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障害者×芸術=新しい表現 ヨコハマ・パラトリエンナーレが開催中

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 鋭い感覚を持つ障害者と多様な分野のプロフェッショナルが共同で生み出した新しい芸術表現を発表する国際展「ヨコハマ・パラトリエンナーレ2014」が、象の鼻テラス(横浜市中区)で開催中だ。障害者の能力を生かした芸術表現の在り方を提案する初めての取り組み。9件の作品を展示するほか、パフォーマンスを随時行う。

 横浜ランデヴープロジェクト実行委員会とNPO法人スローレーベルの主催。同実行委は、テラスを拠点に障害者と現代美術家、横浜でものづくりを行う企業などが共同で開発した手作り雑貨の「スローレーベル」ブランドに取り組んできた。

 活動を行う中で、障害者が持つ優れた感覚と芸術家らの力が合わさることで、今までに見たことのない芸術表現ができるのではないか、との予感が生じたという。そこで、オリンピックにはパラリンピックが同時開催されるように、ヨコハマトリエンナーレが行われる今年、同様の取り組みを実現しようと企画された。

 総合ディレクターを務める栗栖良依は「今回は3年後、6年後に向けた出会いと人材育成の場と位置づけたい」と話す。最終的な目標は、障害の有無にかかわらず誰もが自分の居場所と役割を実感できる地域社会の実現だ。

 会場の天井を覆う白い網は、織りや編みの手法を得意とする井上唯が、約800人のボランティアとともに形状保持ヤーンで編み上げた作品「whitescaper」。来場者と会場との一体感を生み出し、他の作品と作品とをつなぐような存在だ。

 荒神明香(こうじん・はるか)らによるチーム「目【め】」は、市内に居住する自閉症者や知的障害者などの保護者にヒアリングし、そこから影響を受けた「世界に溶ける」を制作した。

 ヒアリングの結果、その人なりのこだわりを抱えている点に着目した。ある自閉症者のこだわりはスライスチーズ。かじった歯形を山の形にとらえ、1枚ずつ冷蔵庫に保存しているという。それを写真にして額の中に並べ、芸術作品としてみせた。荒神は「障害のある方のこだわりに『分かる!』と感じた。作品を作ろうとするときの原点である純粋な動機と気づきがある」と共感する。

 展示部門のキュレーターで多摩美大非常勤講師の難波祐子(さちこ)は「障害者というと、遠慮したり気を使ったりという部分があるが、怖がらずに一歩踏み込んでみたら新しいものが見えた」と手応えを感じている。

 パフォーマンスは、ダンスとサーカスの二つに分けられる。サーカスとは、近年フランスで発祥し、大道芸の技術や演劇的な身体表現を取り入れたアート系パフォーマンス。8月23〜26日、ベルギーで活躍するカトリーヌ・マジを講師に、ワークショップと発表を行う。

 また、ロンドンパラリンピックの開会式パフォーマンスに参加した英国のダンスカンパニーでディレクターを務めるペドロ・マシャドによる、ワークショップと発表も(9月25〜28日)。こちらのワークショップは参加者を募集中だ。

 パフォーマンス部門のディレクターで、社団法人瀬戸内サーカスファクトリー代表理事の田中未知子は「今回はこういうことをするんだな、というトライアル。皆さんに参加してもらい、指導者を育てていく長期的視野を持っている」と話した。

 11月3日まで。入場無料。ワークショップの参加方法などの確認はウェブサイトから(http://www.paratriennale.net/)。問い合わせは開催事務局電話045(661)0602。

2014.08.18 03:00:00 【神奈川新聞】

「第41回国際福祉機器展」10/1〜3に開催

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高齢者と障害者向けの福祉機器や生活用品の総合展示会「第41回国際福祉機器展 H.C.R.2014」(主催:全国社会福祉協議会・保健福祉広報協会)が、10月1日(水)〜3日(金)の3日間、東京ビッグサイト東ホールにて開催される。
同展は、高齢者と障害者の自立と社会参加の促進、家庭や福祉施設での介護の質的向上を目的に、杖・車いす・福祉車両、入浴・トイレ、住宅改造機材などの福祉機器、高齢者向けの食品や衣料などの生活品を一堂に会する展示会で、今回は585社・団体(うち海外55社)の関連企業が出展し、最新の製品・サービス約2万点を提案する。
また福祉・介護・リハビリなどに役立つ多彩なセミナーも企画されている。入場料は無料。セミナーの申し込みはWEBで受け付けている。

「第41回国際福祉機器展」公式サイト
http://www.hcr.or.jp/

2014年8月18日 インテリアビジネスニュース

東京)幻聴・妄想…私たちの素顔を 施設通所者が企画展

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 世田谷区の精神障害者就労支援施設「ハーモニー」の通所者が、22日から千代田区外神田6丁目のギャラリーで、写真やトーク、かるたで自らを紹介する展示会を開く。自身の妄想や幻聴などを元にした「かるた」の制作で、理解と共感が広がり、今回のイベント開催につながった。

 展示会は「新・幻聴妄想かるたとハーモニー展」。ピクニックの風景や、施設、自宅での日常の姿など、写真家の斎藤陽道(はるみち)さんが撮影した約50枚の写真の展示や、自身の体験を語るトークショーがある。

 登場するのは統合失調症や発達障害などを抱える約30人で、平均年齢52歳。思うように働けず、生活保護を受ける人も少なくない。半数以上が一人暮らしだ。

 「自分で作れる『売れるもの』はないか」。考えた末に行き着いたのが、自分たちの体験を題材にしたかるた作りだ。

 「体から小さい虫がスッと出ていく幻覚を見なくなったら、部屋に本物のコバエや蚊がいるのに気づいた」。そんな体験から「《さ》 さようなら幻覚の虫 こんにちは本物の虫」の読み札が生まれた。ほかにも「タマゴを産んだ」「弟が犬になっていた」「宇宙の支配者だった」といった札が並ぶ。

 2008年に第1作を制作すると、突き抜けたユーモアが共感を呼んだ。メンバーが入れ替わり、今年1月に発表した「新・幻聴妄想かるた」は、すでに250セット売れた。「体験を語ってほしい」との依頼も増えた。大学やラジオ・テレビ局、福祉施設など、この5年間で十数カ所にのぼる。

