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過去最高 1.45万人、雇用率2.15% 昨年県内企業 /埼玉

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 埼玉労働局は10日、県内の民間企業の昨年6月1日現在の障害者雇用状況をまとめ、雇用数と実雇用率がいずれも過去最高を更新したと発表した。

     雇用数は、前年同期比1592人増の1万4504・5人分。実雇用率は同0・14ポイント増の2・15%で、企業別には46・1%が法定雇用率(2・2%)を達成した。

 毎日新聞        2019年4月14日


障害者支援制度学ぶ 「親なきあと」具体例交え 長崎

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 同居の親を亡くした障害者はどのように生きていくのか--。親が元気なうちに、子供にできる支援を考える講演会が13日、長崎市茂里町の市障害福祉センターであった。参加者約100人が暮らしの中で不安を抱きやすい生活費、住居、支援制度を学んだ。

毎日新聞          2019年4月14日

障害者専用駐車場の適正利用を促進---事例集を作成 国交省

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国土交通省は4月10日、障害者専用駐車区画の適正利用を促進するため「パーキング・パーミット制度事例集~障害者等用駐車区画の適正利用に向けた取組~」を作成したと発表した。

車椅子使用者用駐車施設は、バリアフリー法により整備が促進されているが、障害のない人が駐車することなどで、障害を持つ人が駐車できない問題が発生しており、適正な利用を促すための取り組みが求められている。

こうした課題に対応するため、車椅子使用者用駐車施設や一般の駐車区画も含めた障害者等用駐車区画を対象に、利用できる対象者の範囲を設定、条件に該当する希望者に地域の協力施設で共通利用できる利用証を交付する「パーキング・パーミット制度」は、2006年に佐賀県で導入されて以降、37の府県で導入されている。

制度導入に向けた機運の醸成や、制度の抱える課題の解消による魅力向上のため、「パーキングパーミット制度の導入促進に向けた障害者等用駐車区画の適正利用に関する検討会」が、制度の抱える課題を解消するための取り組みを収集・整理した。これによって、制度未導入の地方公共団体が制度の導入を検討する際や、既に制度を導入している地方公共団体が制度を改善する際に参考にしてもらう事例集を作成した。障害者等用駐車区画の適正利用を促進していく。

事例集では、パーキング・パーミット制度の概要や、障害者等用駐車区画を取り巻く状況、障害者等用駐車区画の事例、パーキング・パーミット制度の運用、海外のパーキング・パーミット制度を紹介している。 

レスポンス編集部        2019年4月14日

県内特別支援学校で出前講座 障害者就労支援、産廃協会が一役

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 障害者の就労支援を目指し、県産業廃棄物協会が県内の特別支援学校で児童生徒向けに開いている環境出前講座が好評だ。廃棄物処理の仕事や社会的意義を分かりやすく解説し、障害者が職場の戦力として活躍できることを教職員にも伝えている。県特別支援学校長会との協議を通じ、このほど2019年度も開催することが決まった。  講座は同協会青年部会が企画。初年度の17年度は1校だったが、18年度は協会の事業に格上げして県内4校の小中学部、高等部で実施した。不法投棄が引き起こす害やリサイクルの大切さなどをクイズや映像、体験を交えながら紹介。職業の選択肢とみてもらえるよう、廃棄物処理業の仕事を丁寧に説明している。  開講に先立って特別支援学校で子どもたちの様子を見学した青年部会の簑威頼部会長は「障害の種類にかかわらず、一つのことに対する障害者の集中力は健常者に勝るほど」と話す。その上で、廃棄物の仕分けなど一つの作業を繰り返し行う業務のある廃棄物処理業界は「障害者の雇用の受け皿になるのでは」と声に力を込める。  18年11月、小学部3~6年生を対象に講座が開かれた県立浜松聴覚特別支援学校(浜松市中区)の三上英教頭は「子どもたちに早い段階からキャリア教育ができてプラスになっていると思う。いい機会だったので、また開いてほしい」と話す。  講座は20年度以降も継続する方向で調整中。今後は知的、聴覚障害者に加えて視覚障害者にも対応できるよう、授業内容を再考するという。「輝ける場所はいろいろなところにあることを広く知ってもらえれば」(同協会)と、保護者の講座参加も提案していく。
 <メモ>県産業廃棄物協会 1977年設立、2012年に公益社団法人へ移行した。19年2月現在、正会員は処理業者669社と排出事業者336社、賛助会員を含め計1053社。同協会によると、排出事業者も加入しているのは全国的に珍しく会員数は最大規模という。適正処理の啓発や講習会、不法投棄廃棄物の撤去などを行っている。

