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邪魔にしないで 気兼ねなくベビーカーを!

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混雑した駅やデパートなどでエレベーターに乗りたくても、なかなか乗れない。われ先にと乗り込んでいく人たちを待って、ようやく乗っても、場所をとるので肩身の狭い思いも。ベビーカーに小さな子どもを乗せた、お母さんやお父さんたち。本当は優先されるはずなのに…。

ベビーカーは優先 呼びかけてるのに ベビーカーは優先 呼びかけてるのに 駅のエレベーターの脇には、「お客様へのお願い」という文書が掲示されていることがあります。車いすの利用者、高齢の人、妊娠中の女性、けがをしている人、ベビーカーを利用している人、子どもを連れた人たちが優先して利用できるよう、呼びかけるものです。

複数のエレベーターがあるデパートや自治体の庁舎などの中にも、「思いやりエレベーター」などと名付けて、障害者や高齢者、妊娠している人、幼い子どもを連れた人などが優先して利用できるエレベーターを設置するケースが増えています。

ところが、先日、都内のある駅のエレベーターで見かけたのは…。ベビーカーに子どもを乗せた女性が乗ろうとしたものの、多くのビジネスマンや観光客が列をつくり、なかなか乗ることができませんでした。2回エレベータをやり過ごし、ようやく人が少なくなったところで乗ることができました。 ベビーカー利用 さまざまな声 ベビーカー利用 さまざまな声 インターネット上では、混雑した場所などでのベビーカーの利用について、さまざまな声があがっています。

「ベビーカーで出かけると、場所をとって邪魔に思われてないか常に不安だったりするので、微笑みかけてもらったり、エレベーターの開ボタンを押してもらえるだけでも嬉しくて、ほっとします」
「子どもをベビーカーに乗せて出かけた時に、こっちはエレベーターでしかほかの階に移動できないのに、元気な人がエレベーターを占領して本当いらつく。きょうとかそれで何分もエレベーター待った」
「息子をベビーカーで連れてきたので、下に降りたくても、先ほどからエレベーターに2回乗れず途方にくれかけてる」。

ベビーカーを利用しているお母さんに、直接、街なかで話を聞いてみましたが、ネットの声と同じように、エレベーターになかなか乗れなかったという経験をした人が多くいました。 嫌な思い 半数以上が経験 ベビーシッターの仲介事業などを手がける企業、キッズラインが、ことし1月14日から16日にかけて、インターネット上で行った調査で、ベビーカーを利用する母親たちが、嫌な思いをしている実態が浮き彫りになりました。

340人が回答したアンケートで、ベビーカーを利用しているときに嫌な思いをしたことがあると回答した人は56.8%と半数を超えています。嫌な思いをした場所として最も多かったのは電車内で59.3%、次いで駅の構内が50%、エレベーターが46.4%となっています。

キッズラインによりますと、エレベーターで嫌な思いをしたと回答した人の中には「舌打ちをされた」とか「エレベーターに乗れず、4回乗るのを見送った」などと回答した人もいるということです。 負い目に感じる でも必要なんです こんな調査結果もあります。
子育て情報を配信する情報サイトの運営会社、コズレが、2月14日から21日にかけて、子どもを持つ父親や母親を対象に、混雑時のベビーカーの利用に関するアンケートを実施し、400人から回答を得ました。

それによりますと、混雑した場所でのベビーカーの利用について問題と感じているか聞いたところ、「はい」と答えた人が86%に上りました。
また、ベビーカーを利用するときに気をつけていることを聞いたところ、「混雑したところへ行くときは気が引けます。場所をとってしまうのではないか、人の流れを止めてしまうのではないか、など考えてしまいます」「ベビーカーででかける場合、常に他者を優先し、いつもすみませんと頭を下げながら歩いています。もっと社会全体が、子どもを温かく見守る世の中であってほしいですが、私たち親も他者の思いやりの上にあぐらをかかない」といった声が聞かれたということです。

一方、混雑している場所でベビーカーを利用した経験があるかを聞いたところ、約7割が利用した経験があるとの回答がありました。
利用した場所については、スーパーやデパートが73%と最も多く、次いで交通機関が46%、3位はテーマパークで35%でした。こうした混雑した場所で、ベビーカーを使わざるをえないのは、「移動時間が長い」「荷物が多い」ためだと、多くの人が回答しています。

子どもが成長するにつれ、体重が増えて抱っこひもだと大変になり、出かける際には、紙おむつやおしりふき、タオル、哺乳瓶なども必要になってきます。子どもだけでなく、多くの荷物を抱えての移動は大変で、移動や買い物などでは、どんなに混雑していても、ベビーカーを使わざるをえない現状があるとみられます。

コズレは「周囲に配慮すべきという意識は持ちながらも、混雑した場所でベビーカーを使わざるをえなかった人が多いのではないか」と話しています。 社会の宝物を守る 社会の宝物を守る ベビーカーの利用をめぐっては、電車などの一般の乗客から「若い人がベビーカーを通路いっぱいに置いて、通れないことがあった」「足を踏まれた」などと、そのマナーを問う厳しい意見も聞かれます。

一方で、ベビーカーを利用する人の中には、抱っこひもでは体への負担が大きい人や、第二子がおなかにいる母親など、ベビーカーを使わないと移動できない人も多くいます。

ベビーカーを利用する人も、周囲の人にもそれぞれの事情がありますが、幼い子どもは「社会の宝物」です。ほんの少しだけでも、今より相手のことを気遣ってみる。子育てをしている人も、そうでない人も、お互いの事情を知り、行動していくことで、ベビーカーを使いやすい、ひいては子育てをしやすい社会になっていくのではないでしょうか。
そうした姿は、物心のつかない「社会の宝物」の瞳にも、必ず映っていると思います。

ベビーカーの利用に関する調査結果の詳細は、下記のサイトで見ることができます。
キッズライン
https://kidsline.me/contents/news_detail/128

コズレ
https://feature.cozre.jp/75601   5月8日   NHK

精神保健福祉法改正案、措置入院制度の問題点

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斎藤環×たにぐちまゆ×高木俊介×荻上チキ

精神保健福祉法の改正案では、昨年起きた相模原の障害者施設襲撃事件の被告が、事件を起こす前に措置入院をしていたことから、措置入院患者の支援の強化が柱となった。今回の改正の問題点について、当事者や医師の方に伺った。2017年03月27日放送TBSラジオ荻上チキ・Session-22「相模原障害者施設殺傷事件をきっかけに政府が上程した『精神保健福祉法改正案』〜その問題点とは?」より抄録。(構成/大谷佳名)

 ■ 荻上チキ・Session22とは

TBSラジオほか各局で平日22時〜生放送の番組。様々な形でのリスナーの皆さんとコラボレーションしながら、ポジティブな提案につなげる「ポジ出し」の精神を大事に、テーマやニュースに合わせて「探究モード」、「バトルモード」、「わいわいモード」などなど柔軟に形式を変化させながら、番組を作って行きます。あなたもぜひこのセッションに参加してください。番組ホームページはこちら → http://www.tbsradio.jp/ss954/

 監視を強化する恐れ

 荻上 今夜のスタジオゲストを紹介します。精神科医の斎藤環さんです。よろしくお願いします。

 斎藤 よろしくお願いします。

 荻上 さっそくですが、精神保健福祉法の改正案について、どうお感じですか。

 斎藤 今回は相模原の事件を受けて、「被告の措置入院の退院が早すぎたのではないか」、「退院後のフォローアップをしっかりしていれば、事件は起こらなかったのではないか」という声から、改正案が提出されることとなりました。しかし、そもそもこの事件の反省から、措置入院の処遇を見直すという結論にはつながらないはずです。