 施設長の新澤克憲さん(54)は、ミーティングの中で身の上話を少しずつ話し始めたのがきっかけだったと振り返る。本人たちにとっては切実な問題だが、口に出し、他人に聞いてもらうことで、つらい体験が少しずつユーモラスになっていった。それに伴い、初対面の人と話し、自分が写った写真への抵抗も少しずつ消えていった。今回の展示会は、こうした「変化」を背景に、企画された。

 新澤さんは「心の病気と健康な人との境目は、実はあいまい。今の社会では、だれもがなりうる。かるたは、両者を隔ててきた壁を崩すきっかけになったのではないでしょうか」と話す。

 展示会はNPO法人エイブル・アート・ジャパンの主催で、会場は「A/Aギャラリー」(03・5812・4622)。9月7日までの金土日のみ開催。午前11時〜午後7時。詳しくはハーモニー(03・5477・3225)へ。

2014年8月18日03時00分 朝日新聞

「生前給付終身保険(生活保障型)」および「生活保障特則14」の発売について

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ソニー生命保険株式会社
ソニー生命保険株式会社(社長 井原 勝美)は、平成26年10月2日より新商品「生前給付終身保険(生活保障型)」および「生活保障特則14」を発売します。

1.生前給付終身保険(生活保障型)
本商品は、従来の「生前給付保険(終身型)98」と比べて保険料をわずかに増加させることにより、三大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)・死亡・高度障害の保障に、特定障害状態・要介護状態の保障を加えた生前給付分野の総合保障商品となります。また、特定障害状態を身体障害者手帳に、要介護状態を公的介護保険制度に連動させることにより、お客さまに分かりやすい内容としています。

2.生活保障特則14
従来の「生活保障特則」をリニューアルしてさらに魅力的な商品としました。障害年金および介護年金の支払事由について、特定障害状態を身体障害者手帳に、要介護状態を公的介護保険制度に連動させたほか、保険料についても従来の「生活保障特則」と比べて概ね安くなっています。

<発売の背景>
生命保険文化センターの「生命保険に関する全国実態調査(平成24年度)」によると、今後増やしたい生活保障準備項目として就業不能状態や要介護状態と回答している方が一定数存在しています。一方で、準備ができていると回答している方は全体の1割程度に過ぎず、生存時における大きな病気やケガに対する不安は依然として大きい状況にあります。
生存時に大きな病気やケガをされた場合、収入の減少または治療費の支出など様々な経済的負担が発生します。そこで今般、そのような場合になってもお客さまに安心して日常生活を暮らしていただけるよう、特定障害状態・要介護状態の保障を充実させた新商品を発売することとしました。

<「生前給付終身保険(生活保障型)」の特長>
以下のいずれかに該当した場合に保険金をお支払いします。(ただし、保険金のお支払いは保険期間を通じて1回のみとなります)

◆三大疾病
・がん(初めてがんにかかったと、医師によって診断確定されたとき)
・急性心筋梗塞(発病後、医師の診療を受けた日から60日以上、労働の制限を必要とする状態が継続したと医師によって診断されたとき)
・脳卒中(発病後、医師の診療を受けた日から60日以上、所定の神経学的後遺症が継続したと医師によって診断されたとき)
◆高度障害状態・特定障害状態
所定の高度障害状態または特定障害状態(身体障害者福祉法に定める障害の級別が1級、2級または3級の身体障害者手帳を交付されたとき)になられたとき
◆要介護状態
公的介護保険制度で「要介護2以上」と認定されたとき、または、被保険者が満65歳未満のときに所定の要介護状態になられたとき
◆死亡保障
死亡されたとき

<「生活保障特則14」の特長>
●特定障害状態や要介護状態になられたときも毎月の収入が確保できます。
「家族収入保険」または「家族収入特約<定額型>」に「生活保障特則14」を付加する※ことにより、死亡・高度障害の保障に加え特定障害状態または要介護状態に対する保障を得ることができます。障害年金、介護年金または家族年金は、保険期間が満了するまで毎月お支払いします。
※「生活保障特則14」は「家族収入保険」または「家族収入特約<定額型>」に付加する特則となりますので、「生活保障特則14」単独でのご加入はできません。
◆高度障害状態・特定障害状態
所定の高度障害状態または特定障害状態(身体障害者福祉法に定める障害の級別が1級、2級または3級の身体障害者手帳を交付されたとき)になられたとき、障害年金をお支払いします。
◆要介護状態
公的介護保険制度で「要介護2以上」と認定されたとき、または、被保険者が満65歳未満のときに所定の要介護状態になられたとき、介護年金をお支払いします。
◆死亡保障
死亡されたときには、家族年金をお支払いします。

●年金をお支払いする場合、最低支払保証期間分のお支払いを保証します。
年金の最低支払保証期間(2年または5年)と同一の期間、年金のお支払いを保証します。

●健康状態および喫煙状況などにより、保険料が割安になります。
被保険者の健康状態および喫煙状況などに応じて、非喫煙者優良体保険料率・非喫煙者標準体保険料率・喫煙者優良体保険料率のいずれかの保険料率が適用され、保険料が割安※になります。
※この場合、「優良体・非喫煙者割引特則」が付加されます。

2014.8.18 17:10 MSN産経ニュース

目の不自由な人、伴走のコツは 旭川で育成研修会

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 【旭川】健常者が目の不自由な人をサポートする伴走の技術を学び、ともにウオーキングやランニングを楽しむ「視覚障害者ウオーキング教室と伴走者育成研修会」が17日、旭川市忠和公園で開かれた。

 ランニングやクロスカントリースキーを楽しむ視覚障害者らの集まり、旭川ラビットクラブの主催。障害者6人を含む約20人が参加した。

 健常者は障害者とペアになってコースを伴走したり、逆にアイマスクをしたりして障害を疑似体験。段差や障害物、周囲の様子をこまめに伝えることなど注意点を学んだ。

 旭川市内の看護師楠木由香さんは「マラソンの大会に出た時に伴走者の姿を見て勉強しようと思った。将来は伴走で大会に出てみたい」と話した。

(08/18 16:02) 北海道新聞

限りがある「車いすマーク」の駐車場

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自動車の運転免許を取得して3年。
初めて免許の更新へ行ってきました。
有効期限の背景が黄緑色から水色に変わり、写真も新しくなりました。
3年しか経っていないのに、けっこう雰囲気が変わるものですね。
古くなった免許証は、記念にもらって帰ることにしました。
今後、どんな風に歳を重ねていくのか、免許証の写真で追いかけてみたいと思います。
ゴールド免許になるには、もうひと更新! 無事故・無違反、安全運転を心がけます。