2019/4/14      静岡新聞NEWS

障害者が接客で交流 尼崎に古着のチャリティー店

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 寄付を受けた品をそろえ、障害のある人が気兼ねなく働ける古着屋「チャリティーショップ ふくる」が14日、兵庫県尼崎市上坂部3の「コープ尼崎近松」内にオープンする。先天性の脳性まひがある藤原舜さん(26)はスタッフを任され、昨年に英国で研修した。藤原さんは「この店からチャリティーショップの活動を日本中に広げたい」と期待に胸を膨らます。(小谷千穂)

 チャリティーショップは、市民から寄付された物品を販売し、収益を非営利活動に使う店のことで、欧米で広く普及している。藤原さんは昨年5月、国内に1万店舗以上がある英国のロンドンを訪れ、10店舗を巡った。

 「ふくる」を運営するのは、藤原さんが利用するヘルパー派遣などのNPO法人「月と風と」(同市東園田町4)。「服(福)がくるくる(回る)」から名付けられた。藤原さんを含め、服好きの主婦や高校生、精神障害がある2人など約15人がスタッフを務め、「どんな服屋だったら行きたいか」などと半年間話し合ってきた。

 店には婦人服や紳士服など約500点が並ぶ。スタッフのコーディネートもメッセージ付きで紹介。藤原さんが選んだ紺色のセーターと水色のワイシャツの重ね着には、「マジメな場所も遊びもOK!」と添えられている。

 「ロンドンのように、おしゃれを楽しめる店にしたい」と笑顔を見せる藤原さん。月に1度は洋服店に行くほど服が好きで、帰国後はおしゃれに磨きが掛かり、耳にはピアスを着け、髪も染め始めた。

 「月と風と」の代表で、藤原さんとロンドンを視察した清田仁之さん(44)は「障害のある人は作業所で働くのが当たり前になっているが、それぞれ個性がある。彼(藤原さん)は接客に向いている。ここの経験で自信を付けてほしい」と話す。売上金は障害のあるスタッフの給与や、2店舗目のチャリティーショップを作る資金とするという。

 営業は水曜から土曜までで、午前11時~午後3時。14日午前10時から同市上坂部3のレンタルスペース「ツムグバ」で開店を記念する催しがあり、稲村和美市長やスタッフらが参加するファッションショーもある。現在は服の寄付を受け付けていない。

 コープ尼崎近松TEL06・6496・0227

2019/4/14      神戸新聞NEXT

母子ともに生命の危機を乗り越えて母になった

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 愛知県名古屋市に住む一人の女性が、母子ともに生命の危機を乗り越えて母になった。女性の名は寺嶋千恵子さん(32)。寺嶋さんは、徐々に筋肉が萎縮していく国指定の難病「脊髄性筋萎縮症」を乳幼児の時に発症。以来、およそ10万人に1人が発症し、未だ根本的な治療法が見つかっていない重度の難病と闘っている。体重は小学校1年生の平均とほぼ同じ20kg。日々の暮らしにおいては筋力が足らないため車椅子が、さらに背骨が曲がって横隔膜を圧迫するため就寝時には呼吸器が手放せないという。彼女を支えるのは夫の成人さん(29)。現在は産休を取得し、ヘルパーと共に24時間付きっ切りで千恵子さんを介助と育児を行っている。
 二人の出会いは今から4年ほど前、難病を患う千恵子さんが、障害者の自立支援をする社会福祉法人の活動を行う中で、ヘルパーとして働く成人さんと知り合ったことがきっかけだった。成人さんは「すごいまっすぐ生きている彼女が最初から気になっていた」と二人の馴れ初めを振り返っている。

 2年の交際を経て2018年に結婚した二人は、その年の4月に新しい命を授かることになる。その当時の心境を「子どもが欲しいなと思っていたところに来てくれた」と明かした千恵子さんだったが、妊娠・出産は難病を患う彼女にとって大きなリスクでもあった。千恵子さんが息をできない状態では、胎児も同じく息をすることができず、担当の医師からは「生まれる可能性は99%ない。母子ともに亡くなってしまう可能性もある」という宣告を受けた。また、生まれつき重度の脊髄性筋萎縮症を患う女性の出産は世界的にも前例がなく、千恵子さんの命を思えば医師の見解は妥当なものに思われた。
 子どもの命はもちろん、千恵子さんの命まで失われるかもしれない。その状況について成人さんは「本当に素直に二人で喜んで、嬉しかったけど、ずっと迷いがあった。『おろす』という言葉を出すのは正直つらかったが、その言葉を言えるのも僕しかいなかった。嫌でできた子ではなく、望んでいた子ども。それだけに葛藤があった」と説明した。