 私はかねてから、相模原事件の被告の措置入院は適切ではなかったと指摘してきました。彼の診断は「自己愛パーソナリティー障害」であり、刑法第三十九条において完全責任能力が問える(=犯罪を犯した場合に有罪となる)症状とされていますから、本来、措置入院の対象外であるはずなのです。措置入院の対象となるのは、統合失調症や躁鬱病などの精神障害、あるいは薬物依存、アルコール依存などで、自傷・他害の恐れがあり、心神喪失状態あるいは心神耗弱状態と判断できる場合に限ります。

 荻上 本当は別のケアにつながる必要があったのにも関わらず、措置入院をしていたことばかりがクローズアップされた結果、今回の法改正につながってしまったわけですね。

 斎藤 相模原事件の教訓を、間違った解釈でもって便乗しているという印象があります。そもそも、措置入院という制度そのものの是非を問わないまま議論が進んでいるのも問題です。措置入院は、障害者権利条約における、障害を理由として人の自由を制限してはならないという項目に反するものです。

 荻上 今回の改正案は、具体的にはどういった内容になっているのでしょうか。

 斎藤 まず、措置入院を含む強制入院の要否を判断する、精神保健指定医の条件に関して修正があります。今回の事件で鑑定にあたった指定医が、レポート作成に不正があったということで資格が取り消しになるという問題があったからです。

 それから、もう一つが措置入院の退院後のフォローアップに関してです。退院後の「支援」と称していますが、「監視」としか思えない内容であり、非常に問題です。たとえば、措置入院をした患者さんが退院後に引っ越しをした場合には、自治体ごとに情報を共有するという、プライバシーに抵触するような項目も含まれています。通常の医療入院と同じように考えるべきなのに、なぜか措置入院だけが特別な扱いとなっている。まさに障害を理由として人権を制限するようなことが明記されています。

 荻上 改正案の趣旨には、「精神障害者に対する医療の役割を明確にすることに加えて、精神障害者の社会復帰の促進を図るため、都道府県が入院措置を講じた者に対する、退院後の医療等の援助を強化するとともに、精神障害者の支援を行う地域関係者の連携強化を図るほか、精神保健指定医の指定制度、医療保護入院に必要な手続き等について見直しを行うこと」と書かれており、一般論としては特に問題がないかのような記述となっています。

 続いて、この法案の概要を短く紹介します。

 1.国及び地方公共団体が配慮すべき事項等の明確化

2.措置入院者の退院後に医療等の継続的な支援を確実に受けられる仕組みの整備

3.精神障害者支援、地域協議会の設置

4.精神保健指定医制度の見直し

5.医療保護入院の入院手続き等の見直し

 斎藤さんは、この中でどのような点について疑問をお持ちでしょうか。

 斎藤 懸念しているのは、明らかに精神医療を治安対策の道具に使おうとしているということです。とくに、「措置入院者の退院後に医療等の継続的な支援を確実に受けられる仕組みの整備」とありますが、これは見方を変えると、“場合によっては強制する可能性もある”と読み取れます。再犯予防のために、「医療関係者が監視を強めてくれ」と対応を求めているように聞こえます。

 また、「地域協議会の設置」、「退院後の継続的な支援」といった一連の手続きは、結果的に患者の治療においてもマイナスな影響を及ぼすと考えられます。先ほど触れたようなプライバシーの問題があると、支援において最も重要なはずの信頼関係を築けなくなってしまうからです。

 地域に受け皿があり、そこで単身生活できるような環境があれば良いのですが、それがない状態で支援の枠だけを作ってしまうのは、逆にスティグマを強化する恐れがあります。

 荻上 地域と繋がりやすくなるという観点からすると、一見、精神障害の方にもプラスのように見えるのですが、プライバシーが侵犯され偏見や差別の目に晒されることに繋がれば、逆に支援から遠ざかってしまうことになりかねませんね。

 「施設から地域へ」という流れに逆行

 荻上 そもそも、措置入院ではどういった対応がされるものなのでしょうか。

 斎藤 特別なことは何もありません。強制入院には、自傷他害の恐れがない場合でも保護者の同意があれば入院となる、医療保護入院という形態もあります。措置入院は、医療保護入院と比べて外出外泊の許可を慎重に出すということはありますが、どちらも閉鎖病棟で行動制限を加えながら処遇するという点では、さほど厳密な区別があるわけではありません。

 また、どこで退院させるかという基準が曖昧で、入院期間もまちまちです。精神科の症状自体が、「このラインを越えたら症状が消えた」とはっきり言えるものではないので、かなり重大な犯罪を犯したケースでも、精神科医が回復したと判断すれば、ごく短期間で退院できてしまいます。ただ、一般的な精神科医はそう考えずに、「まだ危ないかもしれない」と判断して措置解除のタイミングを失い、何年間も留まってしまうことも珍しくありません。日本の精神科病院はとにかく平均在日数が異常に長いことで有名なのです。

 荻上 長期の措置入院については、拘禁反応などさまざまな疾患の悪化も指摘されていますよね。

 さて、実際に措置入院を経験したという方からメールをいただいております。

 「私は運良く搬送された病院で、精神科医と看護師の方がずっと話を聞いてくれ、身体拘束はありませんでした。退院後も、地域生活支援センターを利用しながら、なんとか社会参加ができています。私の場合は、退院後に管理されるのではなく、食事指導・運動指導・レクリエーションなど、スタッフの方々が手厚く支援にあたってくださりました。しかし、ほかの地域では、医療従事者や精神保健福祉士が威張っていて、積極的に治療に参加できないという声も聞きました。」

 斎藤 措置入院の退院後、地域のケアに繋がれたというのはとても幸運だと思います。処遇の地域格差は非常に大きく、措置入院患者数も地域によって14倍ほど違うのです。いかに措置入院が恣意的な運用をされやすい制度かということがわかると思います。

 荻上 措置入院が前提となっているため、他の選択肢がなかなか育たないということもあるかもしれませんね。これまでの障害者運動の歴史は「施設から地域へ」というスローガンのもとで進んできましたし、今回の相模原事件を受けての厚労省、神奈川県の報告書でも、この路線は守らなくてはいけないと書かれていました。しかしながら、今回の改正案はその流れに逆行する方向に議論が進んでしまっていますね。

 斎藤 はい。日本は精神科病床数が30万床以上あり、全世界の19%にあたります。入院患者数も、人口比でヨーロッパの10倍以上です。日本は私立病院が多く、厚労省がいくら呼びかけても病床数が減らせないため、地域移行がなかなか進まないのです。

 一方、諸外国の例を見てみると、イタリアではバザーリア法という法律によって、地域移行に成功したという前例があります。「自由こそが治療だ」というスローガンのもと、入院制度そのものを見直し、一気に病床数を減らしました。すると大変なことになるかと思いきや、むしろスムーズに地域移行を進めることができた。日本もこれを参考にしようという声は昔から上がっているのですが、施設自体を削減できないので、なかなか思うように進んでいません。

 そればかりではなく、身体拘束がここ10年間で2倍になったというデータもあります。医療が人の自由を制限する方向に進んでしまっているとしか思えないところがあります。

 荻上 イタリアでは犯罪においても、同様に地域で見守りながら社会から途切れることのない形で対応していこうという議論がありますよね。一方、日本では医療を刑務所に近づけていく方向に逆に進んでしまっているように思います。