ところで、障害のある人などが利用できる駐車場があることをご存知ですか?
車いすマークが書かれた、ちょっと広めのスペースで、障害者等用駐車場といいます。
免許更新で行った運転免許試験場にも、障害者用駐車場はありました。

しかし、すでに軽自動車が止まっていて、空きがありません。
車いすを使っている私は、乗り降りに広いスペースが必要なので、他に止められる場所がないか、ぐるぐると探して回りました。
結局、止められる場所が空いていなかったので、試験場の敷地で路上駐車しました。

日常生活のなかで、広い駐車場がなくて車が止められずに困ることは、少なくありません。
このことに遭遇する度、考えることがあります。
「障害者用駐車場は、誰のために、何のために、あるのだろうか?」

国交省の示す定義に、「車いす使用者だけでなく、身体の機能上の制限を受ける高齢者・障害者等であれば利用することは可能」という文言があります。
障害者用駐車場の利用対象は、障害者、高齢者、傷病者、妊産婦であると、読みとれるでしょう。
とても広範な対象ですが、この人たちは駐車場に対して、異なるニーズをもっているように思います。

・足腰が弱くなってきたので、なるべく便利のいいところに止めたい、高齢者。
・転んで骨折してしまい、すこしの間、松葉杖。近くに止められたら助かるなぁ、傷病者。
・お腹が大きくて、身体が重い。ドアもたくさん開けなきゃいけないし、近くて広いところがいいな、妊産婦。
・車いすの積み降ろしや乗り降りに広いスペースが必要、でも近くなくてもOK、アクティブ車いすユーザー。
・同乗者が車いす、乗り降りの身体的介助もあるし、広くて近いところがいい人。
・障害はあるけど、義手や義足、視覚・聴覚障害。普通の駐車場で大丈夫だよ、という人。
・見た目は健康だけれど、心臓や腎臓、呼吸器疾患などで、つらい。広くなくてもいいから近くに止めたい人。
・知的・精神障害で、止めるところに、こだわりがある人。

ちょっと想像するだけでも、これだけの違いが出てきます。
対象となっている人の中には、障害者用駐車場の“広くて近い”を必要としない人もいそうです。
そうだとしても、けっこうな割合の人が対象となっているように感じました。
現状ではそのすべての受け皿を、数の限られた障害者用駐車場に求めています。
止められなくて困っちゃうという事例が頻発するのは、ある意味、当然のことなのかもしれません。

では、みんながズムーズに駐車場を利用できるようにするためには、どうしたらよいのでしょうか。

一番、簡単なのは、すべての駐車場の幅を広くすることでしょう。
そうすれば、ほぼ解決です。

しかし、私の中では、腑に落ちない点もあります。
駐車場の敷地が限られている中で、すべての幅を広げるとなると、当然、収容台数は減ってしまいます。
所有者にとっては、おそらく収容台数の確保のほうが切実な問題だと推察します。
私自身、駐車場で困っている身ではありますが、それを無視してはいけないと思うのです。
駐車場の所有者の利益と、さまざまな不自由を抱える利用者のニーズと折り合いをつけて、落しどころを探る必要があるのではないでしょうか。

そもそも、そんなに難しい話ではないような気もします。
幅が広くて建物に近い場所に設置されているのが、障害者用駐車場です。
理由は違えども、「本当に必要としている人が、止める」。これが徹底されれば良いだけの話です。
障害者用駐車場の存在意義に立ち返れば、単純明快かつ至極当然のことと言えるでしょう。

けれども、必要ではないのに便利だから止めちゃおう人もいるのが現状です。
その人たちは、きっと、駐車場に記された車いすマークの意味を考える、心の余裕すらないのだろうと想像しつつ、そこに悪意がないことを願います。
とくに、気になるのは、小さい子供を連れている、あきらかなに健康そうな家族の姿です。
子供たちは、親の姿を見て育っていきます。
自動車を運転している親御さんには、子供のお手本になるような行動をとってほしいなぁと思います。

障害者用駐車場の在り方――。
何度も考えているのですが、いまだに明確な答えが出せずにいます。
いろいろな答えがあると思うけれど、みんなが気持ちよく駐車場を使えるようになるといいなぁ。

樋口彩夏 (ひぐち・あやか)


1989年、東京生まれ。埼玉・福岡育ち。いつも外を走り回っていたお転婆娘が、14歳・中学2年の時、骨盤にユーイング肉腫(小児がん)を発症しました。
抗がん剤、重粒子線、移植などの治療を終えたものの副作用や後遺症のために9年間、入退院の繰り返し。その影響で下半身不随となり、車椅子で生活をしています。「普通の生活」に戻りつつある今、「いつ、誰が、どんな病気や障害をもっても、笑顔で暮らせる日本にしたい!」を目標に模索を続けています。

朝日新聞 .介護 障害 高齢者 子ども エッセイ QOL .

障害者就労に新たな場 アイエスエフネット開所

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 障害者雇用を促進するITサービス業「アイエスエフネット」(本社・東京、渡邉幸義社長)の佐賀コールセンター開所式が15日、佐賀市駅南本町の明治安田生命佐賀ビルであった。22日に従業員8人でオープン。当面は同企業グループの従業員を対象に社内案内、業務相談などを行う。

 同グループは昨年、県と雇用創出に関する協定を締結。センター開所はその一環で、同グループの県内事業所としては4カ所目となる。

 センターは同ビル1階の約80平方メートルに開設。3年後までに地元から30人を採用し、HP作製などの外注業務にも乗り出す。投資額は800万円。県や市は地元雇用に伴う奨励金を交付する。

 開所式には約30人が出席。渡邉社長は「佐賀は障害者に配慮する自治体。働きづらい人のために働く場所を提供したい」とあいさつした。


アイエスエフネット佐賀コールセンターの開所式でテープカットにを行う出席者=佐賀市駅南本町の明治安田生命佐賀ビル

2014年08月19日 10時58分 佐賀新聞

障害者ボート、普及を 大津のNPOが振興計画

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 障害者ボート競技に関わるNPO法人「琵琶湖ローイングCLUB」(大津市)が、二〇二〇年の東京パラリンピックを目指して競技の普及振興プロジェクトを立ち上げた。競技の認知度を高めるイベントの開催や資金集めのための商品販売をしていく。