「中絶するタイムリミットがあって早く決めなきゃいけないけど決められない。すごく悩んだが、やれるところまでやってみたい」
 リスクを承知の上で、出産に対する強い決意を固めた千恵子さんに成人さんは「もともとそういう人。そういうところに惹かれて結婚した。自分の命がかかっている中で、前向きに考え、決断してくれたので(自分も)頑張らないといけない」と腹をくくった。しかし、二人の決断に対して千恵子さんのご両親は「二つの命がかかっている」と猛反対だった。
「子どもを育てるとか、産むとか、命ってなんだろうってすごく考えた――」

 思い悩んだ千恵子さんだったが、決意は揺るがなかった。ご両親を説得した二人は、出産に向けて医師と具体的な話し合いを進めた。一番の問題は、成長する胎児によって、千恵子さんの肺や横隔膜が圧迫されて呼吸が困難になること。実際に千恵子さんは次第に呼吸が苦しくなり、夜中に痛みが出て病院に駆け込んだこともあったという。そして2018年8月21日、千恵子さんと胎児に負担が最もかからない妊娠7カ月目に帝王切開で無事出産に成功。身長32.5cm、体重776gで誕生した男の子は篤郎(あつろう)くんと名付けられ、8カ月を迎えた現在は体重が6500gまでになり、すくすくと成長を続けている。当初千恵子さんの出産に反対したご両親は、後遺症もなく元気に育つ孫に笑顔が絶えないという。
「一生懸命考えて出した決断だったので『おろす』と決めていても(その決断もまた)間違ってなかった」
 無事母になった今、千恵子さんは「お医者さんもどうなるかわからないけど、ヘルパーさんも含めて皆で支えようとしてくれたので勇気をもらった。そういう環境があったから産みたいって言えたと思う。支えてくれる人たちがいっぱいいれば、私みたいな障害のある人たちでも子育てして、生活することが可能な時代。私もその一員になることができた」と改めて感謝の思いと喜びを語った。

 成人さん、千恵子さん夫妻の出産について元衆議院議員で1児の母でもある金子恵美(41)氏は「妊娠中は健常者であろうが、障害者であろうが精神的に不安定にもなるし、出産自体が命がけ。さらに女性は出産して終わりではなく、産後の母体への影響もある。千恵子さんについては『出産してよかった』と言える現状があってよかったと思うし、障害や前例の有無に関係なく女として、母として夢や希望をかなえられたことは素晴らしいこと。次に続いて欲しい」と話した。
 厚労大臣や東京都知事を歴任した国際政治学者の舛添要一氏(70)は、障害を持つ女性への出産育児サポートについて意見を求められると「当初は千恵子さんの病気も含め、難病を持つ方への支援が少なく厚労大臣就任後に4倍まで増やした。しかし、出産後のサポートには人員が必要。現在の日本はお年寄りの介護のためにベトナムやフィリピンなどから人を受け入れている状況がある」と話し、サポートにおける人手不足の問題を指摘していた。

 

「障がいのある方だけでなく一般の方も」ユニバーサルシアターへの思い

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最新の音楽と様々な情報をお届けする番組「HITS ONE powered by Billboard JAPAN」。新放送サービスi-dioチャンネル「TS ONE」でお届けしています。4月11日の放送では、バリアフリー映画鑑賞推進団体 シティ・ライツ・代表の平塚千穂子さんに、その活動内容を伺いました。