斎藤氏

斎藤氏

 犯罪防止を目的とした改正の問題点

 荻上 こんなメールが来ています。

 「『犯罪防止の観点からではなく、病状改善の観点から改正がなされるべきだ』という意見を見ました。なぜ、犯罪防止の観点から行われる改正だと危険なのでしょうか。精神障害者は健常者と比較して、危険な犯罪を犯すリスクを大きく持ち合わせているような偏見を助長するから、という理由でしょうか。」

 回復の観点から議論することと、治安の観点から議論することの違いは、当事者の権利が第一と認めた上で進めていくのか、それとも周りの「不安や秩序を維持してほしい」という要望に応えて動いているのかによって、方向性が真逆だと言えそうですね。

 斎藤 そうですね。治療という視点でいうと個人に寄り添う方向しかあり得ませんが、社会防衛という視点をとった瞬間に、いかに症状を抑え込むかという判断に陥ってしまう。

 実際、日本の精神科救急では、来た患者さんのほとんどをとりあえず保護室に入れてしまいます。「緊急状態の精神障害者と話しても通じない」という先入観が医者の側にあるのです。その人の話に耳を傾けたり、対話するという作法が全く定着していないため、すぐに身体拘束というルーティーンになってしまっている。

 また、措置入院の条件となる「自傷他害の恐れがある」というのは、たとえば一度リストカットをしてしまったとか、親子喧嘩で大声を出してしまったとか、そのレベルでも入院の手続きを取られてしまう可能性があります。治療歴があると、まず「精神障害者が危険な行為に及んだ」という括りにされてしまう。そして措置入院まであと一歩、と認識されてしまうリスクがあるのです。

 荻上 現場では患者の個別性を無視して、流れ作業になってしまっている側面があるのですね。

 たとえば、自傷して緊急状態にある方の場合、不安感やパニックから抜け出すために、むしろ人とつながることが重要となることも多くあるので、必ずしも命の保証を優先するためにすぐ措置入院、という判断が正しいとは言えない場面もあるわけですよね。

 斎藤 自殺企図がある場合は、自死につながってしまう恐れがあり危険と判断するケースもあります。ただ、今、自傷を扱う専門家の間では、自傷はストレスを解除する手段であって、むしろ生きるためにする行為であるという解釈が一般的です。ですので、入院させてしまうとむしろ悪化する可能性が高い。そういった認識がない医者は、措置入院と判断してしまうこともあるでしょう。

 荻上 相模原事件のような事件があると、精神障害と犯罪の関係性が取り上げられることがしばしばあります。しかし、事件の後に、裁判の際に鑑定されて初めて診断名がつくケースもあるため、障害と犯罪との関係性を議論しにくい側面もあると、理解する必要がありそうですね。

相模原事件はヘイトクライム

 荻上 ここで、今回の改正案について当事者はどういった思いを持たれているのか聞いてみたいと思います。ご自身も精神疾患の当事者で、大阪精神障害者連絡会事務局長の、たにぐちまゆさんです。よろしくお願いいたします。

 たにぐち よろしくお願いします。

 荻上 たにぐちさんは統合失調症と摂食障害の当事者でいらっしゃいますが、どのような症状なのでしょうか。

 たにぐち 統合失調症については、私の場合は「人に見張られている・人に悪口を言われている」という思い込みがあったり、夜眠りにくい日と眠れる日の波がありしんどくなるのが主な症状です。摂食障害の方は、食べ過ぎて吐いてしまったり、食べられなかったりを繰り返していました。

 荻上 二つの疾患によって、どういった苦労が日常の中にありましたか。また、そのような経緯で支援にアクセスできたのでしょうか。

 たにぐち 親が失業中で家計が苦しい時期に、家中のものを食べ尽くしてしまった時は、家族の中でも居場所を失い、つらい思いをしました。

 その後、友人の家族に支援をする立場の方がいたため、その方を通じて、地域生活支援センターや大阪精神障害者連絡会などの団体とつながることができました。私はもともと引きこもる傾向があったのですが、そうした団体にアクセスすることによって、外に出るきっかけや、「(家の外で)自分の人生を生きる」という意識がいろんな人とのつながりで、生まれてきたように思います。

 荻上 相模原の事件そのものと、その語られ方についてはどうお感じですか。

 たにぐち 私は、この犯罪は病気によるものだとは思っていません。優生思想や、障害者に対する「役に立たない」、「迷惑をかける存在」といった意識による、確信的な犯罪だと思っています。

 また、事件の報道で被害者の方のお名前を出さなかったことについては疑問に感じました。そのせいで、一般の人々が被害者に共感を持てる形ではなく、「障害者にはこんなこともあるんだな」というくらいの気持ちしか持てないような事件になってしまったと思っています。また、「犯罪を犯す人は精神障害者」と思われるような報道のあり方によって、深く傷つきショックを受けました。

 荻上 今回の精神保健福祉法の改正案については、どうお感じになっていますか。

 たにぐち 起訴前鑑定の結果を待たずに検討会で議論が進められたということは非常に問題だと思っています。しかも検討会のメンバーは、当事者2名と関係者1名を除いてはほとんどが専門職の方で、当事者の声が本当に反映できているのかは疑問に感じます。

 また、この事件と措置入院は直接的な関係は全くないにもかかわらず、措置入院ばかりが注目されていることにも疑問を抱きます。他にも抗議したい点がたくさんあり、大阪精神障害者連絡会としても意見書を作成しました。

 荻上 障害者に対する差別をなくそうと言いながらも、措置入院に注目することによって「危険な障害者は隔離しよう」という方向に倒錯した議論が進んでしまっている。たにぐちさんは、本来であればどういった議論が必要だとお考えですか。

 たにぐち まず私たちは、相模原事件そのものは、障害者に対するヘイトクライムだったと考えています。ですから、精神保健福祉法の見直しではなく、ヘイトクライムをなくすための取り組みを進めるべきです。

 そして、今回の改正は白紙に戻し、前回、改正するという約束になっていた、権利擁護者の仕組みを入れて欲しいと思っています。権利擁護者というのは、措置入院や医療保護入院で入院中に不当な扱いを受けた場合に、病院から独立した立場に立って患者の権利を擁護してくれるというシステムです。

 私自身、医療保護入院をしていた時に、「お水を飲みたい」と言うと、お手洗いの水を飲んでくださいと紙コップを手渡されたことがありました。そのような扱いを受けても、誰にも相談することができなかったのです。そんな時に、権利擁護者が話を聞いてくれて、病院との間に入って相談に乗ってくれるというシステムはとても大事だと思っています。

 荻上 当事者がしっかりと対応できて、なおかつ法律策定の過程で当事者参加型の部会を開くなどして、ボトムアップ型で議論をしていくプロセスが本来は必要ですよね。たにぐちさん、ありがとうございました。

 斎藤さん、今のお話いかがお感じですか。

 斎藤 権利擁護者については、本当におっしゃる通りだと思います。医療保護入院や措置入院の恣意的運用によって、不当に長期間、強制入院させられる人はたくさんいるわけです。しかし、そういう人たちを弁護する立場の人は誰もいない。私は、誤診は冤罪に等しいと考えています。病院というのは、非常に見透かしやすいので、監視の目を常に行き渡らせる必要があります。

 精神障害は誰にとっても他人事ではない

 荻上 次に、この法律が運用されると具体的にどうなるのか、お話を伺ってみたいと思います。地域で暮らす精神障害者の方々に向けた訪問型支援を行っている、ACT-K主宰・たかぎクリニック院長の高木俊介さんです。よろしくお願いします。