 「琵琶湖から世界へ!」を合言葉に「レインボー丸プロジェクト」と命名。「多様な個性を認め、障害のある人とない人をつなぐ架け橋に」(小原隆史代表理事)との思いを込めた。十九〜二十九日には大津市打出浜のコラボしが21で活動紹介パネルや段ボール製模型ボートの展示をする。今後、理念に賛同する企業の商品にプロジェクト名の入った応援シールを貼ってもらい、利益の一部を寄付してもらう。オリジナルTシャツやステッカー、福祉作業所の人たちが作ったクッキーなども販売する計画。

 現在、選手として活動するのは、小原さんの娘を含む十六〜三十八歳の九人。小原さんは「二〇年までに一人でも多くの日本代表選手を送り込みたい。いずれは障害のある子が高齢者を相手に教えるジムも作りたい」と意欲をみせている。

 同法人では、趣旨に賛同する個人、法人の会員を募集している。詳しくは琵琶湖ローイングCLUB=電077(526)8701=へ。


今年6月「お台場レガッタ2014」に参加した琵琶湖ローイングCLUBの選手ら=東京都内で(同法人提供)

2014年8月19日 中日新聞

初陣勝利誓う 精神障害者バレー県代表が知事訪問

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 11月、長崎である全国障害者スポーツ大会に初出場する精神障害者バレーボールの愛媛代表選手らが18日、県庁で中村時広知事に意気込みを語った。
 メンバーは3月から練習を重ね、6月に高知で行われた中国・四国ブロック予選会を勝ち抜き、全国への切符を手に入れた。
 18日は選手12人のうち6人が予選会での優勝を報告した。中村知事は「3年後の愛媛大会でも(出場し)優勝を狙って」と期待を込め、長崎大会までの約2カ月間はサーブ練習などに打ち込むようアドバイス。「体調に気をつけチャレンジャーのつもりで頑張って」と激励した。
 県によると、長崎大会は長崎国体の後に開催。県内からは陸上や水泳など個人32人、団体競技は精神障害者のバレーボール12人が出場する。

2014年08月19日(火) 愛媛新聞

障害者の虐待 身近な人の勇気求めたい

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 どんな理由があろうと虐待は許されない。とりわけ障害のある人に対する虐待はもっての外だ。子どもでも分かる道理だろう。

 では、虐待を受けている恐れのある障害者を見つけた全ての人に通報義務があるのをご存じだろうか。一昨年10月に施行された障害者虐待防止法の規定だ。その周知徹底が不十分なことをうかがわせる調査結果がまとまった。

 昨年度、職場で雇い主や上司から虐待を受けた障害者は393人に上るという。全国各地の労働局などが通報・届け出を受け、立ち入り調査を実施して認定した数を厚生労働省が集計した。障害者虐待防止法に基づく調査で、1年分の件数が出るのは初めてだ。

 虐待内容は賃金の未払いや最低賃金を下回る金額しか払わないといった経済的な問題が大半で、暴言などによる心理的虐待や身体的、性的な虐待と続く。虐待された側は知的障害者が目立って多い。中には、物を投げつけられた上に「死ね」「殺す」などの暴言で追い詰められて退職を余儀なくされたケースや、棒でたたかれ頭から出血した障害者などもいた。

 耳を疑う話だ。国は障害者の法定雇用率を引き上げるなど雇用促進に力を入れており、働く障害者は今後も増える。悪質な雇用主への是正指導を徹底してほしい。

 気掛かりなのは調査で認定された以外にも虐待が疑われる事例が多いことだ。本人や家族、同僚の通報・届け出のうち認定されたのは約4割に過ぎない。事実関係の裏付けに限界があるためだが、厚労省も「認定に至らなくても疑わしい事例は多い」とみている。

 例えば賃金の未払いであれば、帳簿などで違法行為を客観的に証明できるが、身体的・心理的な虐待は物的証拠が得にくい。

 この問題に詳しい弁護士は「一緒に働く人が障害者に理解を示し、深刻な事態になる前に通報・証言することが大切だ」と話す。

 障害者の社会参加のためにも、安心して働ける職場づくりは重要な課題である。身近にいる人たちの勇気も求められている。

=2014/08/19付 西日本新聞朝刊=

「福祉」がテーマの海の施設?障害者が働く”渚の交番”

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猛暑が続き、海水浴シーズンのまっただ中です。今年も大勢の人が、海水浴を楽しんでいることでしょう。しかし、海というのは楽しいだけの場所ではありません。毎年のように水難事故が発生してしまいます。主に、そうした海のトラブルを防ぐため、先月、福井県の海岸に従来とはまったく異なる形で、多くの海水浴客の安全を見守る「渚の交番」がオープンしました。その取材のために、7月25日に、小浜市のビーチに行ってきました。

福井県小浜市は、琵琶湖よりも少し西側に位置し、日本海に面しています。その海は、非常に奇麗なので、京都の人などに人気の海水浴場がいくつもあるそうです。また、オバマ大統領と読み方が同じであることから、市民はオバマ氏を積極的に応援しています。現在も、町を歩いていると、写真のようにオバマ氏のポスターなどを見かけます。アメリカ大統領選挙の際に、その町の様子をニュースなど見かけた人も多くいるでしょう。

さて、今回、取材に訪れた小浜市のビーチは、鯉川シーサイドパークと言います。加斗という非常にのどかな雰囲気のJRの駅から、歩いて15分ほどの場所にあり、車がなくても行ける、便利な場所にあるビーチです。今回、そのビーチに「渚の交番」という施設がオープンしました。

海と人との“つながり”を作り出す渚の交番とは!?