平塚さんは2001年に同団体を設立。音声ガイドというツールを使い、視覚に障害があっても、一緒に映画を楽しむことのできる環境づくりを目指しています。そのきっかけは、チャップリンサイレント映画『街の灯』を、目が不自由な人に届けられないかと思ったこと。そのときは、“見えない人にもわかるような詳しい活弁をつける”という方法を考えたのですが、技術が伴わず実現せず。ですが、このときに視覚障がいのある方と交流するようになり、映画や写真、絵画などに関心があることを知ったそう。これが入り口となり、現在の活動に繋がっていると言います。
「自分の人生が映画に救われたという思いがあって、映画を人に見せる仕事をしたいと思っていたんです。そこで目が見えないという、映画からは一番遠そうな人たちが、本当は見たいけど見られないという状況を知って……。アメリカイギリスでは『スター・ウォーズ』や『タイタニック』が、初日から副音声ガイド付きで見られるという記事を見て、“日本は遅れているんだな、何かできることはないかな”と活動を始めました」
平塚さんは活動を続けるうちに、その日だけの上映会ではなく、障がい者でもフラっと見に行けるような映画館を作りたいと考えるようになり、クラウドファンディングを実施。すると3ヵ月間で、531名から約1880万円の募金が集まりました。それを元に2016年、音声ガイド付きの映画を上映するバリアフリー映画館「CINEMAChupki TABATA」が、田端(東京都北区)に誕生しました。
この映画館は、音声ガイドはもちろん、聴覚障がい者向けに日本映画に字幕を付けたほか、子ども連れのママやじっとしていられない発達障がいの人でも観られるように、完全防音の部屋を完備した“ユニバーサルシアター”です。また大きな映画館では車椅子スペースが前方にあることが多く見づらいのですが、同館が小さな劇場ということもあり、どこでも真ん中に近い位置で楽しめます。さらに平塚さんは音響にもこだわり、スピーカーは11.1chのサラウンド仕様。360度音に包まれるシアターが完成したとのこと。
「視覚障がいの方との活動が長かったので、音声ガイドだけでなく映画からダイレクトに音を掴み取れるような臨場感を味わえるシアターにしたかったんです。知識は無かったのですが、世界的に活躍しているアニメ音響監督岩浪美和さんが手伝ってくださることになり全部をコーディネートしてくださいました」 なおこのシステムは、目が不自由な方だけでなく、音響マニアからの評判も良かったそうです。
シティ・ライツは、4月19日(金)、20日(土)に東京・品川シーズンテラスで開催される“地域で取り組む多様性への理解と共生社会の実現”をテーマにしたイベントユニバーサルキャンプ TOKYO 2019」に参加。TOKYO SMARTCASTとの共催で“出張ユニバーサルシアター”として、映画上映会トークイベントを行います。
上映される作品は、難病ALS筋萎縮性側索硬化症)を宣告された元アメリカン・フットボール選手が、家族のためにホームビデオで撮影した映像から生まれたドキュメンタリー映画『ギフト 僕がきみに残せるもの』です。視覚障がい者向け音声ガイドや、聴覚障がい者向けの手話活弁(米内山明宏氏)を体験することができます。
「障がいのある方だけでなく、一般の方にも体験して欲しいですね。(音声ガイド用の)ポケットラジオはたくさん用意しますので、遠慮なく借りて聴いてみてください」
また上映後には、一般社団法人END ALSからゲストを迎え、ALSの現状についてのトークイベントも開催します。この他にも、「ユニバーサルキャンプTOKYO」では、パラスポーツの体験やワークショップ、障がい者サポート体験など、ユニバーサルシアター以外にもさまざまなコンテンツが楽しめます。入場は無料ですので、興味のある方はオフィシャルWebサイトをご確認ください。

【TS ONEの視聴方法】 お持ちのスマートフォンまたはパソコンに、「TS ONE」の視聴専用アプリ『TS PLAY by i-dio』(無料)をダウンロードし、インストールすることでお楽しみいただけます。 ★ダウンロードはこちら → http://tsplay.tokyosmart.jp/

<番組概要> 番組名:HITS ONE powered by Billboard JAPAN パーソナリティ:ケリー隆介 放送時間:木曜 18:00-20:00生放送) 番組Webサイトhttps://www.tokyosmart.jp/hitsone

2019/04/15         0TOKYO FM+

東京パラへ前進、世界選手権代表メンバーが決定!

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パラ・パワーリフティングの世界選手権(7月、カザフスタン)の代表選考を兼ねた「第2回チャレンジカップ京都」が13日から2日間にわたって、京都府城陽市のサンアビリティーズ城陽で開催された。

世界選手権は2020東京パラリンピックに出場するために出場必須の大会。原則として、この世界選手権の代表に選ばれなければ、その時点で東京パラへの道は閉ざされることになる。その出場権獲得のラストチャンスとなるのが今大会。選手たちは熱い想いを胸に、試技に臨んだ。