 高木 よろしくお願いします。

 荻上 高木さんの立場から、今回の法改正はどのように映りますか。

 高木 ズバリ言って「社会のセキュリティを守ってやっているんだ」という国家の威信のためだけに提出された法案です。精神障害者だけを過大に危険視し、監視下に置くことで治安維持の実績を作ろうとしているように思います。表向きは患者の社会復帰をはかるようなことを言っていますが、具体的な内容を見ると、入院患者、とりわけ措置入院患者の退院後の管理を強化しようとする内容ばかりです。

 池田小学校事件の時もまったく同じ経過で、事件の直後から「社会の安全を守る」と言って犯罪行為を行った精神障害者に対して特別の隔離と強制治療を行う施設を作ってしまいました。後の鑑定で判明したのは、池田小事件の犯人はこの法律による医療の対象じゃなかったというのにもかかわらずです。この時も今回と同じで、本来ならまず司法が対象として精査するはずのことを、医療に丸投げされました。厚労省は法務省に頭が上がらない何かがあるのでしょうか。

 ところが、この時作られた医療観察法という法律は、10年経った今、まったく上手くいっておらず、ちゃんとした検証もされていません。なぜ上手くいかないのかというと、精神障害者の治療にはよい人間関係と現実的な生活の場が必要であるにもかかわらず、医療観察法による病棟は一般的な精神病院よりもさらに隔離と制限が厳しい環境に置かれていて、思うように治療が進まないからです。

 今回の改正によって、医療観察法の失敗と同じことが、もっと広い範囲、つまり強制入院全般について起こってしまうのではないかと心配しています。

 荻上 改正案では、「退院後にきちんと地域に移行するように配慮する」と謳われていますが、その際、「入院中に退院後支援計画を作成すること」が医療関係者や自治体に義務付けられています。この義務化によって、むしろ計画が作られない段階では退院できないという事態にも繋がりそうですよね。

 高木 今の日本では、地域では障害者を支えるための制度・施設がまったく不足しており人材も足らないという中で、病院は退院後の計画を作れと言われたって、地域に患者さんを支える環境がないままでは作れません。だから、その人はずっと入院ということにならざるをえませんよね。

 このような病院だけをみた法律の条文を新たに作るのではなく、先に地域にお金を回して、障害者を地域で支えていける体制を整えていくべきです。安心できる場所と支えてくれる資源さえあれば、ほとんどの精神障害者の人は住み慣れた地域で暮らせるんです。

 今、精神病院には1兆4000億円お金がつぎ込まれています。それに対して、地域で支える取り組みには500億円しか使われていないのです。この巨大な格差をなんとしてもまず縮小しなければいけません。

 荻上 なるほど。ここで、リスナーの方のメールを紹介します。

 「相模原事件の容疑者の措置入院が事件にどのように影響したのかは、明確ではないはずです。それなのに、措置入院をスタート地点として改正案を考えていること自体に強い疑問があります。」

 「今回の法改正によって、精神障害を持っている人に対する監視が強まると、人権上問題があるというのはよくわかります。しかし一方で、ごく一部であるとしても、相模原事件のような重大な結果をもたらす可能性のある精神障害の人が野放しになってしまうのは、やはりこわいです。」

 相反する二つの意見ですが、これらについてはいかがお感じですか。

 高木 まず後者の方の意見について、精神障害者“だから”このような事件を起こしたのだ、という認識には違和感を持ちます。実際、池田小事件の場合も、精神障害の症状そのものと事件とは関係性がなかったとはっきりしているのです。このことは今回の相模原事件と同じだと思われます。また、精神障害者は同じ犯罪行為を繰り返すだろうと誤解されていますが、刑法犯の中でも再犯を繰り返す人は精神障害とは関係ない方の方が多いわけです。

 荻上 斎藤さんはいかがですか。

 斎藤 前者の意見にあるように、事件の真相が明らかにならない段階で、固定的な解釈によって話が進むというのは非常に危惧を感じます。これは同時に、後者のメールのような印象を強化することにつながります。

 荻上 この立法そのものが、自分あるいは身内が精神障害者になる可能性を考えずに、他人事として議論をしているような印象がありますよね。

 高木 精神障害は、ほとんどの人にとって自分に関係ないものではありません。たとえば、統合失調症の患者は100人に1人と言われています。また今、日本では施設を作りすぎてしまって32万床という厖大な数の精神病床がありますが、人口減により空床化が進んでいます。それを防ぐために、認知症の人を精神病院に入れるという動きにもなっていて、日本精神病院協会はその方向を意識的に進めようとしています。つまり、誰にとっても他人事ではない問題なんです。

 日本は精神病院大国ですから、精神障害者の本当の姿が病院の中に隠されてしまっている。そのために精神障害者の問題が自分とは関係ない他人事のように思えています。ですから、まずは精神障害の人たちがどんどん退院して地域で暮らしている姿をみんなが見て知ること、可視化することが非常に大事なのです。

 荻上 高木さん、ありがとうございました。最後に、斎藤さん、本来はどういった議論を進めていくべきだとお考えですか。

 斎藤 やはり、措置入院制度そのものを見直してほしいですね。恣意的な運用がなされないよう、曖昧な基準ははっきりさせるべきです。

 そして、相模原事件は収容主義がもたらした悲劇であったのだと認識し、措置入院ありきの判断ではなく、そもそも現在の収容主義が間違っているというところまで立ち返って、法律全体を見直してほしいと思います。

 荻上 障害者の自立運動に携わっている方からも、「なぜ、“そもそも多くの障害者が一箇所に集められていなければ、この事件は起きなかった”という議論にならないのか」という憤りの声をたくさん聞きました。

 こうした事件があると、とにかく何らかの対策をしなければと悪者探しをして、拙速に立法の議論が進められてしまうことがよくあります。しかし、科学的な検証ぬきに法律ができてしまうとむしろ逆効果ですね。斎藤さん、今日はありがとうございました。

知のネットワーク – S Y N O D O S –  

都民と障害者の体育大会が合同で開会式

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スポーツ競技を超えた交流を呼びかけた。
東京・渋谷区の東京体育館で開かれた都民体育大会と、東京都障害者スポーツ大会の合同開会式に、小池都知事が出席し、選手団とともにラジオ体操を行ったほか、パラバドミントン選手・豊田 まみ子さんとのラリーを披露した。
合同開会式は、障害の有無に関わらず、互いのスポーツ競技の理解を深めていくことを目的に、今回で6回目の開催になる。
小池知事は、「(バドミントンは)中学以来だったので、どうなることかと思いましたが、結構ラリーが続いて楽しかった」、「健常者と障害のある方と、こうやって楽しめる」などと話した。
小池知事は「スポーツという接着材を活用し、競技を超えた交流を深めてほしい」と述べた。

05/07    fnn-news.com

愛媛国体・県産品でおもてなし、料理や癒やし

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 9~10月開催の愛媛国体・全国障害者スポーツ大会に向け、県内13組合でつくる県生活衛生同業組合連合会(大森利夫会長)は8日、全国から参加する選手らをもてなす料理やサービス「全力応援メニュー」を発表した。

 メニューは各組合が考案し、来県者に愛媛の魅力を伝えようと県産品を多く取り入れた。加盟店にのぼりなどを掲げ、国体が開幕する9月30日から提供する。

県生活衛生同業組合連合会が披露した国体などの応援メニュー

2017年5月9日(火)(愛媛新聞)

不正受給 障害児預かり4000万円 堺市が事業者告訴へ

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 堺市は8日、障害のある子どもを放課後に預かっていた事業者「JUPITER」(堺市堺区香ケ丘町1丁)が、常勤管理者を置かずに不正に給付費を請求したとして、事業者指定を取り消したと発表した。3年4カ月にわたり計4099万円を不正に受け取ったとして、市は詐欺容疑で男性社長を刑事告訴する方針。

