCが協定を結ぶのは初めて。20年東京大会に向け、これからも連携していきたい」と述べた。

毎日新聞 2014年08月06日 20時55分

障害者就労支援10周年 歌と踊りで祝う−−佐伯 /大分

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 佐伯市長良の障害者の社会就労センター「さつき園小島」が開園10周年を迎えた。2004年8月1日、知的障害者通所授産施設にデイサービスセンターを併設してスタート。利用者は当初の47人から現在は64人となっている。

 1日にあった記念式典では、同園を運営する社会福祉法人・県南福祉会の工藤豊広理事が「地域の皆さんのお世話になっている。さらに発展していきたい」とあいさつ。兄弟園のさつき園中江から勤続29年4カ月の利用者3人に、同じく勤続29年4カ月の谷川浩明施設長が表彰状を贈った。

 この後、利用者が歌と踊りを披露して祝った。谷川施設長は「私たちは仲間たちのサポーターのはずなのに、仲間たちこそ私たちのサポーターなんだと感じます。次の節目の20周年に向かって出発です」と話した。

 開園直後の10月20日に襲った台風で床上浸水の被害を受けたが、ボランティアの手助けで約1週間で復旧。現在は就労継続支援や生活介護などの7事業を展開。就労移行支援事業では20カ所超の実習事業所を確保し、これまでに13人が就職した。

毎日新聞 2014年08月06日 地方版

講演会:発達障害者の就労一層の理解を 20日・神戸で

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 発達障害のある若者の就労支援に取り組んでいる神戸市西部地域障害者就労推進センター・同市発達障害者西部相談窓口は20日、同市内で「発達障害およびその可能性のある若者の就労と進路選択について」をテーマに講演会(参加無料)を開催する。

 発達障害は、人間関係に困難を抱えるアスペルガー症候群や、注意欠陥多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)などの総称。日本学生支援機構の調査では、大学に限れば、発達障害と診断された人は全国で約2000人だが、診断を受けていない「グレーゾーン」の人を含めれば、発達障害の可能性のある学生は数万人に及ぶといわれる。

 2005年施行の「発達障害者支援法」では、大学や高等専門学校で適切な配慮をすることを規定。神戸市から相談窓口を委託されている社会福祉法人「すいせい」(神戸市垂水区、伊藤柳子理事長)では、関西学院大や甲南大と提携し、大学や企業の対応について相談を受ける一方、発達障害のある学生の企業へのインターンシップに同行して適性を見極めるなどの取り組みを続けてきた。「すいせい」など支援機関や企業の努力で、発達障害者の雇用状況はこのところ前進しているが、当事者をはじめ教育機関や企業、行政機関、医療機関の関係者に、一層の理解を深めてもらうのが今回の講演会のねらいだ。

 講演会は20日午後2時から神戸市中央区下山手通の兵庫県看護協会ハーモニーホールで。2部構成で、第1部は「大学生の発達障害」などの著書がある宇都宮大・梅永雄二教授が「発達障害のある人の就労上の課題と支援」と題して講演。第2部は関西学院大総合支援センターの鈴木ひみこコーディネータと「すいせい」副理事長の岸田耕二氏が「高等教育機関における取組と地域支援機関の実際」について話す。

 参加希望者は「すいせい」のホームページに添付の応募フォームでファクス(078・704・4040)送りするか、電話で主催者窓口(078・708・6078)に申し込む。

 問い合わせは主催者窓口へ。

毎日新聞 2014年08月06日 大阪朝刊

刺しゅうで感性表現 パラトリエンナーレ出展

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 8月1日から中区で初めて開幕した「ヨコハマ・パラトリエンナーレ2014」に、NPO法人港南福祉ホーム(港南台)の利用者が作品を出展している。9月7日(日)まで会場の象の鼻テラス(中区海岸通1丁目)で展示される予定だ。

 同イベントはアーティストなど多様な分野のプロフェッショナルと障害者が協働し、作品やパフォーマンスなどの創作活動を発表する現代アートの国際展だ。

 港南福祉ホームは学校卒業後の知的、精神、身体障害者が日中に通う障害者地域活動ホーム。織物や七宝焼、刺しゅうなどの手工芸品を製作し、港南区役所や上大岡駅構内、地域行事などで販売している。

 パラトリエンナーレでは、デザイナーの皆川明さんが設立したファッションブランド「ミナ ペルホネン」と協働。同ブランドが作る色彩豊かな独創的な生地(約A3サイズ)に、同施設の利用者約15人が自由に刺しゅうを施すプロジェクト「sing a sewing」として出展する。

利用者の生きがいに

 今年6月には皆川さんが同施設を訪問し、出展作品づくりに向けた刺しゅう教室も実施。普段は商品として正確さが求められる製作作業がほとんどだが、刺しゅう教室では「思い思いのままに刺しゅうを」と皆川さんが利用者たちに指示。利用者の大野千鶴江さんは「いつもと違う作業に最初は戸惑ったが、納得できるまでやれた。パラトリエンナーレではいつもと違うところを見てほしい」と話す。

 同施設のスタッフである大瀧陽子さんは「表現の場が広がることは利用者の生きがいにもつながり、イベントは利用者自身や施設を地域、社会に知ってもらえる機会にもなる」と期待を込める。

一般参加型のワークショップも

 8月9日(土)と10日(日)の午後1時から4時には、会場で利用者の実演と一般の参加者が「ミナ ペルホネン」の生地に自由に刺しゅうを施し、オリジナルのブローチを制作するワークショップも開催(各日定員10人、参加費1000円必要)。

 詳細、申込みはイベント公式HP(ホームページ)【URL】http://www.paratriennale.net/post-148/、問い合わせは事務局【電話】045・661・0602まで。


出展作品を制作する様子

2014年8月8日 金曜日 タウンニュース

虐待防止へ小規模化提言=入所者死亡で最終報告−千葉県

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 千葉県袖ケ浦市の県立障害者福祉施設「袖ケ浦福祉センター養育園」で入所者の男性(19)が虐待を受け死亡した事件に関し、県の第三者検証委員会は7日、施設の小規模化や民間の運営参入を促すよう求める最終報告をまとめた。虐待のリスクを減らすには、少人数制のきめ細やかな支援が必要と指摘した。
 記者会見した佐藤彰一座長(弁護士)は「利用者を民間施設などに移して半分程度に減らし、4〜5人単位で生活するユニット型構造に改善するべきだ」と述べた。
 最終報告は県の責任について、虐待に関する過去の調査では運営を委託していた事業団の体質を見抜けず、「踏み込んだ指導、監督が行われたとは言い難い」と言及した。