渚の交番とは、日本財団が“海と人とのつながり”を作り出すために行っているプロジェクトで、海に関連した活動を行う団体・個人の交流を促進するための拠点を、全国の海岸に整備していっています。渚の交番では、具体的に次の様な事が行われます。

1、海だけでなく、地域のパトロール
海辺だけでなく、周辺の住民の安心・安全を守る活動。

2、地域の人が集まる事の出来る場所づくり
地元の住民が、ちょっと立ち寄って井戸端会議や町内会の集会などが出来る場所。

3、夏だけでなく、通年の海のパトロール
ライフセーバーと協力し、夏だけでなく一年中、浜辺の利用者の安全を確保。

4、地域を元気にするイベントの開催
それぞれの地域の文化などに根ざしたイベントを、地元の団体などと企画•運営

5、海辺の環境保護
海の生物の保護などを行う団体とともに、海辺の環境を守る活動を実施

6、様々なマリンスポーツ教室の開催
サーフィン、ビーチバレー、スキューバダイビングなどの体験教室を開催。海の楽しさを伝える。

また、渚の交番は、地域に根ざした交流の拠点となることに非常に力を入れています。そのため、それぞれの地域の特色にあわせて渚の交番をカスタマイズしています。例えば、宮崎の渚の交番は観光に、サーファーなどが多い御前崎では、スポーツ教室などの教育に力を入れています。そして、今回取材に行った小浜市の渚の交番は、福祉がテーマになっていたのですが、これは海との組み合わせとしては非常に意外なものでした。

渚の交番を通じて、障害者の雇用を生み出す

福祉といっても、幅広い活動がありますが、小浜市の渚の交番は、知的障害者と海をつなげることに力を入れています。しかし、渚の交番の活動内容を見ると、とても知的障害者の方が出来る仕事ではないのではないかと困惑すると思います。なぜ知的障害者と海という意外な組み合わせのコンセプトを追求出来るのかというと、小浜市の渚の交番が、日本財団と地元の福祉団、そして様々な地元の団体と提携して運営されているからです。それでも、まだ障害者が渚の交番に、どのように関わっているのか想像もできないと思うので、具体的に見ていきましょう。

この小浜市でも活動をしている社会福祉法人に、”コミュニティーネットワークふくい”があります。この団体は、知的障害者の就労に非常に力をいれており、現在275名の障害者と雇用契約を結んでいる日本最大の就労系の福祉法人です。渚の交番は、この社会福祉法人と雇用契約を結んでいる知的障害者の方々が働く場所としての機能を持っており、彼らが常駐する形で運営されています。

もちろん、知的障害者の方々が出来る仕事というのは限られています。そのため、第一の仕事は、高齢者の方などと一緒になって、渚の交番に常駐することです。海の安全を守る上で、“誰かしら人が渚の交番”にいるのかどうかは非常に重要であり、周囲の安全は大きく変わります。その上で、例えば、安全管理のためなら、地元のライフセーバーの方に渚の交番に来てもらうことで海のパトロールを行います。他にも、障害者の方が中心になって、ビーチの駐車場の管理や、洗車のサービスなどを行います。このように、様々な団体とコラボレーションを行う形で、様々な渚の交番の機能を、無理なく運営しているのです。

しかし、これだけでは人数的に限られた障害者の方々にしか活躍してもらう事は出来ません。なので、さまざまな工夫を凝らして、障害者の方々が働けるイベントが作られています。例えば、ビーチを運営していると、必ずゴミが大きな問題となります。また、このビーチは自然が豊かで、砂浜以外の部分には緑がたくさん残っているため、雑草も生えすぎると問題となります。そこで、通年で運営されている渚の交番では、ゴミ拾いや草むしりのイベントなどを企画し、数多くの障害者の方々に活躍してもらいます。そういった形で、常勤雇用ではないものの、障害者の方々の仕事を作り出しているのです。

多様な収益源を持ち、ビジネスモデルも盤石
さて、雇用というのは、労働者に賃金を支払う必要があります。現在、世間ではブラック企業問題が大変注目されているように、労働に対して十分なお金を支払えるビジネスを運営するというのは非常に大変なことです。小浜市の渚の交番がどうなっているのかに注目すると、“ブラック化”を心配する必要の無い、無理のない予算管理が行われていました。

障害者の方々の賃金は、コミュニティーネットワークふくいに対する補助金、または寄付金などで賄われています。他にも、この渚の交番は、駐車場の管理や、イベントといった独自の収益源を持っています。駐車場管理の場合は、所有者である小浜市から管理•委託料を受け取っています。ゴミ拾いや草むしりというビーチのためのイベントにも、所有者である小浜市から予算が出ています。その他にも、必ずしも障害者の人が中心になっているわけではないものの、渚の交番には塩作りのできる施設やソーラー発電の設備があります。また、地元の食材を生かした飲食の販売も出来るようになっており、こうした様々な事業からも収益が発生しているのです。

障害者が活躍した記念式典

そんな渚の交番のオープンの記念式典には、小浜市長、日本財団の方々など、多くの関係者が参加していました。参加者の中でも、特に印象的だったのが知的障害者の方々です。記念式典には、数十名の知的障害者の方々が出席しており、福祉施設の方の指導を受けながらではありますが、大きな問題もなく式典を見学していました。また、障害者の方々の出し物があり、私はそれを見て、自分の障害者に対する無知ぶりを反省しました。

この記念式典には、島根県のいわみ福祉法人”いわみ福祉芸能クラブ”の方々によって、写真にあるような「石見神楽」という演目が上演されました。これを演じているのもすべて、知的障害者の方々です。非常に堂々とした演技•演奏で、言われなければ障害者の方々がやっていると気づかない程のレベルの高さがありました。

私は予定さえあえば、今でも舞台に出演する事が多々あります。なので、大勢の観客を退屈させないパフォーマンスを行うことは、我々健常者でも非常に難しいことを知っています。今回の障害者の方々の演技の裏には大変な量の稽古があると手に取るように分かります。障害者の方々の努力、そして、指導をされている方の力を非常に強く感じました。

障害者の人が働ける場を増やそう

現在の日本においては、どうしても障害者の方、特に知的障害者の方というのは日陰の存在になってしまっています。例えば、アメリカの人気ドラマ、gleeには、ダウン症の女優が二名も登場します。そして、彼女たちの演技は非常にナチュラルで、健常者の俳優でも、彼女たちよりも”大根役者”が大勢いることは否定できないでしょう。しかし、日本のテレビにおいては、知的障害に限らず障害のある人の役は健常者が演じます。なので、知的障害者の俳優を日本のテレビで見かけたことはありません。

これを別の角度から見てみると、日本人は知的障害者の人がやった方がよい仕事ですら、健常者がやっているといえます。その理由の一つとして、知的障害者も労働者であるとは考えていない人が多いのだと思います。恥ずかしながら、今回の取材をするまで、私も知的障害の方は、その一部が特殊なアート分野などで活躍されているぐらいで、普通の労働は出来ないのだろうという印象を持っていました。

しかし、渚の交番の式典に参加していた知的障害者の方々を見る限り、もちろん、健常者の指導者は必要ではありますが、色々な仕事が出来ると思いました。また、”いわみ福祉芸能クラブ”の演技を見た時は、gleeの知的障害者の女優が特殊な能力を持っているので なく、訓練•練習をしっかりと行えば、障害者の方々にも様々な可能性があるのだというのを一瞬で理解できました。