  市によると、同社は2013年8月から障害のある子どもを放課後や長期休暇中に預かる事業を始め、専任の児童発達支援管理責任者が常勤していないのに通所給付費を減額しないなど、同月~16年12月、計41回にわたり不正請求したという。

 多い日で小中高校生12人が利用。利用者の保護者から職員の対応について市に相談があり、調査の結果、不正が判明。20代の男性職員が利用者の腹部を複数回つねる虐待も発覚した。男性社長は調査に対し、「15年6月に違反を認識したが、市に相談すると指定取り消しになると思った」と話したという。市は違反加算金を含め5738万円の返還を求めた。

毎日新聞   2017年5月9日

少数派への差別解消考える 岡山弁護士会が憲法記念県民集会

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 同性愛者や障害者、在日外国人らマイノリティー(少数派)への差別解消をテーマにした憲法記念県民集会(岡山弁護士会主催)が7日、岡山市北区柳町の山陽新聞社さん太ホールであり、人権問題に詳しい憲法学者の木村草太・首都大学東京教授が講演した。

 木村氏は、個人ではなく、その属している類型に向けられた蔑視感情や行動を差別と規定し、警視庁がテロ対策で一般のイスラム教徒の情報収集を行った事例を紹介。裁判所がプライバシー侵害を認めながらも捜査手法を違憲としなかった点に触れ、「日本では合理性を重視し、差別を助長する危険性への認識が甘い」と主張した。

 さらに日本の難民認定や沖縄の米軍基地問題などを例に、差別と認識されない差別がある上、自分たちの生活から遠く離れた問題と捉えがちだと指摘。「排除される一人一人の状況に社会がいかに想像力を働かせるか。これがマイノリティーを考える出発点になるのでは」と述べた。

 身体障害のある大学准教授や難病患者の弁護士らによるパネルディスカッションもあり、市民ら約400人が聞いた。

 

マイノリティーへの差別問題について話す木村草太教授

2017年05月08日    山陽新聞

避難所生活に必要な情報をまとめた「避難手帳」 大分大学が作製

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 大分大学は災害時の避難所生活に必要な情報をまとめた避難手帳(A5判、50ページ)を作った。2016年の熊本地震で被災した大分県由布市民が作製に協力したもので、医療関係者が簡単に健康状態を把握できる内容としている。

 大分大学によると、手帳には血液型や服用薬、アレルギーの有無、緊急連絡先が記入できる部分があり、財布に入れて携帯可能な「災害時避難カード」、「家族に関する基本情報」もついている。携帯していればいつでも医師らが健康状態を把握して適切な措置を取れるようにした。
避難時の必需品リストや災害用伝言ダイヤルの使用法、避難経路などを詳しく紹介しているほか、災害の発生後に避難所生活で必要な情報も書き込まれている。

 福祉健康科学部の社会福祉実践コースや心理学コース、理学療法コースの教員でつくる震災関連ワーキンググループがそれぞれの専門知識を生かして作った。熊本地震で被災し、避難所生活を送った由布市の高齢者や障害者へアンケート調査や聞き取りを実施するとともに、大分県、由布市の防災担当部局の協力も得た。

 避難手帳は由布市民に無償配布するほか、福祉健康科学部のホームページに内容を掲載して誰でも利用できるようにする。

2017年5月9日   大学ジャーナルオンライン

火災防止へ感震ブレーカー 明石高専生と連携し設置

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 兵庫県明石市二見町東二見の5地区で、障害者ら要支援者や独居高齢者宅を中心に、地震を感知して自動的に電気を遮断する「感震ブレーカー」の設置が進んでいる。この地域は古くからの木造家屋が密集する地域で、地震後の火災発生を食い止めるのが目的だ。

 東之町、西之町、北之町、中之町、地蔵町の5地区。各自治会や東二見漁協などと、明石高専(魚住町西岡)の学生有志でつくる防災組織「D-PRO135。」がタッグを組んだ。設置したのは、おもり玉が落下してブレーカーを落とす簡易型の感震ブレーカーで、取り組みを知った東京のメーカーから無償で提供を受け、2017年度中に西之町の計10軒に設置を予定している。今後は県の助成制度を利用し、順次、他の4地区での設置も進めていきたいという。

 このほど、初めてのブレーカーを同高専の学生らが出向いて西之町の村勇忠さん(85)宅に取り付けた。「このあたりは古くからの漁場町で、家屋が密集し、道幅も狭い」と村勇さん。地震とその後の津波発生を想定した避難訓練は行ったが、「火事は各世帯で火を出さないように策を講じるしかない」と強調する。

 設置に立ち会った同高専3年の竹谷夏葵さん(17)と樹下晴香さん(17)は「ブレーカーのことは授業で習って知っていたが、その必要性を実感できた」といい、「地域を挙げて意識を高め、備える手助けをしていきたい」と話している。

「感震ブレーカーを設置する世帯がもっと増えてほしい」と話す(左から)村勇さん、樹下さん、竹谷さん

家庭用の簡易型感震ブレーカー=明石市二見町東二見 

家庭用の簡易型感震ブレーカー

2017/5/8  神戸新聞NEXT


介護福祉科の募集一時停止 大津の華頂会「育成は持続」

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 介護福祉士を養成する滋賀県内唯一の専門学校「華頂社会福祉専門学校」(大津市大萱6丁目)が今春から、介護福祉科の生徒募集を一時停止した。介護職の志望者減少と、実務経験だけで資格を取得できることなどから定員割れが続いていた。運営する社会福祉法人「華頂会」は「質の高いサービスを提供できる介護職を育成する役割は持ち続ける」と強調し「時代に適した学校の在り方について検討したい」としている。

 同校は1994年に開校。介護福祉科(2年)の入学者数は定員40人に対し、98年までは30人を超えていたが、以降は20人台から一桁台の年もあり、2015年度は9人、16年度も14人と落ち込んでいた。法人内で議論を重ねた結果、昨夏の時点で17年度の募集を一時停止することを決めた。

 介護福祉士の資格取得には、専門学校などの養成施設を卒業するほか、実務経験3年以上で国家試験に合格するといった主に2通りの道があり、働きながら資格を取得する人が多いのが現状。国の法改正で、17年度からは原則として養成施設を卒業した人でも国家試験に合格する必要があり、全国的に養成施設で学ぶ人は減少傾向にある。

 一方で同校には、実務経験3年以上の人の国家試験受験資格となる「実務者研修」を修了できる科(通信課程)もある。県医療福祉推進課は「同校で学んだ人が県内の施設で働く率は高く、介護現場で中核となる人材の育成に重要な役割を担ってもらっている。県も相談に乗りながら対処していく」とする。

 華頂会の加藤英材理事長は「来年度の募集は未定。介護現場の人材不足を解決する一助になればとの思いは常にあり、時流に沿った学校の姿を模索している」と話す。

<介護福祉士>専門知識と技術を有する国家資格。特別養護老人ホームなどの福祉施設で高齢者や障害者を介護するほか、在宅介護を利用する人の生活支援や相談にも応じている。資格登録者数は約150万人で、このうち約2割が養成施設出身者。滋賀県の登録者数は1万5671人、京都府は3万3100人(2017年3月末現在)。

生徒の募集を一時停止した華頂社会福祉専門学校

2017年05月09日   京都新聞

宿泊全室をバリアフリーに 国交省、東京五輪見据え新指針

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 ホテルや旅館など宿泊施設のバリアフリー推進に向け、国土交通省は全客室を対象にした設計指針を改定した。高齢者や障害者が快適に過ごせるよう浴室やトイレの入り口では段差をなくした上、幅を80センチ以上確保することや字幕放送対応テレビの導入などを記載。2020年の東京五輪・パラリンピックを控え、運営側に新築や増改築時の参考にしてもらう。