【混戦の男子】

各階級の代表となれるのは、上位2名まで。混戦の男子59㎏級は、光瀬智洋がライバルたちとの駆け引きを制し、127㎏をマークして初の世界選手権行きの切符を手にした。2月の全日本で54㎏級に出場した際は、胸の止めが定まらず、失格を経験した。「その悔しさと、世界選手権に出たいという気持ちが今日の試技につながった」と光瀬。安堵の表情を見せつつ、「海外でも通用するテクニックを身につけたい」と、世界を見据えて気を引き締めていた。

男子65㎏級の優勝は佐野義貴(アクテリオンファーマシューティカルズジャパン)。昨年6月から痛めていた右肘を11月に再び痛め、全日本を回避していた佐野。「この大会にかけていた」と言うとおり、集中力が光る試技で見事に138.5㎏に成功。約3年半ぶりに日本記録も更新した。戸田雄也(北海道庁)は、主戦場の男子59㎏級ですでに標準記録を突破しており、今大会はこの男子65㎏級にエントリー。ここでも標準記録をクリアし、佐野とともに世界選手権代表に選ばれた。

トレーニングの一環としてベンチプレスを取り入れているアルペンスキー日本代表の森井大輝(トヨタ自動車)も、昨年に続きエントリー。シーズンを終えた直後で調整期間が短かったこともあり、記録は120㎏に留まったが、異なる競技への挑戦はアルペン競技にも好影響を与えているといい、「これからも両立を図りたい」と晴れ晴れとした表情で会場をあとにした。

男子97㎏級で標準記録を突破している馬島誠(日本オラクル)は今大会は107㎏級に出場。減量調整がうまくいかず、急きょ当日の階級変更となったが、自己ベストの165㎏を挙げて2階級の出場権を獲得。世界選手権は本来の男子97㎏級で出場する予定で、「まだ世界のレベルには足りていないが、出られない選手のためにもチャンスを活かしたい」と大舞台に向けて気合いを入れていた。

また、その107㎏級は“200キロリフター”中辻克仁(日鉄環境プラントソリューションズ)が力強い試技で200.5㎏に成功した。「200キロ」の壁を2月の全日本でついに破った中辻。それからわずか2カ月で、さらに記録を更新した背景には、ジョン・エイモスコーチの存在がある。エイモスコーチが組むメニューに取り組み始めてから、停滞気味だった記録が伸び始めた。エイモスコーチの選手に対するアプローチはさまざまだが、中辻の場合は試技の重量はエイモスコーチが決め、自身はその重量をあえて耳に入れずにベンチ台に乗るスタイル。経験豊富な中辻は、「私は目の前の重量を挙げるのみ」と全幅の信頼を寄せる。現在の世界ランクは7位。世界選手権でのさらなる記録更新に期待したい。また、107㎏超級の松崎泰治は153㎏でジュニアの日本新記録をマークした。

男子49㎏級の三浦浩(東京ビッグサイト)、男子80㎏級の宇城元(順天堂大)ら、パラリンピアンも抜群の安定感を見せた。男子54㎏級の西崎哲男(乃村工藝社)は第2試技で自身が持つ日本記録を1㎏更新する138㎏に成功。第3試技でさらに140㎏をマークすると、特別試技で142㎏に成功した。男子88㎏級のジャカルタアジアパラ競技大会銅メダリストの大堂秀樹(SMBC日興証券)は、197㎏の日本新記録を樹立。今季世界ランク3位相当の好記録で、世界選手権に向けて弾みをつけた。

【女子も3階級で日本新】

女子は41㎏級の成毛美和(APRESIA Systems)が第2試技で日本記録となる52.5㎏を挙げて標準記録を突破。さらにそこから重量をあげ、特別試技で55㎏に成功した。2月の全日本後にエイモスコーチのメニューに取り組み始めた。今春、転職して競技環境が整ったことも心と試技の安定につながっているといい、「これからの自分の力が楽しみ」と笑顔を見せていた。女子73㎏級の坂元智香(メディケアアライアンスあおぞら病院)は72㎏を、女子67㎏級のジュニアの森﨑可林は56㎏を挙げて、それぞれ日本記録を塗り替えた。

【東京2020パラリンピックへの道】

東京パラに出場するためには、IPCが指定する大会に出場していることが前提。IPC世界ランキングとは別に設けられた、「東京パラランキング」の結果が選考に使用される。対象の大会は、2017年の世界選手権メキシコ大会から始まり、2018年のアジアオセアニアオープン選手権(北九州)または地域選手権、今年7月の世界選手権カザフスタン大会などで、2020年4月のワールドカップドバイ大会までとなっている。

これら条件を満たした選手のうち、東京パラランキング男子は8位以内、女子は6位以内がダイレクトインで東京パラの出場が決定。同階級に同国の選手が複数出場することはできないため、8位以内に同じ国の選手がいる場合はより上位の選手が選考される。そのため、繰り上がりで9位以下の選手が選考される可能性もある。

東京パラでは各階級とも男子は10人、女子は8人が出場して順位を争う。男女それぞれ残り2人は、バイパルタイトによって各国から推薦のあった選手の中からIPCが選考する。国別の出場枠はない。

パラパワーリフティング — 2019/4/15

 


教室に障害児が……親の「本音」は 当事者じゃないとわからない?