(2014/08/07-17:34) 時事通信

9月に障がい者雇用フェスタひょうご2014を開催

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障害者雇用支援月間の中心的イベント

一般社団法人兵庫県雇用開発協会は、兵庫県や兵庫障害者職業センターなどと共催で開催する『障がい者雇用フェスタひょうご2014』の開催を発表した。これは9月の「障害者雇用支援月間」にあわせて、毎年開催されているもの。

「障害者雇用支援月間」は、1948年(昭和23年)にヘレン・ケラー女史が来日にしたことに端を発しており、事業主をはじめ、広く一般の方にも障がい者の雇用について、理解を深めてもらうことを目的としている。

優良事業所の表彰と雇用促進セミナーを開催

開催日時は、9月11日(木)の13時30分から16時までで、場所は神戸市中央区にあるけんみんホール(兵庫県民会館9階)で行われる。

第1部では、障害者雇用優良事業所等表彰を行い、障がい者を積極的に雇用してきた企業や事業所に知事表彰を授与する。

続く第2部では、障害者雇用促進セミナーとして、障がい者の雇用について先進的な取り組みを行っている企業の講演を行う。

○講演内容

テーマ:「わが社における障がい者雇用の取り組みについて」
講師:株式会社エーデルワイス
管理本部 人事総務部長 福井 康次氏

テーマ:「まずは職場実習から!〜精神障害を理解するために〜」
講師:医療法人尚生会 就労移行支援事業所
(創)シー・エー・シー 所長 北岡 祐子氏

会場では授産製品の展示販売会も
また会場では、障害者雇用支援月間ポスター原画展や授産製品のミニ展示・販売会も行われるとのこと。定員は250名で、入場は無料となっている。主催する同法人では、広く県民の参加を呼びかけている。

お問い合わせは、兵庫県雇用開発協会(TEL:078-362-6583)まで。

2014年8月7日 11:00  障害者雇用インフォメーション

8月9日(土)、北九州市「障がい者就職相談会」を開催

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障がい者の就職と職場定着を地域ぐるみで支援
LITALICOと北九州市障害者基幹相談支援センターが協力

 「障害のない社会をつくる」のビジョンの下、障がい者向け就労支援事業や子どもの可能性を拡げる教育事業を全国展開する株式会社LITALICO(本社:東京都目黒区、代表取締役社長:長谷川敦弥、旧社名:株式会社ウイングル)は8月9日(土)、福岡県北九州市のウェルとばたにて、障がいのある方やそのご家族、北九州市内の福祉事業関係者に向けた「障がい者就職相談会」を実施いたします。

 LITALICOは、2005年12月の設立以来、日本における社会問題としての「障がい者雇用」分野に着目し、一法人としては全国最多となる全国44拠点(2014年8月時点)で、障がい者のための就労支援事業所「ウイングル」を展開しています。就労支援事業所とは、障害者総合支援法において定められた福祉サービス事業のひとつです。一般企業等への就労を目指す障がいのある方に対し、就労に必要な知識や能力の向上を図る訓練のほか、履歴書作成や面接など、就職活動対策をおこないます。LITALICOが運営する就労支援事業所「ウイングル」では、就職までの支援だけでなく、職場定着支援まで一貫したサービスを提供しています。

 8月9日(土)にウェルとばたで行う「障がい者就職相談会」は、北九州地域における障がい者の就労について、包括的な支援を実現するため、LITALICOが北九州市内の支援機関とともに実施する相談会です。当日は、北九州市から「障害者相談支援事業」を委託され、就職相談の第1次的な窓口となっている北九州市障害者基幹相談支援センターの石丸美穂氏が登壇し、相談支援センターの役割や就労移行支援事業所の活用法などについて講演を行います。また、就労支援事業所「ウイングル」の北九州センターから、就労支援員の細野達彦が登壇し、サービス内容や就職実績についてご紹介をさせていただきます。その後、参加者の皆様から、就職後の生活や働き方等に関する個別相談を受け付けます。

 障害者雇用促進法の改正において、2018年度より精神障害者も雇用義務化に向けて段階的に進められる流れから、精神障害者の雇用が益々進められることが期待されています。また、継続性に課題が出やすい精神障害のある方の支援には、地域との連携が必須であり、精神障害者における雇用継続に向けて、今まで以上に地域における連携の質が問われることとなります。また、就職後の定着支援においても、地域ぐるみで利用者の方を支える仕組みが必要とされています。LITALICOは、この相談会を地域が連携して障がい者の就職を支えていく環境づくりのきっかけとし、障がい者雇用の拡大及び理解促進に貢献して参ります。

<「障がい者就職相談会」概要>
■日時:2014年8月9日(土) 12:30〜14:30
■会場:ウェルとばた8階 82会議室
  (北九州市戸畑区汐井町1番6号)
■講師:石丸 美穂 氏 (北九州市障害者基幹相談支援センター 主査)
    細野 達彦(株式会社LITALICO 就労支援事業所「ウイングル」 就労支援員)
■対象:障がいのある方、そのご家族、福祉事業関係者
■お問い合わせ・申し込み方法
    必要事項((1)参加者名、(2)ご連絡先)を添えて、下記までご連絡ください。
         TEL:093-873-7488 FAX:093-873-7487(担当:緒方豪太)
         URL:http://www.wingle.jp/office/kyushu_okinawa/kitakyushu/

<プログラム>
■第一部 13:00〜 講演(1)(北九州市障害者基幹相談支援センター 石丸美穂氏より)
            障害者基幹相談支援センター・就労移行支援所の役割と活用法 /社会資源とは
            総合支援コーディネーター等の役割について

■第二部 13:30〜 講演(2)(ウイングル北九州センター 細野達彦より)
            就労支援事業所「ウイングル」サービス内容のご紹介
            就職実績のご紹介