そういう観点からみると、渚の交番は2つの良い面を持っていると思います。1つめは、障害者本人が労働によって賃金を得ることです。そして、二つ目は大勢の人の集まる所で障害者が働くことで、障害者の本当の能力を多くの人に認めてもらえるということです。特に2の役割が、非常に重要だと思います。なぜなら、渚の交番での仕事のほとんどが地域住民や海に来たお客さんと障害者の方が関わる仕事だからです。

そして、海に来るお客さんというのは、ランダムであり、障害者の方にあらかじめ理解があるから来ているという人はほとんどいないでしょう。すると、本来、障害者の方と接する縁がないような方でも、渚の交番をきっかけに、障害者への理解が深まる可能性があります。知的障害者と海という、初めて聞くと関連性がまったく想像できない事柄が合わさったからこそできた、すばらしい企画だと思いました。

地域社会と渚の交番

この日本財団の行っている渚の交番という企画は、そのカスタマイズ性が非常に興味深いと思いました。小浜市においては福祉と組合わさったことにより、想像できない形で障害者たちの活躍の場が出来ました。海で囲まれた日本には、全国に様々なビーチがあります。そして、そのビーチごとに特色があり、その地域で活動している団体もまったく違います。日本財団は、これからも日本全国で渚の交番を次々にオープンさせていくそうですが、それぞれの地域にあった形にカスタマイズされ、我々の想像を超えた”渚の交番”がデビューしていくのだと思います。

今までは、どちらかというと、全国で均一のサービスを提供することを国も民間も目指していたのではないでしょうか。そのため、そうした均一的なサービスは、もう全国に大分そろってしまいました。日本全国に絶対に存在しなければならないデフォルトのサービスで、新たに必要な物というのは、ほとんどないように思います。それにも関わらず、国が中心となって全国で同じような公共事業を行い、地元住民からも納税者からも批判を浴びるという事例もしばしば見受けられます。

だからこそ、今後は日本財団が行う”渚の交番”のような形の事業が、モデルになっていくのではないかと今回取材を通じて思いました。というのも、それぞれの地元に必要な施設•サービスを地元の力だけで用意するのは、非常に大変で実現へのハードルが非常に高いように思われるからです。しかし、渚の交番のように、ある程度のフォーマットが既に固まっている物を、地元に合う形でカスタマイズするのは割とスムーズに行くのではないでしょうか。

これは、ひょっとすると、フランチャイズで運営されているコンビニに近い物があるかもしれません。コンビニオーナーは、出店地域に応じて店を独自にカスタマイズしていきます。例えば、都会のオフィス街のコンビニなら、朝食、昼食、おにぎりなどに力を入れる必要があるでしょう。地方の海岸近くのコンビニなら、駐車場やトイレも重要ですし、花火やバーベキュー用のガスボンベ、日焼け止めやサンダルなどの品揃えも重要になってくるかもしれません。そして、FC本部は、そういうカスタマイズのデータなどを集計し、どういう地域では、どんな商品が喜ばれるのかということを把握した上で、新たなサービスを開発しています。

これと同じ様に、日本全国に、それぞれの地域に合うようにカスタマイズされた渚の交番が登場することで、日本財団には、どういう地域にどのようなサービスが必要なのかということが見えてくるはずです。それによって、また次々と予想もしない形で、世の中に役立つ”渚の交番”がオープンしていくことでしょう。今回、私が知的障害者の方々も仕事を持つべきだと認識が変わったように、こうした活動を続けることで、日本の常識が良い方向に変わっていくという事例も多く生まれるはずです。

(取材協力:日本財団) 渡辺龍太 2014年08月19日 06:31 BLOGOS

土浦で世界障害者ゴルフ

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 第1回世界障害者ゴルフ選手権が9月28日〜10月3日、土浦市のワンウェイゴルフクラブで開催される。パラリンピックの正式種目採用に向けた実績作りのために、世界の障害者ゴルフ団体が定期開催を決定。今年、世界アマチュアチーム選手権が開かれる日本が、最初の開催国になった。

 会場については、日本障害者ゴルフ協会(佐藤成定代表理事)が、世界アマ選手権が行われる長野・軽井沢より大規模な障害者ゴルフ大会の開催実績があり、環境が整っている同クラブの方が良いと判断した。

 大会には世界15か国以上から選手が出場する予定。男子は1チーム4人で、上位3人の合計スコアで争う団体と個人、女子は個人で順位を決める。

 男子は欧州障害者ゴルフ選手権で優勝した左下か腿たい切断のステファン・モックフォルト選手(デンマーク)、元プロ野球選手で交通事故のために左脚を大腿だいたい部から切断したマニュエル・ロス・サントス選手(ドミニカ共和国)、女子ではプロになり活躍しようとしている時期にがんで右脚を切断したキャロライン・ラーソン選手(スウェーデン)らが注目されるという。

 競技は10月1〜3日。9月28日に前夜祭、同29日に交流コンペ、30日に公式練習ラウンドが行われる。

2014年08月20日 読売新聞

「生の芸術」感性のままに 「アール・ブリュット」広がる輪 各地で障害者らの展覧会

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 専門的な美術教育を受けていない人や障害者らによる造形表現は、ヨーロッパで20世紀半ばに芸術として見いだされ、「アール・ブリュット」と呼ばれる。日本でも1980年代から、知的障害者らの作品を中心に注目されるようになった。その関心の広がりを示す多彩な展覧会がこの夏、各地で開かれている。

 先史時代の出土品やアフリカの民族資料が、福祉施設で生まれた作品と隣り合う。川崎市岡本太郎美術館で開かれている企画展「岡本太郎とアール・ブリュット」(10月5日まで)の展示風景だ。例えば、大川誠が羊毛から作り上げたカラフルな人形の数々は、アフリカの仮面と共鳴して呪術的な力を放つ。細かい突起に覆われた鎌江一美の陶像は、隣に置かれた縄文土器の土俗的な装飾を現代によみがえらせたかのようだ。

 企画に協力した美術家の中津川浩章さんは長年、福祉施設で制作する人々を支援してきた。「彼らの作品を、時代や国、障害の有無を超えた表現の地平に置くと、人間の普遍性としての表現が見えてくる」と話す。