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「積極的にインクルーシブ知ろうと考える保護者少ない」「聴覚障害は少なく見えにくく理解されないこと多い」「『普通』の基準ってなに?」

 障害児の就学には、様々な意見があります。特に、通常学級で障害の有無にかかわらず一緒に学ぶことについては、ネット上で否定的な声が目立つこともあり、健常児と障害児の教育を巡る考え方の溝は深いようです。「当事者にならない限り知ろうしない」という健常児の親たちの現実的な空気感、「こんなやりがいのある育児はない」と考える障害児の親の声も。「インクルーシブ教育」への向き合い方について、今回取材した人たちから改めて寄せられた意見から読み解いていきます。

「積極的にインクルーシブ知ろうと考える保護者少ない」

 「『地域に認められるまで10年』 障害児の就学で感じた『親の責任』」では、通常学級で障害児が一緒に学ぶ環境を取り上げました。
 記事で取り上げた「グレーゾーン」と思われる同級生の子どもとのトラブルに悩む東京都の主婦(47)からは、こんな意見が届きました。
 「今回の取材をきっかけに色々な立場の話を知ることができたことは、私にとって、とても有意義でありました。ただ、当事者(経験者)にならない限り、積極的にインクルーシブ教育を知ろうと考える保護者は少ないのではないでしょうか?」
 そして、こう疑問を投げかけます。
 「建前上、『多様性を認めよう!』『お互いを認め合おう』と言っても実際には誰か(学校、教師、教育委員会)がやってくれればいいと思うのが現状(保護者)なのかと思います。それはママ友と話していて感じたことであり、自分の過去を振り返って思い当たったことです」
 障害児の就学には、地域よって受け入れ体制に違いがあるのが現実です。障害も個人で違います。約40人の当事者に取材をして知ってほしかったのは、障害を持つ親が学校選びにおいて抱える様々な悩みです。それを理解しなければ、障害がない子どもの親と障害がある子どもの親、教師らが議論しても限界があると感じたからです。
 メールの後半、主婦は「それでも、何もしないままで良いとは思っていません。障害を持ち悩む子どもたちが、その障害に合った教育の場(方法)が増えればいいと思います」とつづっていました。溝を埋めようという気持ちがないわけではありません。

障害児の就学には、地域よって受け入れ体制に違いがあるのが現実            

障害児の就学には、地域よって受け入れ体制に違いがあるのが現実

出典:https://pixta.jp/                            

「療育受けるにも何カ月も待つ」

 「転勤で知った障害児教育の『地域差』 ママは共働きではだめですか?」では、引っ越しで直面した地域による特別支援教育の差を取り上げました。
 そこで取り上げた、今春、千葉県から大阪府に家族で転居した主婦(45)からは、就学前に通う療育施設や児童発達支援施設などに関する課題が寄せられました。
 「療育を受けるのも、何カ月も待つという話は、私も聞いたことがあります。幸い、うちの場合は、今までは、良い先生方に出会えて、たくさん受けることができましたが、こちらでも、早く見つけられるといいのですが……」
 転勤すると、一から探さないといけないという苦労があります。「良い」かどうかの判断は、結局、「児童発達支援教室もたくさんできていますが、教室によって様々なようで、やはり足を運んで、自分で見てみなくてはいけないなと思います」とアドバイスします。
 就学前の課題は、障害があったり、発達の遅れがあると健診やで言われたりした親子にとっては、切実な問題です。同時に、十分な情報が行き渡っていません。