■第三部 13:40〜14:30 個別相談会

<講師>
 石丸 美穂 (北九州市障害者基幹相談支援センター 主査)
 細野 達彦 (株式会社LITALICO 就労支援事業所「ウイングル」 就労支援員)

【ご参考:障害福祉サービスについて】
障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスは大きく分類すると生活支援・就労支援に分かれます。そのうち就労支援は、就労継続支援A・B型(福祉作業所)と就労移行支援に分かれます。就労移行支援は平成18年の自立支援法改正による新サービスで、一般企業等への就労を希望する人に、一定期間、就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練を行うとされています。また、障害福祉サービスは、自治体の障害福祉課等で発行される福祉サービス受給者証によりサービス利用が可能となり、医師の診断等があれば障害者手帳がなくとも利用できるケースがあります。

【LITALICOについて】
LITALICO(旧社名:株式会社ウイングル)は、2005年12月設立以来、日本における社会問題としての「障がい者雇用」分野に着目し、一法人としては全国最多となる全国44拠点(2014年7月時点)で事業所を展開しています。企業向けの障がい者雇用支援から始まった事業は、現在では障がい者向け職業訓練事業、そして障がい者の家族向け事業や教育事業など、その領域を広げています。学習教室「Leaf」を首都圏30箇所(2014年7月時点)で開校しているほか、2014年4月に、IT・ものづくり教室「Qremo」を東京・渋谷にオープンしました。詳細はhttp://litalico.co.jp/ をご覧ください。
本件に関するお問合わせ先
株式会社LITALICO
三谷・井上
TEL:03-5704-7355

関連リンク
【8月・北九州センター主催】障害者就職相談会〜「生活」から「働く」まで一人ひとりと向き合います〜
http://www.wingle.jp/seminar/?p=4907

SankeiBiz 2014.8.6 15:10

バス停、視覚障害者に配慮を 東北行政評価局

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 東北管区行政評価局は6日、視覚障害者が利用しやすいバス停への改善が必要だとして、東北運輸局と東北地方整備局にバス事業者への指導や必要な設備対策を求めるあっせんを出したと発表した。

 評価局は視覚障害者団体から「乗り降りしにくいバス停が多い」との相談を受け、昨年10月からことし1月にかけて仙台市中心部のバス停を調査した。
 それによると、約7割の路線バスが乗降口を点字ブロックに合わせて停車していなかった。点字ブロックそのものが未設置だったり、視覚障害者向けの音声案内装置が作動していなかったりするバス停も見つかった。
 評価局は今月1日、運輸局に対し、適切な位置への停車を徹底するよう事業者を指導する必要があると指摘。整備局には、視覚障害者により配慮した点字ブロックの整備などを求めた。
 羽鳥英雄首席行政相談官は「利用者の意見を踏まえ、改善に取り組んでほしい」と話した。

2014年08月07日木曜日 河北新報

障害者の自治体採用に壁 介助なし・自力通勤

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 市民団体「障害者欠格条項をなくす会」は6日までに、障害者対象の採用試験を実施している自治体の多くが「介助なしで職務遂行できる」「自力で通勤できる」などの条件を受験資格にしているとの調査結果をまとめた。同会は、これらの条件が理由で障害者が受験できないとして国や自治体に改善を求めている。

 調査は、2013年度に108の都道府県、政令市、中核市が行った計207の採用試験が対象。介助を必要としないことを受験資格とされた試験が89%に上り、自力通勤が求められた試験も71%あった。受験資格以外でも、点字による試験は44%と低水準にとどまった。

 同会の臼井久実子事務局長は「受験資格の制限は公平性を欠くだけでなく、障害者の意欲と可能性を失わせている。今回の調査結果を、共生社会への取り組みに生かしてほしい」と訴えている。

 報告書は同会のホームページに掲載。アドレスは、http://www.dpi‐japan.org/friend/restrict/shiryo/tihousiken2014.pdf

(共同通信)2014年8月7日 13:01

障害者就職面接会:労働局、9〜10月 県内5カ所で /茨城

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 障害者の就労機会を増やそうと、茨城労働局などは9〜10月、県内5カ所で「障害者就職面接会」を開催する。2013年度は参加者計1483人のうち216人の採用につながっており、同労働局は参加を呼び掛けている。

 同労働局によると、県内ハローワークを通じた障害者の就職数は13年度、前年度比126人増の1526人。企業側の関心も高まっており、面接会では各会場で数十社が参加する予定。問い合わせは労働局職業対策課(029・224・6219)。

 各会場の場所と日程は次の通り(時間はいずれも午後1時〜同3時半)。

 鹿嶋 9月24日、神栖市の鹿島セントラルホテル▽水戸 同25日、水戸市のホテルレイクビュー水戸▽筑西 同26日、結城市の市民情報センター▽土浦 同30日、つくば市のホテルグランド東雲▽日立 10月6日、日立市の国民宿舎鵜の岬

毎日新聞 2014年08月07日 地方版

障害者施設からヒット商品 地道な努力、市場が評価

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 東近江市の障害者支援施設あゆみ作業所が開発したスイーツ「湖のくに生チーズケーキ」が昨年末、世界に通用する土産を全国から発掘する観光庁の「究極のお土産」に選ばれた。各地の一般企業が応募した商品と同じ土俵に堂々と並び、審査員から味やアイデアを高く評価された。湖国では近年、障害者の働く事業所から高い市場競争力を持ったヒット商品が次々生まれている。

 ほのかな日本酒の香りが特徴のチーズケーキは、県内の酒蔵会社6社の協力で誕生。各社の酒かすをクリームチーズと一緒に熟成させ、蔵元ごとの微妙な風味の違いを楽しめる。2012年、各地の障害者支援施設が手作り菓子を持ち寄る大会「スウィーツ甲子園」(兵庫県主催)でも準優勝。今では、全国から注文が相次ぐ人気ぶりという。

 実は、同大会では滋賀県勢が上位の常連になっている。12年春は、黒ゴマを生地に練り込んだバームクーヘン「忍者バウム」(甲賀市・甲賀福祉作業所)、13年は、近江特産の丁字麩(ちょうじふ)を焼き菓子に仕上げた「丁子麩ラスク」(東近江市・RASHIKU)がグランプリを受賞。大会運営を担うNPO法人、兵庫セルプセンターの担当者は「どれも地域性をうまく商品に反映している」と話す。