 バリアフリー法に基づく国の基準では、客室が50室以上ある宿泊施設は車いす用客室を1室以上設けることが義務付けられている。専用客室は車いすが転回するスペースがいるため、一般客室の約1.4倍の広さが必要になる。運営者側にとっては一般客室数を一定程度確保しながら、車いす用客室を数多く設置するのが難しいケースもあった。

 車いす利用者からも専用客室が満杯だった場合に「スペースが限られた一般客室は利用しづらい」との訴えもあり、国交省は一般客室でも一定のバリアフリーに対応できるよう指針を改定した。

 新指針では車いすで室内を移動しやすくするため、部屋の通路幅を1メートル以上とし、転回用スペースの設置を明記。部屋や浴室・トイレの入り口では段差をなくし、幅80センチ以上を確保することとした。視覚障害者向けに部屋の客室番号を浮き彫りにすることや、聴覚障害者のためテレビは字幕放送に対応した機種を導入することも求めた。

 東京五輪・パラリンピックを控え、訪日外国人客の増加が見込まれる中、既存施設の改築が進むとみられる。このため、指針では改築時のポイントも示した。隣同士の2室を区切る壁を取り壊して1室とし、移動スペースを確保してスロープで段差を解消すれば、車いす用客室となることを例示した。

 新指針は2017年度以降に新築したり増改築したりする宿泊施設を対象とする。同省建築指導課は「客室のバリアフリー化を進め、多くの人が快適に利用できる宿泊環境の整備を促したい」としている。

2017/5/9    日本経済新聞

障がい者スポーツグループ、サイクリングでバリ島一周

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 障がい者でつくるスポーツグループ「Yayasan Damai Olahraga Bali」が4月28日から4日間、バリ島を一周するサイクリングツアーを行い、30人のメンバーが参加した。

バリ島の海岸線をサイクリング

 2回目となるバリ島一周ツアーは同グループの存在をアピールするとともに、自宅でこもりがちになる障がい者たちが外で活動をするきっかけにしようと開いている。

 ツアー一行は4月28日にデンパサールを出発、バリ島を一周して最終日にゴールであるサヌールに到着した。

 ツアーに参加したメンバーのワヤンさんは「前日は17キロ車いす式自転車で走行した。とても疲れている。でも僕は諦めない。こもりがちになってしまう障がい者たちに元気になってもらうため、障害があっても一緒にチームスポーツが楽しめることを伝えたい」と話した。主催者の一人は「来年はもっと参加者が増えてほしい。日本でこのツアーができたら」とも。

障がい者スポーツグループ、サイクリングでバリ島一周

サイクリングツアーには30人が参加した

2017年05月08日   バリ経済新聞

ダウン症 「自立した人生」伝える母子写真展 表参道駅で

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 ダウン症のある子と母親を被写体にした写真展が8日、東京都港区の東京メトロ表参道駅で始まった。14日の「母の日」にあわせた企画で、写真家の宮本直孝さん(56)と、親たちでつくるNPO法人「アクセプションズ」が企画した。21組の母子のモノクロ作品が改札口近くの地下通路の壁に展示され、駅利用者ら行き交う人に「母の強さ」を伝えている。

 アクセプションズの会員ら30~70代の母親と1歳~30代の子が被写体となった。ダウン症の書家、金沢翔子さん(31)も母親と共に参加している。母子の写真を隣り合わせにして展示しているが、撮影は「それぞれが自立した人生を生きている」という意味を込め、別々に行った。

 アクセプションズの古市理代理事長(47)と長男の裕起さん(13)は4月初旬に撮影に臨んだ。「作った表情ではなく、心の中をのぞき込まれるような撮影だった。息子を授かってから、前へ前へと進んできたけれど、自分自身を省みる機会になった」と古市さんは語る。

 ダウン症は先天性の症候群で、通常は2本1組になっている染色体の21番目が3本あるために起こる。800~1000人に1人の割合で出生すると言われ、心疾患や知的障害などを伴うことが多い。写真展は14日まで。

 

21組のダウン症の子と母親を被写体にした写真が並ぶ地下鉄駅の通路

毎日新聞   2017年5月8日

精神福祉保健法を治安維持に利用してはいけない

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◆事件防止の改正案

今年2月の通常国会で上程された精神保健福祉法の改正案は、昨年7月に発生した神奈川県相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」での惨事を受けての再発防止という目的が明記されたことで、政府の治安維持目的があらわになった。精神保健の専門家や日本精神神経学会は一斉に反発し、同学会は「犯罪の防止を目的として精神保健福祉法の改正を行うべきではありません」との見解も発表している。

政府は理由部分を修正しているものの、やはりどんな言葉で繕おうにも、改正案をめぐっては、「治安維持」の思惑と周辺の忖度(そんたく)が入り交じっているようで、不気味悪な印象のまま、懸念は拭えない。

今回の改正案に先立って厚生労働省が示した「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の一部を改正する法律案の概要」の冒頭には「相模原市の障害者支援施設の事件では、犯罪予告通り実施され、多くの被害者を出す惨事となった。二度と同様の事件が発生しないよう、以下のポイントに留意して法整備を行う」としている。

これは初めて同法が「事件の再発防止」という治安維持のための道具となってしまうことを意味する。同法の目的と精神医療の役割は本来、病状の改善など精神的健康の保持と増進である。再発防止は、この目的と共存するものではない。

事件の再発防止を優先すれば、その理由により、精神疾患者への人権の蹂躙(じゅうりん)が行われることが予想される。治療が二の次にされてしまう環境をつくってしまうことになる。犯罪者でもなく、ただ体調不良の延長で精神疾患になった人が本人の同意なく、自由を奪われるケースもあるのである。

◆本人の同意なく

今回の改正案の中で特徴的なのは、「措置自治体による退院後支援計画の作成」「機銃先の保健所設置自治体による退院後支援計画に基づく相談指導」「退院後支援計画期間中の移転時に自治体間で退院後支援計画の内容等の通知」「入院時の退院後生活環境相談員の選任」の4点。

好意的に捉えれば、入院中から退院後に至る自治体を中心とした地域支援の充実、とも言えるかもしれないが、前提が「事件の再発防止」となるならば、すべては「管理」である。

特に退院後支援計画を作るための個別ケース会議の参加者について、厚労省は「必要に応じて本人も参加」する、としているのは、必要がなかったら本人不在で計画を立てることも可能との意味であり、本人抜きで支援計画を作ることは、精神保健分野では違和感を覚える。「欠席裁判」で、望まぬ医療を受け入れなければならない当事者の人権は、どのように守っていけばよいのだろうか。

◆忖度は必要ない

そもそも「津久井やまゆり園」事件は、本質がヘイトクライム(憎悪犯罪)との意見が根強い中で、改正案はそれを隠ぺいすることになる。本質も見極めできないまま、精神疾患者への監視が強まり、管理体制が強化されるのは、「刑罰国家化」の一環とも受け止められそうだ。

この管理も、精神保健に携わる者として、現状でも相談等業務が煩雑な中で、福祉サービスの決定まで多くの時間を費やさなければならない現状からすると、管理強化は支援の妨げになる可能性もある。

さらに改正案で管理強化するのは自由が失われた文化をつくるだけ。精神保健で少しずつ積み上げてきた治療優先の考えや人権意識を大事にしたい。ここで厚労省の首相官邸に対する忖度は絶対に必要ない。厚労省は医療の本質、医療の王道を進むべきである。