障害児の就学は、転勤すると、一から探さないといけないという苦労も ※画像はイメージです            

障害児の就学は、転勤すると、一から探さないといけないという苦労も ※画像はイメージです

出典:https://pixta.jp/                            

「聴覚障害は少なく見えにくく理解されないこと多い」

 「朝の会、テスト『みんなと同じに』テクノロジーで障害がなくなる未来」では、聴覚障害の子どもを取り上げました。
 記事で紹介した埼玉県の難聴の子どもの母親(41)は、「『障害児を地域で育てる』という言葉に、とても共感できます。そうなってくださると障害者も住みやすい世の中になると感じました」と話します。
 裏を返せば、まだまだ、暮らしにくい、生きづらい世の中でもあるということです。この母親が気になるのは、「いろいろな障害がありますが、聴覚障害は数的に少ないことと、見えにくいために理解されないことが多いです」と言います。
 浮かび上がるのは、障害の多様さと、他の障害に比べて当事者が相対的に少ない場合の難しさです。
 「今回のように知っていただく機会を増やし、理解してもらう努力が親にも必要だと思いました。助けを求めれば、助けてくださる方もいらっしゃると思います。周りの方々に理解していただき、中学校では『情報保障』を利用できるような活動を続けていきたいと思います」
 テクノロジーで、障害を乗り越えるツールは、少しずつ世の中で出てきています。研究費や補助金、助成金頼みという側面が強いですが、利用できる地域を少しでも広げていくことは難しいことなのでしょうか。

聴覚障害は「数的に少ないことと、見えにくいために理解されないことが多い」という ※画像はイメージです            

聴覚障害は「数的に少ないことと、見えにくいために理解されないことが多い」という ※画像はイメージです

出典:https://pixta.jp/                            

「興味、関心高いとうれしい」  「『明日は学校ある?』長女の笑顔 障害児を地域で育てるということ」で紹介した大阪府の阪井幸恵さん(38)の長男(6)は、無事、きょうだいが通う地域の小学校の特別支援学級に入学しました。
 「他の家族の体験談も非常に関心がありました。今悩んでいるご家族が来年笑顔でこの時期を迎えられるためにとても参考になります」と応援をしてくれています。
 記事で紹介した熊本県の魚谷未季さん(39)の長男(6)も、新1年生です。配信されたYahooの記事のコメント欄には、1000件を超えるコメントが書き込まれました。
 特に、インクルーシブ教育については厳しい意見が目立ちましたが、「みなさんの興味、関心が高いことに、当事者として大変うれしく思いました」という感想を送ってくれました。

「障害隠さず、堂々と生きていきます」

 記事で取り上げた家族は、新生活に向けて歩みを進めています。
 「『ぼっちで不幸』わが子は言った 障害が生み出したクラスとの『溝』」の記事では、軽度の知的障害があるものの通常学級で学んできた自分の子どもに、「ぼっちは慣れないよ」と言われた母親(47)の声を紹介しました。
 母親からは後日、こんなメールが届きました。
 「子どもの障害を隠さず、堂々と生きていこうと思っています。こんなやりがいのある育児はないなぁ、と思うようになってきました」

障害のある子を持つ親からは「こんなやりがいのある育児はないなぁ、と思うようになってきました」との声も ※画像はイメージです            

障害のある子を持つ親からは「こんなやりがいのある育児はないなぁ、と思うようになってきました」との声も ※画像はイメージです

出典:https://pixta.jp/                            

「『普通』の基準ってなに?」  「『手かからぬ子いない』障害児受け入れ、学校トップに必要な『覚悟』」では、愛知県で放課後子ども教室の指導員をしている青田真紀さん(53)を取り上げました。
 青田さんは、「『共に学ぶ』というフレーズは身近にあり、当たり前と思っています。当たり前故に『特別』ではないと認識しています」と言います。
 その上で、青田さんは「『普通』の基準は何なのでしょうか」と問いかけます。
 自身の問いについて青田さんは、「できる人ができることを。助けてあげたいことが、助けてもらっている」と考えています。
 「人とのかかわり。様々な人と生活する場として小学校もしくは幼稚園、保育園のうちから、経験を重ねていくことが一番大事だと思います。『特別』ではなく、いろいろな人が居て『当たり前』。『寛容』ができる社会を教育の中から、自然に身につけられればいいと思います」

「いよいよ5月に就学相談スタート」  「障害児の学校選びには『就学ノート』がオススメ! 『交流』にも差」では、就学について悩む家族を取り上げました。
 東京都の自営業の女性(44)の長男(5)は、1年後の就学に向けて学校選びが始まります。
 「就学相談をいよいよ5月に開始します。それまでに、『就学ノート』をしっかり作り、家族で気持ちを一つにして本人に一番適した学校を探したいと思います!」
 障害児の就学について書いた記事には、障害がある子どもの親、特別支援教育にかかわる人、学校のクラスで障害がある子どもと一緒に過ごしたことがある人などから、メールやファクス、手紙で100通以上の感想や意見、体験談が届きました。
 来年は東京オリンピック・パラリンピックです。インクルーシブな社会への第一歩となるように、社会も変わっていくことが望まれます。