 実際、いずれもターゲットにする客層やストーリー性など細部にこだわり、取材をして何度も感心させられた。チーズケーキの場合、カップにおちょこを使うなどデザインを練り、数度のリニューアルを重ねている。「人気商品を狙って生み出す」という視点は、従来の障害者支援施設の製品にはあまり見られなかったのではないだろうか。あゆみ作業所職員の大野眞知子さん(62)は「利用者の工賃向上につなげるため、良い商品を、との思いが強かった」。

 作業所で働く障害者の工賃は、県内の就労継続支援B型事業所で平均月額約1万7千円。厳しい状況を改善しようと、近年、NPO法人「県社会就労事業振興センター」(草津市)が、ものづくりを目指す事業所にビジネスノウハウを伝授して商品開発を支援してきた。マーケティングに精通したスタッフが研修会で、福祉のプロである事業所の職員に商品デザインやPR方法を指導。全国的にも珍しい一般企業とのビジネスマッチングフェアも2008年から毎年続けている。職員は製品の強み、弱みを細かく分析し、プレゼンの技術を高めてきたという。

 市場で人気の商品が生まれると、直接的な工賃への還元だけでなく、利用者が地域参加する機会が増え、働く意欲向上やスキルアップにもつながる。地道な取り組みでヒット商品を生む下地は整いつつあり、今後も「障害者支援事業所発」の商品をサービスエリアや道の駅で目にする機会は増えるだろう。注目を続けたい。


濃厚な味に加え、おちょこをカップにするなどデザインも工夫を凝らした「湖のくに生チーズケーキ」

[京都新聞 2014年8月06日掲載]

「駐禁除外標章」の不正使用が急増 兵庫県内

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 身体障害者らが、路上などに駐車することを許可する「駐車禁止除外指定車標章」を不正に使った駐車違反が急増していることが、兵庫県警への取材で分かった。今年は兵庫県内の取り締まり件数が6月末時点で141件に上り、昨年1年間の167件に迫るペースで推移している。

 違反が集中しているのは、三宮や元町など県内最大の繁華街を抱える生田署の管内。昨年、県警が取り締まった167件のうち100件が同署管内だった。

 同署によると、大半は正しく使用されているが、標章の交付を受けた障害者らの家族が、自分の買い物や飲食の際に利用するケースが目立つ。

 母親が介護施設で寝たきりの生活を送っているという女性は、取り締まりの署員に対し「母親の買い物に来た」と主張。しかし、実際に母親は同乗していなかった。標章を掲示していても一般のドライバーと変わらず、反則切符を切られた。

 また、自営業の女性は、自分の店の近くで少しずつ駐車場所を変えて署員の目を逃れようとしていたが、3回の取り締まりを受けた。業務に使用していた可能性がある。中には、標章に記入されている登録番号を荷物で見えないように隠し、誰が使っているかを分からないようにする悪質なドライバーも後を絶たないという。

 通常の駐車違反と同じで、普通車の場合1万〜1万5千円の反則金が科せられる。交通渋滞を引き起こしたり、救急車などの緊急車両の走行を妨げたりすることもある。同署の中村貴志交通課長は「障害者らの利便性を考えて交付しており、適正に使ってほしい」としている。

 社会福祉法人「神戸市身体障害者団体連合会」の池内正理事長(69)は「障害者にとって標章は生活の一部。不正だと分かっていて使用するのは問題だ」と憤る。同署は今後、取り締まりの強化も検討している。

【駐車禁止除外指定車標章】 介護や通院などで利用することを想定し、都道府県公安委員会が身体障害者手帳や精神障害者保健福祉手帳などをもとに判断し交付。交差点から5メートル以内やトンネルを除くなどの細かな条件があるが、交付された本人が乗り、車外からも確認できる場所に標章を掲示していれば、駐車禁止区間でも駐車できる。兵庫県内では約5万5千人(2013年末現在)に交付。


「駐車禁止除外指定車標章」を使用している車を確認する署員=神戸市中央区

2014/8/8 08:30 神戸新聞

現状でも不足しているのに住宅扶助引き下げ?入浴に3時間を要する障害者の過酷な「住」

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2013年秋から、引き下げの検討が急ピッチで進められている住宅扶助。障害者の住宅扶助は、特別基準(通常の1.3倍)が適用されるため、現状でも特に「ゼイタクだ」と見られやすい。今回は、単身生活する重度障害者の生活を通じて、「健康で文化的な最低限度」の住生活を考える。

「重度障害者」といえども 暮らしぶりは人それぞれ

 前回は、難病による重い運動障害のため、生活保護を利用して24時間全介助で生活する重度障害者・朝霧裕さん(35)の「住」・生活ぶり・制度への思いを紹介した。しかし、重度障害者もさまざまだ。障害や疾患が異なれば、生活ぶりは全く異なったものとなる。

 須釜直美さん(本連載第33回参照)は、東京都多摩地域で、生活保護を利用して単身生活を送っている。生まれつきの骨形成不全症のため、全身の3ヵ所を骨折して生まれてきた須釜さんの骨は、その後も質・量とも十分に発育することはなかった。前回の朝霧さんと同様に、須釜さんもまた、歩行が可能だったことは一度もない。外出時は、須釜さんが利用できるように特別な配慮を行ってオーダーメイドされた電動車椅子を利用している。

 しかし須釜さんは、平坦な屋内でならば、車椅子の手動運転を行うことができる。このため、屋内では手動車椅子を利用している。また、補助具を用いれば、ベッドから手動車椅子へ・手動車椅子から電動車椅子への移乗を自分で行うこともできる。失敗して転落し、身体のあちこちを骨折し、数ヵ月間、寝たきり生活を送ったこともあるけれども……。

 もちろん、須釜さんの自力で行うことがまったく不可能なことも数多く存在する。その一つが入浴だ。

 SNSなどで知る須釜さんの暮らしぶりには、いくつかの「謎」があった。たとえば須釜さんの入浴は、1回あたり3時間ほどが必要だそうだ。筆者自身も長風呂が大好きなのだが、3時間も入浴することは困難だ。何をすれば、入浴に3時間かけることが可能なのだろうか?