※『ジャーナリスティックなやさしい未来』過去の関連記事は以下の通り
第88回 「まとも」とずれたやりとりに福祉の本質を見だす
http://www.newsyataimura.com/?p=5856#more-5856

精神科ポータルサイト「サイキュレ」コラム
http://psycure.jp/column/8/
■ケアメディア推進プロジェクト
http://www.caremedia.link
■引地達也のブログ
http://plaza.rakuten.co.jp/kesennumasen/

5月 08日 2017年   ニコニコニュース

医療費受給者証の更新申請書で個人情報を誤記載 - 下関市

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山口県下関市は、福祉医療費受給者証の更新申請書を送付した際、一部申請書の被保険者欄に誤った氏名と住所を記載していたことを明らかにした。

同市によれば、重度心身障害者を対象とした福祉医療費受給者証の更新申請書を4月28日に発送した際、一部申請書の被保険者欄に関係ない第三者の氏名と住所を記載したり、異なる世帯関係者の名前を記載するミスが発生したもの。受給者からの問い合わせで判明した。

同市では2017年度より新システムを導入し、受給者の利便性向上のため申請書に被保険者の情報を記載したが、発送した申請書3998件のうち、198件で誤記載が発生していた。

同市では、関連する住民に対して謝罪の書面を送付。誤送付した受給者に対して書面で謝罪するとともに、返信用封筒を送付し、誤送付した申請書の回収を進めるとしている。

(Security NEXT - 2017/05/08 )

「障害は個性だ」なんて口が裂けても言えない

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「障害や見た目は身体的特徴だ」

「ハンディがあっても自分らしく」

と前向きに主張する声がある一方で、

「この『生き辛さ』をそんな個性というような綺麗に片づけないでほしい」

と美談に盛りがちなものに嫌悪を抱く、悩みの渦中にいる当事者が大勢いるのも事実です。どちらかというと、私もこうしたキラキラした取り上げ方には抵抗を感じてしまうタイプです。

人の「見た目」という問題を扱っているという割に、綺麗でピカピカした表紙と綺麗な売り文句。実は今回紹介する『顔ニモマケズ』(文響社)を初めて手にした時、そういったパッケージを見て、「ああ、これも同じ類のものなのでは」と嫌な予感がしました。

ところが、読み終えてみると、こうした第一印象は完全に外れ、私の心の淀みを思い知らされたわけですね。

アルビノ、全身脱毛、顔にキズやアザがある、いわゆる「見た目問題」。今回紹介する年始から話題の『顔ニモマケズ』では、この「見た目問題」を抱える9人の当事者が登場し、ベストセラー作家の水野敬也さんと対話を重ね、それぞれのライフストーリーを語る内容になっています。

水野さんはその9人の体験や考え方から得られた「生きる」ということについての人として普遍的な学びを記しています。そこには、過度な感動秘話もオーバーな描写も無く、コレといったオチもありません。9人の現実が、彼・彼女ら自身の屈託の無い言葉によって淡々と綴られていました。

【参考】<障害者差別解消法って何?>障害者が「配慮する側」にも「配慮される側」にもなるhttp://mediagong.jp/?p=19169

「見た目問題」に限らず、悩みを持つ大多数の人が、人生の上手くいかない理由を分かりやすい何かのせいにしたり、悩むことそのものに悩んで鬱屈していたり、えてして渦中にいるときはこじらせがちです。

しかし、本書を読むと自分は底辺にいても安心して悩んでいいのだということや、抱えた悩みが吹っ切れたら、どれだけ爽やかなことか、と教えてくれるわけです。本書に登場する9人は、そういった意味で、すでに突き抜けた境地に達しているとも言えそうです。

本書は、「見た目問題」の有無に関わらず、ごく普通の人と同じようなメンタリティで生きていることがリアルに感じられるのが、また印象的でした。この9人は、きっと現在も、人間として当然あるはずの負の部分を確実に抱えて生きている。

それは、障害者・健常者を問わず、見た目問題の当事者・非当事者という区分を超えて、必ず人間ならば持っているごく自然なものでしょう。そういったことも感じられるくらい彼・彼女らのライフストーリーが本書だけで完結していないリアリティを感じられるのも心地よい読後感です。

一方で、今まさに何かに悩んでいたり、「見た目」に苦しみ渦中から抜け出せそうにない人の中には、本書を前に「綺麗すぎる」書籍、との先入観から本書に手を伸ばしづらい方もいることも、容易に想像できます。

しかし本書に登場した9人のうち3人の男女は、私も人となりをよく知る人たちで、いかにも彼・彼女らの口から出てきそうなセリフがたくさん出てくることから、本書がウケを狙って創られた本でないことは請け合いです。

ぜひ本書を通じて、ある地点の到達者の境地や「(見た目であるとか)分かりやすいもの」との向き合い方について考えてみてほしいと思うオススメの一冊として紹介したいと思いました。

ところで、最後に、私自身の個人的な話ですが、見た目からは分からない困難を抱えている人々の問題(発達障害や高次脳機能障害など)に取り組む活動家として、本作に全面コラボしたという「見た目問題解決」NPO法人マイフェイス・マイ・スタイル(MFMS)さんとは、7年ほど前からの付き合いがあり、特に代表の外川浩子さんとチーフの外川正行さんにはプライベートでもお世話になってきました。

東京都墨田区のスカイツリー目下を拠点に活動を続けてこられたお二人や支援者の下町ならではの人情に救われてきた人も多いのではないかと思います。

本書は水野さんの方から持ち掛けたコラボ作品とのことですが、売上印税はNPO法人MFMSさんに全額寄付されるとのことです。素晴らしい理想を掲げて設立したものの、資金繰りに苦労し解散していくNPOが多い中で、私も「見た目問題」への長い取り組みを見ていて特に応援したい、と思っています。

 メディアゴン    2017年05月09日


画面のない視覚障害者用タブレットが開発

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出入りする192個のボタンで地図や図形を描画、Bluetooth連携も

スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)の研究者が、視覚障害者向けのタブレットを開発しました。タブレットにはタッチスクリーンがないかわりに192個のちいさなボタンがあり、これが瞬時に凹凸を作り出すことで、地図や図形など触覚的な情報を使用者に伝えます。視覚障害者にとって、初めて訪れるような土地を歩くのは大きな課題。欧州では現在、視覚障害者向けタブレット開発プロジェクトBlindpadの研究が進められており、EPFLはこの研究の一部として手のひらにのる大きさで自由に地図やその他の情報を作り出せるタッチタブレットを開発しました。

このタブレットはiPadなど一般的なタブレットでいうところの"スクリーン"上に凹凸で情報を描画し、視覚障害者はそれを指先で読み取ることができます。

タブレットのサイズは12x15cmで、合計192個のボタンがあり、これらが磁力制御で数mm上下に出入りすることで凹凸を表現します。たとえば地図情報、モールやホテルなどの大きな建物の間取り図といった情報を表現することで、使用者がひとりで目的の場所へと向かうのをサポートします。

Bluetooth通信機能を備えており、PCやiPadなどの一般的なタブレット、スマートフォンと接続してデータを転送することも可能。アプリ側が対応すれば、ナビゲーションアプリの地図情報をこのタブレットに凹凸で表示させるといった使い方もできるかもしれません。

タブレットは現在、複数のテスターによって試験されており、5月6日にはコロラド州デンバーで開催されたComputing Systems(CHI 2017)でも紹介されたとのこと。