 今年6月、福島県猪苗代町に誕生した「はじまりの美術館」は、「すべての人が表現者」という理念を掲げて社会福祉法人が運営する。開館記念展「手づくり本仕込みゲイジュツ」(10月13日まで)は、福祉施設などで制作する5人と現代美術の若手作家3人のグループ展だ。

 福祉系の展示施設では、滋賀県近江八幡市の「ボーダレス・アートミュージアムNO―MA」が2004年から先駆的な活動を続ける。06年に施設の関係者がスイスの美術館「アール・ブリュット・コレクション」を訪問した際に、持参した障害者らの作品が評価された。それがきっかけで、08年にスイスで、10年にはフランスで日本のアール・ブリュット展を開催。国内でも巡回展があり、一般の関心を呼び起こした。

 現在は、高齢もテーマに加えた「快走老人録2」展を開催中(11月24日まで)。施設を運営する社会福祉法人グローの田端一恵・企画事業部次長は「福祉の立場を強みとしていろいろな、アール・ブリュットを見つけ、発信を続けていきたい」と話す。

 東京都美術館の「楽園としての芸術」展(10月8日まで)は、ダウン症などの障害をもつ人々の表現に焦点をあてる。小箱から椅子や冷蔵庫までをカラフルな布地で覆いつくす倉俣晴子や、糸で刺繍(ししゅう)した小さな布地をびんや缶に宝石のように収める下川智美らの作品からは、作ることの喜びが伝わってくる。

 中原淳行学芸員は「自由な表現に心を揺さぶられる。そうした作品がアトリエで日常的に生まれているのは奇跡のよう」と、作り手を支える環境の重要性を示唆する。

 同展はアール・ブリュットをうたっていない。「本来は精神障害者や囚人の作品を対象にした概念で、葛藤や暴力的な衝動を秘めているものが多い」(中原学芸員)という理由からだ。一方、「岡本太郎と――」展は、アール・ブリュットの訳語「生(き)の芸術」を読み換えて「生(せい)の芸術の地平へ」という副題を掲げる。障害者らの表現を、「(芸術は)人間の根源に根ざしたエネルギーが生み出す」と語った岡本の思想に接続する試みだろう。

 日本でアール・ブリュットと目されるのは、知的障害者らの作品が多く、表現は総じて向日的だ。呼称としての適否は別にして、アール・ブリュットは日本で独自の展開を見せている。

2014年8月20日16時30分 朝日新聞

難病:慢性疲労症候群 実態調査開始へ

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 神経の機能障害などにより激しく疲労する難病「筋痛性脳脊髄炎(せきずいえん)(慢性疲労症候群)」について、患者の日常生活の困難さや症状の経過を把握する調査を厚生労働省が月内にも始める。患者の多くは寝たきりなど深刻な状況にあるが、実態を示す公的データはなく、福祉・医療制度の谷間に置かれている。多くの患者に調査に協力してもらうため、患者会は呼びかけを始めた。

 筋痛性脳脊髄炎の国内の患者は推定約30万人。4分の1が寝たきりとされるが、専門医が少なく、大半は障害者手帳を取得していない。難病患者を福祉サービスの対象に広げた障害者総合支援法(昨年4月施行)でもサービス支給の対象外とされ、患者会が国に実態調査を求めてきた。

 調査は厚労省が1200万円を計上し、聖マリアンナ医科大に委託。患者の食事や排せつなど日常生活での介助の必要性や、発症時からの症状の経過などを分析し、来年3月までに報告を受ける。実施責任者の遊道和雄・同大難病治療研究センター長は20日記者会見し、「福祉や医療で患者に何が必要かを把握したい。100人以上の患者に参加してもらうことが必要だ」と話した。同席したNPO法人「筋痛性脳脊髄炎の会」(東京都)の篠原三恵子理事長(56)も「多くの患者に調査を知ってもらい、参加してほしい」と呼びかけた。

 調査対象は医療機関で筋痛性脳脊髄炎と診断された人。参加を希望する患者は10月末までに氏名、住所、電話番号、メールアドレスを遊道センター長に連絡する。連絡先は電話(044・977・8111、内線4029)またはメール(yudo@marianna-u.ac.jp)で受け付ける。

毎日新聞 2014年08月20日 21時32分

ことば:性同一性障害者特例法

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 ◇性同一性障害者特例法

性同一性障害(GID)であると診断された人について、20歳以上である▽現在結婚していない▽子どもがいない▽性別適合手術を受けた−−ことなどの要件を満たせば、家庭裁判所が戸籍の性別変更を認めることを定めた法律。当事者の要望を受け、2003年7月に超党派の議員立法で成立、翌年施行。08年の改正法成立で、子どもがいても成人していれば性別変更が可能になった。

毎日新聞 2014年08月20日 地方版

初の世界大会 土浦で来月28日、20カ国80人参加 ボランティア募集 /茨城

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 障害者によるゴルフ競技の初の世界大会「第1回世界障害者ゴルフ選手権」が9月28日、土浦市沖宿町のワンウェイゴルフクラブで開幕する。10月3日までの計6日間にわたって行われ、約20カ国80人が参加する予定。主管するNPO法人・日本障害者ゴルフ協会(東京都世田谷区)は運営ボランティアを募集しているほか、観戦も呼び掛けている。

 同協会は1991年に設立。競技の周知や普及、パラリンピックの正式種目採用を目指し、同選手権を開催することにした。各国協会と協議し、第1回選手権は環境、設備が整っている同ゴルフ場で開催することになったという。今後は2年に1回、各国で開催していく方針。

 選手権には肢体不自由の各国代表選手が出場。男子が団体戦・個人戦、女子が個人戦で競う。9月28〜30日は前夜祭と練習日となり、10月1〜3日に競技を行う予定。ボランティア募集など詳細は同協会(03・5758・3255)。

毎日新聞 2014年08月21日 地方版

救急車に聴覚障害者用ボード、指さしコミュニケーション 消防本部などが作製 /静岡

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 富士宮市は、聴覚障害者の救急搬送に役立てる「コミュニケーションボード」を市内の救急車全6台に配備した。障害者がボードの図で患部などを伝え、一刻を争う処置に救急隊員が活用する。

 ボードは、市身体障害者福祉会聴覚障害部の身障者と市消防本部が合同で作製した。A4判の表面は人体図があり「指さしで、教えてください」に次いで「痛い、どこ」「苦しい、どこ」と質問を記載。裏面は「赤い手帳(身体障害者手帳)を出して下さい」「動いてはダメ」「病院に行く」などをやりとりする。