 筆者は須釜さんのご好意で、入浴を見学させていただくことにした。

3時間もかかるのはなぜか? 入浴に至るまでのヘルパーの準備作業

 2014年8月のある日、夕方6時過ぎ、須釜さんの住まいで、女性のヘルパーさんが入浴の準備を始めた。ヘルパーさんはまず、食器の洗いカゴなど雑多な日用品が置かれているワゴンを、浴室に隣接する台所の隅に寄せた。それから、ふだんは浴室の中に収納されているものを、次から次へと台所に出していく。

 分別ゴミ箱、清掃用具、洗濯用品……。10分足らずの間に、台所は浴室から出されたものでいっぱいになる。しかし、「足の踏み場もない」という状態にはならない。須釜さんが車椅子で台所に入ってくるための動線・台所から浴室へと須釜さんを安全に移動させるための動線は確保されている。確保されている動線は、面積でいえば、1.5畳程度だろう。

 ついでヘルパーさんは、浴槽脇に台を置いた。この台は、背もたれのないシャワーチェアのようなものだ。台の上にも脚部にも滑り止めがあり、台の上面が浴槽のへりと同じ高さになるよう調節されている。ちなみに浴槽の床面は、車椅子で入ることも可能なように「かさ上げ」が行われている。自力でシャワーくらいは浴びたかった須釜さんが、業者に依頼して公費で行った住宅改装だ。しかし設計に不備が多く、須釜さんの「一人のときにも、せめてシャワーくらいは自分で」という希望は達成されないまま現在に至っている。

 そうこうするうちに、浴槽脇の台と浴槽の両端の上に、滑り止めのされた板が渡された。ここで筆者はやっと、どうやって入浴が行われるのかを推察することができた。きっと、浴室の床面にあるベビーバスが、この板の上に置かれるのだろう。

 予想通り、ヘルパーさんはベビーバスを板の上に置いた。そして、バランス釜に付属しているシャワーからお湯を出し、ベビーバスを満たし、須釜さんに声をかけた。

「お風呂、準備できましたよ」

入浴準備から入浴開始まで 30分間から垣間見えるドラマ

 須釜さんは、居室から手動車椅子で台所へと向かった。そして車椅子に乗ったまま、衣服を脱いだ。須釜さんがトップスを脱ぐと、筆者の見たことのない装具が現れた。背中と脚部をそれぞれ背後から支えるよう形作られているプラスチック製の板が、金属のジョイントでつながっている。須釜さんは「プロテクター」と呼んでいる。

 骨が極めて脆く、抱き上げられただけで、あるいは椅子に座って下腿をぶらりと下げただけで骨折する須釜さんのために、歴代の主治医たちが試行錯誤しながら作り上げてきた装具の現在の姿だ。この試行錯誤は、須釜さん5歳のときから続けられている。

 せめて「プロテクター」で背部や脚部が保護されていれば、介助者は骨折させる心配をせずに須釜さんを横抱えすることができる。また須釜さんも、骨折の心配をせずに、移乗などの日常動作を行うことができる。しかし入浴時は、プロテクターを外した状態で行うしかない。

 ヘルパーさんが須釜さんの背後に回りこみ、「いいですか?」と声をかけた。緊張感が漂う。須釜さんは、やや丈夫な左手と脆い右手で、自分の下腿を支え、「いいよ」と答えた。2人は「せい、の!」と声を合わせた。次の瞬間、須釜さんは背後からヘルパーさんに抱え上げられて空中に浮かんでいた。須釜さんの脚は、本人の手によって、空中に伸ばされた状態となっていた。

 ヘルパーさんは、須釜さんを抱えたまま浴室に向かい、ベビーバスのお湯の中に入れた。緊張が解けたヘルパーさんの顔に、笑みが浮かんだ。

さまざまな役割を担っている週2回の入浴

 須釜さんは、居住する自治体から、週に3回の入浴を前提とした介護給付(ヘルパー派遣)を受けている。しかし、須釜さんを入浴させることの可能なヘルパーさんを確保するのは容易なことではない。現在、確保できているのは週あたり2回分だけだ。

 夏場に週2回だけの入浴、しかも「シャワーで済ませる」という選択肢もない状況は、筆者にはとても耐えられそうにない。須釜さんもやはり、汗をかくほど暑い日に入浴できない状況が続くと「気持ち悪い」と感じる。

「夏、入浴できない日には、シーブリーズを染み込ませたコットンで、自分で全身を拭くんですよ。結構さっぱりします」(須釜さん)

 シーブリーズで丹念に拭いても如何ともしがたいのは、頭部の皮膚だ。

 ヘルパーさんは、須釜さんの頭を揺らさないように細心の注意を払って洗髪を行った。指先に力は入れず、しかし皮膚にこびりついたフケや汚れが落ちるように、シャンプーを塗った頭部の皮膚を丹念に指の腹でこすりつづけた。

 指先に力を入れて頭部を揺らしてしまうと、頚椎に振動が伝わってしまう。須釜さんは痛みを感じることになる。その上、肋骨の骨折につながる可能性もある。頭の振動は、頚椎を通じて脊椎にも伝わる。須釜さんの脊椎の一部は、変形して右側の肩甲骨に入り込んでしまっているため、肋骨にも振動が伝わってしまう。すると、須釜さんの骨の中でも最も脆い肋骨にヒビが入ってしまうのだ。

 この丁寧な洗髪を2回行い、さらにリンス。シャンプーとリンスを洗い流した後、ヘルパーさんはベビーバスの中の須釜さんの背中をこすった。ここまでで、約1時間が経過していた。

 ついで須釜さんは、ベビーバスの中でさまざまなことを行った。まず、自分自身の洗身。手の届く範囲を軽くマッサージすること。それから、お湯を減らして熱めにしての腰湯。

「腰湯をして汗をかくことを習慣づけてから、冬に風邪を引きにくくなりました」(須釜さん)

 風邪を引いて咳をしただけで肋骨が折れることもある須釜さんにとって、「風邪を引かない」の意味は非常に重大なのだ。

 その間、ヘルパーさんは入浴後のための準備を行っていた。まず、ベッドの上にバスタオルを広げ、その上に先ほどの装具を置いた。さらに、ベッドのすぐ横に、須釜さんの手動車椅子をセットし、ブレーキをかけた。