視覚障害者で実際にこのタブレットを試したDenis Maret氏は「私たちははじめての場所を訪問するとき、音声GPSがついた白い杖を使います。GPSは曲がるべき角を教えてはくれるものの、事前にルートを調べて頭に入れておくことができないため、不安は常につきまといます。この技術なら事前に、またその場で地図を確認できるため、私たちの自立に役立つことでしょう」とコメントしています。

ちなみにこのタブレット、視覚障害を持つ子どもたちの教育においても、たとえば幾何学的な図形を表示して直感的に理解させられるといったメリットも備えます。すでにポーランドとイタリアではこのタブレットを使う学習方法のテストも行われているとのこと。

Engadget 日本版   2017年5月8日

点字ブロック 目立たせて 障害者、問題訴え 金沢で改善始まる

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歩道と同じ色 見えにくく

 歩道と似た色で目立たない点字ブロックが石川、富山両県の各地にある。弱視など視覚障害者の八割ほどは色も頼りにして歩いているというが、認識しづらい点字ブロックの総数は行政で把握できておらず、貼り替えはなかなか進まない。そんな中、石川県は金沢市の一部の点字ブロック沿いに、道と区別しやすいよう白いテープを貼り、改善に動き始めた。(福岡範行、木許はるみ)

 目立たない点字ブロックは景観への意識の高まりで一九八〇年代から全国に広がった。九〇年代に整備されたJR金沢駅周辺の歩道では路面と同じ色が多い。九〇年前後に設けられた富山市役所前の点字ブロックは薄いグレー、周りが薄いベージュで見づらい。

 「同系色では白一色のように見えて判別できない」。視覚障害者の全国組織「日本盲人会連合」の専門相談員下堂薗(しもどうぞの)保さん(76)は問題点を指摘し、「黄色い線がないと階段も平面に見える」と経験を話す。富山県魚津市視覚障害者協会の佐生秀一会長(58)は「赤や青は黒に見えたりする」と体感を語る。人によって見え方はばらばらだが、周囲と色の違いがないと認識しづらいのは共通する。

 国土交通省は二〇〇六年、認識しやすい色使いを義務付けた。昨年四月には障害者差別解消法が施行され、障害者が住みやすい環境整備の必要性も高まった。ただ、見え方は時間帯や天候で変わり、認識しやすさの判断には詳細な調査が必要で、義務付け前に設置された点字ブロックの確認は滞っているのが現状だ。

 石川県の担当者は「使う方の意見を聞いて対応した方が満足度は高い」と考え、県視覚障害者協会との話し合いを重視する。白いテープの設置もその一環。今年三月、金沢駅に近い六枚交差点付近の点字ブロック沿いに貼り、色の違いをつくった。協会の米島芳文理事長(64)は「配慮の効果を慎重に調べたい。視認性が確認できれば対応の選択肢が広がる」と歓迎する。

(左)路面と全く同じ色の点字ブロック (右)石川県が点字ブロック沿いに白いテープを貼って境界を目立たせた

 <点字ブロックの色の基準> 国土交通省は2006年、省令で道路の点字ブロックを黄色など識別しやすい色に義務付けた。石川、富山両県は色のコントラストを示す輝度比で基準を設けている。ただ、義務化以前に設置された周囲と同系色の点字ブロックは今も残る。視覚障害者団体は目立つ色の方が健常者も気づきやすく、点字ブロック上に物を置いたり、立ち止まったりしにくい点も挙げ、配慮を求めている。

2017年5月9日      北陸中日新聞

独自の製図法で障害者の服作り デザイナー鶴丸礼子さん

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 約30年間で作った身体障害者向けの服は1千着以上。体の46カ所を測る独自の製図法で、どんな体形にもなじむ着心地の良さを追求してきた。大分市のアトリエには、既製服が合わずに悩む人たちが全国から訪れる。「まるで着ていないみたいに体がラク」。目を輝かせる姿を見るのが励みだ。

 子どものころから服が大好きだった。服飾の専門学校を卒業後、仏有名ブランドを経て独立。障害者の服作りは、30歳過ぎ、骨形成不全症で体全体にゆがみがある知人から頼まれたことがきっかけだった。手間も時間もかかる。でも「服職人なら何でも作れなければ」。のめり込んだ。

 曲がった背骨が服でつっぱる、息が苦しい、着るときに痛みがある――。悩みを聞き取り、製図法を10年ほどかけて完成させた。2011年末に開いたアトリエの名は「服は着る薬」。手がけた服を身につけた人たちが笑顔を向ける写真集をこのほど出版。型紙や制作過程の写真も惜しみなく紹介した。

 医療との連携にも乗り出している。今年3月、作業療法士と組み、服の採寸に必要な箇所を骨や筋肉の名称に置き換えて解説した教科書を完成させた。将来、作業療法士が測った数値をデザイナーに送れば、どこでも服を作ることができる仕組みづくりを目指す。「誰もが体に合った服を普通に手に入れられるようにしたい」

写真・図版 

服飾デザイナーの鶴丸礼子さん

朝日新聞   2017年5月9日

原監督の水俣病発言に批判 「患者差別」、謝罪へ

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 映画監督の原一男さん(71)が、4月に福岡市であった水俣病に関する講演会で、「体内に入ったメチル水銀は脳を損傷し、感覚がまひする。文化を受け入れる部分がダメージを受ける」と発言し、参加者らから「患者への差別だ」と批判が出ていることが10日、分かった。

 原さんは、2004年から水俣病をテーマにしたドキュメンタリー映画を撮影中。「説明不足で、差別意識があると受け止められても仕方がない発言をした。傷つけた患者や家族に謝りたい」と話し、12日に熊本県水俣市で謝罪会見を開く。

 原さんは、4月29日にあった講演会で講師の1人として登壇し、「体内に入ったメチル水銀は脳を損傷する」「(水俣病患者は)人間の形はしていても中身は人間でなくなる」と発言した。

 講演会を主催した東京のNPO法人、水俣フォーラムなどによると、複数の参加者らから「患者や障害者への差別だ」「傷ついた」「配慮が足りない」との意見が寄せられた。

 自らも講師を務めた水俣病資料館の「語り部の会」会長の緒方正実さん(59)は「障害のある人すべてにつながる発言で、許すことはできない」と話した。

 原さんは「ゆきゆきて、神軍」「全身小説家」などの作品で知られる。

 ▼映画監督・原一男さんの話 講演会での発言は医学者から聞いた話を紹介した。喜怒哀楽のある患者さんの人間性を映像で表現したいと思っているが、まだ撮影できておらず、講演時間も足りなかったので、話を中途半端に締めくくってしまった。直接抗議がないので傷つけた人に謝ることができないため、水俣に行き会見して謝罪したい。

 

水俣病に関する講演会で話をする映画監督の原一男さん

2017年05月10日    スポーツニッポン

ともに・2020バリアーゼロ社会へ  リオ・パラリンピック出場、車いすの選手 公共交通利用「ストレス」

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駅員や乗客に気兼ね

 政府が2月20日に発表した「ユニバーサルデザイン2020行動計画」には、2020年東京五輪・パラリンピックに向けて鉄道の駅や空港のバリアフリー化が盛り込まれた。実際に鉄道などの公共交通機関を利用する際に、車いすのアスリートはどう感じているのか。昨夏のリオデジャネイロ・パラリンピックに出場したボッチャの高橋和樹さん(37)に同行させてもらうと、車いす利用者ならではの多くの不便があることが分かった。

 昨年12月9日午後6時20分。帰宅を急ぐ人たちで混み合うJR大宮駅(さいたま市)の改札で、高橋さん…

  車いすを押してもらいながら電車に乗り込むボッチャ選手の高橋さん(中央)   毎日新聞   2017年5月10日  
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