 市介護障害支援課によると、市内の聴覚障害者は364人。年1回、ファクスで救急車を要請する訓練を行っているが、「救急隊員とのコミュニケーションが不安」という声が上がっていた。

 救急隊員側は、既往症や服用薬、アレルギーの有無などを記入してもらう情報カードを、身障者手帳などと一緒にケースに入れて携行するよう呼びかけている。

 市の担当者は「筆談より時間を短縮できる。言葉をうまく話せない状態の人にも有効」と話す。

毎日新聞 2014年08月21日 地方版

入所障害者暴行:施設再監査へ /青森

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 青森市の障害者支援施設「徳誠園」で、入所していた男性に元職員2人が個別に暴行した事件で、市は20日、今月中にも施設への再監査を行う方針を明らかにした。19日に青森簡裁から暴行罪で罰金20万円の略式命令が出された男性元職員2人を含む関係者からの聞き取りを進め、行政処分を検討する。

 20日にあった鹿内博青森市長の定例記者会見で赤垣敏子・市健康福祉部長が明らかにした。昨年12月、男性がけがの手当てを受けた病院からの通報を受け、市は同施設の立ち入り監査に入り、3月には改善勧告を出していた。

 赤垣部長は「前回監査の証言と違う事実が明らかになり、被害者の人権を軽視した疑いもある」と説明。組織的な虐待があったかどうかを含め、勧告より重い行政処分を視野に調べるという。

毎日新聞 2014年08月21日 地方版

今治タオルで世界へ羽ばたく障害者アスリートをサポート!

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ワールドタオル株式会社(本社:神奈川県横浜市)とCenter Pole株式会社(本社:東京都港区)は、今治タオルを障害者アスリートへ提供するオフィシャルサプライヤー契約を2014年8月8日に締結いたしましたのでお知らせいたします。

今治タオルを販売するワールドタオル社は、障害者アスリートの支援・マネジメントを運営するCenter Pole社に対して、“優れた吸水性を持つ”愛媛県今治産の『今治タオルMIRAI』を提供し、国内外で活躍するアスリートが競技に集中できる環境をサポートします。

障害者アスリートが最大のパフォーマンスを発揮するためには、競技中の汗を素早く吸収するだけでなく、入浴後の水分を残さずに吸収し、体温調整をはかることが重要となります。
ワールドタオル社の『今治タオル“MIRAI”』は優れた吸水性と優しく包み込む肌触りで、その名の通り、“未来”へ羽ばたくアスリートを応援してまいります。

なお、今治タオル“MIRAI”は、ワールドタオル社の公式サイトから購入することが可能です。

〜今治タオルとは?〜
今治タオルは「最初に洗濯しなくても吸水性の良いタオル」、「柔軟剤を使用して洗わないタオル」として、
タオル片を水に浮かべ、5秒以内に水に沈むかどうかを「未洗濯」と「3回洗濯」の2回に分けて検査するという独自の品質基準をクリアした商品のみを認定しており、今治タオルのブランドマーク&ロゴは、日本最大規模のタオル産地「今治」で、これら独自の品質基準に合格したタオルのみに付与されます。

≪関連情報≫
ワールドタオル株式会社: www.worldtowel.jp
Center Pole株式会社: www.centerpole-japan.com/

≪本件に関するお問い合わせ先≫
ワールドタオル株式会社 広報部:info@worldtowel.jp

2014年08月21日 10:00 Dream News (プレスリリース)

サッカー:知的障害者W杯 日本代表が初の決勝T進出

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 ◇「ひたむきさ」いっぱい、足りないのが資金と用具

 【サンパウロ朴鐘珠】ブラジルで開催中の知的障害者サッカー世界選手権で日本代表が19日、予選リーグを勝ち抜き、4度目の出場で初の決勝トーナメント進出を決めた。選手たちは、ブラジルまでの遠征費のうち30万円を各自負担し、ユニホームやシューズさえ不足する窮状を抱えながらの快挙。次戦は21日の準決勝で、大会3連覇を狙うサウジアラビアに挑む。

 今大会には8カ国が出場。予選B組の日本はブラジルに2−2で引き分け、ポーランドに1−5で敗れ、ドイツに7−0で勝った。勝ち点4を挙げ、ポーランドに次ぐB組2位で予選を通過した。A組はサウジアラビアが1位、南アフリカが2位で通過した。

 大会は4年に1度、サッカーのワールドカップ(W杯)開催国で開かれる。サッカー版パラリンピックという位置づけだ。日本は出場した過去3大会の成績が10位、11位、10位と振るわず、今大会でのドイツ戦で挙げた1勝が初勝利だった。

 障害者サッカーは知的、視覚、聴覚、身体など障害の種類によってさまざまな楽しみ方がある。知的障害の場合、ルールはW杯と同じ。強いて健常者サッカーとの違いを挙げるなら、指示の声がとても重要な点だ。知的障害のある選手は先を読むプレーが苦手な場合が多く、戦術や戦型を忘れさせないように監督やコーチ、選手同士が必死に声を掛け続けなければならない。

 日本代表の小澤通晴監督(51)によると、現チームの力を健常者で例えるなら高校の都道府県大会で16強に入る程度だという。優勝候補のサウジアラビアだと大学生に匹敵するらしい。知的障害者の中には欧州のプロサッカーリーグで活躍する選手もいる。

 だが、うまい下手に関係なく障害者日本代表の試合は見る者の胸を打つ。「(女子代表の)なでしこジャパンもそうですが、ひたむきさが伝わるからではないでしょうか」と小澤監督。練習でも本番でも必死にボールを追う選手たち。その姿が与える感動は、W杯の日本代表をしのぐかもしれない。

 逆に足りないのは資金と用具だ。ユニホームは前回大会のを使い回し、大事な1着を選手は風呂場で手洗いしてホテルの部屋に干す。その部屋も個室ではなく4人部屋だ。ブラジル戦で大雨に見舞われると、翌日は湿ったままのシューズを履いて練習した。日本サッカー協会に加盟できずにいるため運営予算は事実上ゼロ。今大会もインターネットで支援金を募るなどして遠征費を工面した。チームの動向や支援方法は「日本知的障がい者サッカー連盟」の公式サイトとフェイスブックで確認できる。

毎日新聞 2014年08月21日 10時07分
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