 仕事が一段落したヘルパーさんと、筆者は少し雑談をさせてもらった。介護の仕事についたきっかけ、須釜さんのケアで気をつけていることなどを聞かせてもらっているうちに、浴室の須釜さんから「上がりまーす」という声がした。ヘルパーさんは緊張した面持ちで浴室に向かった。

 再び「せい、の!」という2人の掛け声が聞こえ、ヘルパーさんに抱えられた須釜さんが出現した。入浴時と同じように、空中に投げ出した自分の脚を自分の手で支え、その背中側からヘルパーさんが抱える格好だ。緊張した面持ちの2人は、周囲に厳重な注意を払いながらベッドサイドに到達した。そして須釜さんは、バスタオルと装具の上に横たわった。

 須釜さんは慣れた手つきで髪と身体を拭き、下着を身につけ、その上から装具を装着した。ついで手動車椅子に移乗して、寝室のクローゼットに近づいた。さらにクローゼットを開け、装具の上からナイトウェアを身につけ、髪を梳いた。仕上げは、入浴後の化粧。

 この間、ヘルパーさんは浴槽と浴室を清掃した。台所に出された物品の数々は、元通りに浴室洗い場へと「収納」された。時刻は夜の9時近くとなっていた。

 須釜さんが現在受けられるヘルパー派遣は、1ヵ月あたり270時間までだ(24時間介護でヘルパー1人体制の場合の上限は744時間)。しかし、「フル活用」はしていない。

「ヘルパーさん、いればいるで気を使うし、その日の気分や体調で『今日は必要ないです』というわけにはいかないですし」(須釜さん)

 そうなのだ。「ヘルパーさんがいる便利と安全と窮屈さ」を取るべきか、それとも「ヘルパーさんがいない不便と危険と気楽さ」を取るべきか。おそらく、ほとんどの障害者が、その兼ね合いに悩んでいる。

 あくまで「居宅」援助なので、ヘルパーさんが来訪して洗濯物を干している間に、「ちょっと、すぐそこのコンビニへコーヒーを買いに」ということもできない。ここ数年、高齢猫の健康問題を抱えている筆者宅では、猫が体調を崩したとき、朝の時間帯にヘルパー派遣が予定されていると「かかりつけ動物病院の営業開始とともに連れて行く」ということができずにヤキモキすることにもなる。

 2014年8月の須釜さんは、多い日には1日あたり12時間のヘルパー派遣を受けている。起きていられる時間のうち、会社員の通勤・勤務に相当する長い時間が「ちょっと散歩する」「ちょっと外出する」、あるいは考え事をしたり読書をしたりするといったことが全くままならない時間となる、ということでもある。

住宅扶助の範囲内では見つけにくい「障害者の住める住まい」

 須釜さんが住んでいるのは、「木造モルタル」に分類される2階建てアパートの1階だ。アパート前の道路と敷地・土台の間に20cm程度、土台と玄関の間に40cm程度の段差がある。道路と敷地・土台の間の段差はコンクリートを打ちなおして丸められており、土台と玄関の間の段差は木製のスロープで対策されている。スロープの勾配はかなり大きく、車椅子によっては転倒のリスクもあるが、勾配をそれ以上小さくすると隣室住民の生活空間を圧迫してしまうことになる。

 もともと神奈川県厚木市で、生活保護を利用して単身生活をしていた須釜さんは、1999年秋、現在の東京都多摩地域に転居してきた。転居のきっかけは?

「入浴は、5名のボランティアの方にお願いしていました。学生さんだったり、主婦だったり、知的障害者施設の職員さんだったり。でも、立て続けに学生さんが就職したり、独身だった方が結婚したりして、ボランティアの方が2名になってしまいました。その時も週に2回は入浴できていたんですけど、『ボランティアさんたちが全員無理になる前に』と思ったんです」(須釜さん)

 それ以外にも、住まいにはさまざまな問題があった。当時の住まいは、戦後間もない時期に建てられたと思われる、壁も屋根もトタンの一軒家だった。最寄り駅からは、バスで20分程度。3畳・6畳の居室が「振り分け」になっており、廊下兼用の台所に玄関・トイレ・浴室が隣接している住まいでは、車椅子の動線を確保するのが容易でなかった。広さの面では申し分ないはずなのだが、「振り分け」が災いしてしまうのである。家賃は5万円だった。

 須釜さんが現在の地域を選んだ理由の1つは、「介助者の確保が比較的容易そうだ」ということだった。当時、障害者に対するヘルパー派遣は、各自治体が「措置」として行っていた。その自治体ではヘルパー派遣の時間数が比較的多く、全国的に類例の少なかった24時間介護も行われていた。

「ここだったら、入浴介助を確保できるかもしれない、と思ったんです」(須釜さん)

 現在も住んでいるアパートは「運がよくて、わりとすぐに見つかった」ということだ。間取りは、玄関に面して4.5畳程度の台所・4.5畳の居室・6畳の居室が縦に並んでいる形だ。台所には、トイレと浴室が面している。トイレには簡単な改装が施され、須釜さんが自力で利用できるようになっている。築年数は不明だが、おそらく昭和40年代、もしかすると昭和30年代後半かもしれない感じだ。

 必要だった住宅改装は、前述のとおり公費で行ったが、「図面も見せてくれない業者」だったそうだ。結果として、「シャワーくらいは自分で浴びる」も実現できない浴室が出来上がり、踊り場も転落防止柵もないスロープが作られそうになった上、予算が7万円ほどオーバーした。交渉の結果、スロープには踊り場と「ないより少しはマシ」程度の脆弱な転落防止柵が設けられたが、オーバーした7万円は、須釜さんが貯金から支払った。

「ボッタクリだと思います」(須釜さん)

 転居に必要な初期費用、敷金・礼金・転居費用も、貯金から支払った。合計40万円程度だったそうだ。ちなみに、家賃は7万円。東京都内での住宅扶助(特別基準)の上限額・6万9800円をわずかにオーバーしている。

 現在の住まいに対して、須釜さんは大きな不満は抱いていなかった。しかし、深刻な結露には苦慮してきた。

「このアパート、壁紙をはがすと、すぐコンクリートで空洞なんです。断熱材は一枚も入っていません。だから結露がひどくて。冬は壁紙がぐっしょり濡れるほどです」(須釜さん)

 生活上、不便なだけではない。健康上の問題も発生している。

「結露の後、必ず黒カビが生えるんです。このところ、側弯がひどくなって肺が圧迫されて、痰が溜まりやすくなって、朝方、咳き込むことが増えています。『咳をするだけで肋骨が折れるかもしれない身体なんだから』と、いろいろな方から引っ越しを勧められています」(須釜さん)

 冷暖房の効率も悪い。

「冬の暖房はガスストーブ1個です。20℃に設定しておいても、17℃〜18℃以上になったことはないんです。すごく寒い時には、着替えるときだけエアコンとストーブを両方使っています」(須釜さん)

 ちなみに、大雪と厳寒が日本を襲ったこの2014年1月・2月、須釜さん宅のガス代は1万1000〜2000円程度になった。須釜さんによれば「はじめて1万円を越えた」ということだ。エアコンも併用せざるを得ず、電気代も5000円〜6000円程度になったという。ちなみに東京都の単身者に対する冬季加算の金額は、3040円である。

 家賃に対しても、水道光熱費に対しても、まったく「充分」とはいえないのが、現在の生活保護基準。

「『障害者は住宅扶助が高いから(筆者注:通常の1.3倍の特別基準が適用されるので)ゼイタク』という見方もされます。でも、今、私が住んでいるこのアパートのように、『2部屋・風呂トイレ別』だと、通常、多摩地域でも8万円は越えます。その程度の住宅扶助費は、必要だと思います。今でも、基準内で住める物件を見つけるのは大変です」(須釜さん)

 ただ、水道光熱費に対しては「それは、みんな同じなんじゃないかなあと思ったりします」ということだ。

 また、須釜さんは近々、再度の引っ越しを余儀なくされるかもしれない。

「スロープが傷んできたし、トイレの台も木材が腐ってきたんです。また作りなおす必要があるんですけど、引っ越しをしない限り、公費で全部を改造することはできないんですよね、制度上。都営住宅への引っ越しも考えているんですが、そもそも単身の障害者向けの部屋は少ないですから」(須釜さん)

 それにしても、筆者は「ゼイタクだ」という反感を予想して身構えてしまう。

「そうですね。『公共にしてもらってるんだから、文句言うな』という反論、あるでしょうね。それに立ち向かえる、もっと確かな何かが欲しいです」(須釜さん)

 実のところ、「生活保護費は高すぎる」「生活保護費を減らせば国民全体にメリットがある」という主張に、確かな根拠は何もないのだが、でも現在の社会で力ある主張となってしまっている。「生活保護費は低すぎる」「生活保護費を増やすことがメリットを産む」という主張には、若干の理があると筆者は思う。しかし「高すぎる」「減らせ」という多数派の主張を覆せるほどの力はない。

「日本の人は、もともと、税金についてまじめに考えるようなことはなかったと思います。なぜ、今になって『税金』『税金』と言い出すのだろうかという疑問を持っています。キャンペーンで動いて、乗せられているだけで、本物の国民感情ではないのではないでしょうか。乗っている人たちは、気づいていないでしょうけれど。だから、悔しいです」(須釜さん)

 なぜ、乗せられてしまうのだろうか?

「被害者感情の強い人たち、周囲と比べて『自分が一番の被害者』と思う人が、たくさんいます。その感情を刺激したのが政府です。それが、とても嫌です」(須釜さん)

 一時、感情を刺激されてしまい、感情のままに行動してしまうことくらいは仕方がないかもしれない。筆者自身、自分を顧みてそう思う。しかし落ち着いたら、その行動が引き起こしてしまったことがらを直視し、自省することくらいはしてもよいのではないだろうか?

みわよしこ [フリーランス・ライター] 【政策ウォッチ編・第72回】 2014年8月8日 ダイヤモンド・オンライン

働く喜び感じて描く NYの風景など 障害者19人の絵画展

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 精神障害者らが働く藍染め工房やレストランを運営するNPO法人藍工房(世田谷区若林一)が十七日から、中央区銀座六のギャルリサロンドエスで絵画展「藍工房の仲間たち展」を開く。工房やレストランで働く障害者十九人が米ニューヨークの街で見た景色などを題材にした三十二点を展示する。 (小形佳奈)

 藍工房は昨年十二月、ニューヨークの国連本部で藍染め作品の展示会を開いた。今回の絵画展では、この時にニューヨークに赴いた人たちが描いた作品を中心に展示する。作品制作にあたり、画家の指導を受けたという。

 ホテルのそばで買ったパンを描いた栗本京子さん(44)は「テーブルの色みや質感を出すのが難しかった」と話す。富田美枝(よしえ)さん(43)は、建築家フランク・ロイド・ライトが設計した美術館を題材にした「グッゲンハイムの天窓」の制作に三週間をかけたという。

 藍工房は一九八三年、就労支援の場であると同時に「プロに負けない、世界に通用する藍染め作品をつくろう」と、竹ノ内睦子理事長(72)が設立した。国内外のホールで舞台衣装を担当し、パリやロンドンで展示会を開いた。精神障害者の自立に向けたグループホームも運営する。

 竹ノ内理事長は、利用者と職員、ボランティアに信頼関係があれば海外旅行も不可能ではないという。「(障害者に)社会経験を重ねてもらい、世界へ羽ばたいてほしい」と願っている。

 絵画展は二十四日まで、入場無料。問い合わせは藍工房=電090(5559)8538=へ。 


絵画展の参加者と当日の役割分担について話す竹ノ内理事長(左)=世田谷区で

2014年8月8日 東京新聞

講演会:精神障害者の社会参加考える 国立で17日 /東京

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 精神障害者が普通に暮らせる地域社会の実現を目指し、国立市を中心に活動している家族会「シュロの会」(植松和光会長)は17日午後1時半、同市富士見台2のくにたち福祉会館で、精神保健福祉講演会「ここまでできる当事者の力〜るえか式心理教育&リカバリー〜」を開く。入場無料。先着120人。

 地域医療や精神科のリハビリ、就労支援などに取り組むひだクリニック(千葉県流山市)の肥田裕久院長らが、クリニック併設のデイ・ナイトケア「るえか」で実践する生活技能訓練や、病気や薬と上手につきあう心理教育などを紹介する。また、現在は社会復帰し、グループホームなどの運営に携わる当事者の報告もある。

 植松会長は「精神科の病気は多様で単純に結果や答えは出ないが、医療や地域の連携支援で社会参加できることを多摩地域に根付かせたい」と話している。問い合わせは植松会長(080・1211・6898)。

毎日新聞 2014年08月08日 〔都内版〕

横浜ゴム 車いすクッションが障害者支援法指定部品に

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 横浜ゴムが8月7日、2012年4月に発売した車いす用底付手前検知機能付きエアーセルクッション「メディエアスカイ」が、障害者総合支援法の完成用部品に指定されたと発表した。

 3月31日付の厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長通知 障企発0331第36号で「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法)」の補装具費支給対象となる座位保持装置の完成用部品に指定されたもの。これにより、一定の要件を満たす対象者が所定の手続きに基づく申請を行い、市区町村の認可を受けると、同製品を購入する際に公費補助が受けられる。

 同製品は、2010年9月に発売された「メディエア1」同様に底付検知センサーを備えた除圧機能付きの車いす用クッション。臀部の底付き手前をセンサーが感知し、ブザー音が鳴ることで、利用者が手動ポンプでエアーセルに空気を送り込む必要があることを知らせる。エアー調整時はブザー音をたよりに空気量の目安が判るため、エアー供給不足を防止できる。さらに、利用者の体型や姿勢などに合わせて座面を整えるため、適切な体圧分散状態が維持でき、特定部位への圧力の集中を防ぐ。また、左右で独立した内部の空気配管と大型のエアーセルを両端に配置することで、より安定した座り心地を目指した。

 製品詳細は、同シリーズの専用ウェブサイトで紹介している(http://www.yrc.co.jp/medi―air/)。

 補装具とは義肢、装具、車いすなど障害者の身体機能の補助や代替を行うものであり、その中の座位保持装置は、いすや車いす上で安定した姿勢を保てるよう補助しながら、座位の変形や床ずれを予防したり臀部の痛みを軽減したりするものを指す。「メディエア1」は除圧機能付きエアーセルクッションとしては初めて座位保持装置の完成用部品に指定されており、「メディエアスカイ」は2例目となる。また、同製品はすでに介護保険の福祉用具貸与商品にも認定されている(TAISコード01077―000003、01077―000004、01077―000005)。車いすを長時間使用し介護が必要な高齢者は介護保険の利用が可能になっている。

2014年08月08日 ゴムタイムスWEB

知的障害者バスケ 飯田ファイヤーズ初出場で全国一

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県飯田養護学校高等部(喬木村)の卒業生らでつくる知的障害者のバスケットボールチーム「飯田ファイヤーズ」が、福岡市で2、3日に行われた知的バスケットボールの全国大会「第19回FIDジャパン・チャンピオンシップ」の男子Bブロックで、初出場初優勝を果たした。

 大会は、試合時間が40分のAブロックと、同20分のBブロックで優勝を競った。飯田ファイヤーズを含む12チームが出場したBブロックは初日にリーグ戦、2日目にリーグ1位、2位による決勝トーナメントを行った。

 飯田ファイヤーズは日本代表候補3人を含む18〜26歳の8人で構成。リーグ戦を1位で通過するとトーナメントも勝ち上がり、決勝では長崎県選抜を42―35で退けた。小平雄一監督は「全国一は悲願だった。みんなが一つになって勝ち取った優勝」とたたえた。

 飯田ファイヤーズは社会体育の一環で2007年に結成した。きっかけは、主将(24)の「高等部で楽しさを知ったバスケを続けたい」という思い。喬木村小川の社会体育館を会場に週2度練習する他、社会人チームと練習試合を繰り返すことで力を付けてきた。

 今回Bブロックを制したことで、次回大会のAブロックの出場権を獲得した。ゲームキャプテンの男性(20)は「Aブロックでも優勝を狙う」と意気込みを語った。



[ 2014年 8月 8日 金曜日 16時34分 ] ミナミシンシュウ.jp

障害を持つ子どもは捨てられる…中国における心身障害者の実態―独メディア

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ざっくり言うと

中国では、障害が見つかった子どもの多くは親に捨てられてしまうという

毎年1万人を超す子どもが捨てられているとみられる

その大部分が心身障害を持っているが、ホームケアはまだ一般的ではない

2014年7月29日、独国際ラジオ放送ドイチェ・ヴェレの中国語サイトによると、社会的弱者である心身障害者の中国における実態に関する記事を、独ベルリン・ツァイトゥング紙が掲載した。中国では何らかの障害が見つかった子どもの多くは親に捨てられてしまうという。

広州に設置された赤ちゃんポストは、捨てられる子どもの数があまりに多かったため、わずか2カ月で閉鎖されることとなった。生まれたばかりの赤ちゃんから6歳児まで、毎日平均5人、2カ月の間に262人の子どもが捨てられたが、その全員が何らかの障害を持っていた。

北京師範大学公益研究院の王振耀(ワン・ジェンヤオ)院長は、「障害児の親は、子どものためにいろいろなことをしてやり、お金を使ってもどうにもならず、絶望してどうしてよいかわからなくなったところに、赤ちゃんポストの存在を知るのです。彼らが子どもを赤ちゃんポストに置いていくのは正しいとしか言えない。昔のように道ばたに捨てるのではないのだから」と話す。

王院長によると、現在中国には捨てられた子どもが約10万人いるが、全国合わせて600カ所足らずしかない孤児院で暮らしており、毎年1万人を超す子どもが捨てられているとみられている。その大部分が心身障害を持っているが、中国ではホームケア(家庭看護)はまだ一般的ではない。

中国には現在、8300万人以上もの障害者がいるとされるが、2007年の統計以降の数は不明となっている。大部分は高齢者で、孤独な日々を送っている。障害者の4分の3は農村に暮らしている。

2014年08月08日06時30分(翻訳・編集/岡田) livedoor
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