インクルーシブな社会に必要なものとは? ※画像はイメージです            

インクルーシブな社会に必要なものとは? ※画像はイメージです

あなたの意見、聞かせてください

 皆さんの経験談や提案、意見をお聞かせください。一部は、朝日新聞「声」欄やwithnewsでご紹介することがあります。
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【岩崎賢一記者による多様性を考える関連記事一覧】 インクルーシブ、ダイバーシティー……。多様性を認め合う社会を様々な側面から光を当て、考えています。障害を持つ子どもがいる家族が抱えるインクルーシブ教育以外の世界も知っていただければと思います。
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◆映画「いろとりどりの親子」からのメッセージ 愛があるから世話をするだけでなく、世話をするからこそ愛するようになる。ドキュメンタリー映画は2019年3月から「自主上映」への素材提供が始まりました。いろとりどりの親子(自主上映案内)
◆多様性を認め合う アメラジアンスクール@沖縄 居場所のない子が集まってきたフリースクールから、共生社会への日本の課題を考える。     2019年04月16日       朝日新聞  

入所者が県議選投票できず 高岡の障害者支援施設

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 7日に投開票された県議選で、高岡市麻生谷の障害者支援施設「新生苑」(南義昭苑長)の入所者5人が、職員の不手際で投票所に行けず、投票できなかったことが15日、分かった。施設側は9日に入所者に謝罪した。取材に対し、南苑長は「入所者に大変申し訳ないことをした」と話した。
 新生苑ではこれまで投票日当日、日勤の職員に加えて1~2人増員し、投票の意思を示した入所者に付き添って、投票所へ車などで送迎していた。
 同施設によると、今回の県議選では投票の意思を示していた30~60代の入所者5人が投票に行く予定だった。担当職員が準備を進めていたが、引率する職員を配置していなかったため、入所者を送迎できなかった。南苑長らは増員されていないことに気付いておらず、職員も連絡しなかった。
 南苑長らは8日朝に5人が投票に行けなかったことを知り、職員に事実を確認した上で、9日夕方に入所者を集めて謝罪した。
 県障害福祉課によると、15日午後に南苑長が同課を訪れて事情を報告した。同課は「投票は民主主義の根幹に関わる。事の重大さをしっかり理解し、二度と起きないようにしてほしい」とした。
 同施設は県内初の知的障害者援護施設として、1962年に「県立新生園」として設置。2012年4月には社会福祉法人「たかおか新生会」に運営が移管され、「新生苑」としてスタートした。現在は18~82歳の58人が入所している。
■知的・精神障害者に支援を
 県選挙管理委員会によると、施設に入所する障害者や高齢者の投票の機会を確保するため、公選法では施設内で不在者投票ができる制度や、郵送による不在者投票制度がある。ただ、投票所までの移動が難しい身体障害者や高齢者が対象となっている。
 不在者投票は県選管が指定した施設で行われる。今回の県議選では病院や老人ホーム、身障者施設など計235カ所が指定された。郵送による投票は、両脚などに障害のある人や介護認定で最も重い要介護5の人が対象。いずれの方法も、投票所まで足を運べない人のための制度となっている。
 知的障害者や精神障害者について公選法上の支援制度はないものの、県選管は「入所者の投票機会が確保されることは重要」と指摘する。
 富山市内の障害者支援施設は、今回の県議選で入所者に投票の意思を確認。行く意思を示した数人について、職員が投票所まで同行した。
 県選管は、職員だけでなく家族やボランティアが付き添うなど手段はさまざま考えられるとし、「投票は入所者が政治に参加する一番の機会。本人が希望する場合、何らかの方法でかなえられるよう支援されることが大事」としている。

2019年04月16日          47NEWS

IKEAから障害者向け家具の新提案! 専用パーツを3Dプリンターで作るんだって

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3Dプリンターで、自分好みの家具にカスタマイズできる時代が来る?

SFさながらの発明ながら、イマイチ日常的な使い道がピンと来なかった3Dプリンターに、「本当に役立つ活用法」が見つかりました!

世界的家具メーカーのIKEAがイスラエルの障害者支援団体と共同で、障害者向け家具オプションシリーズ「ThisAbles」を立ち上げました。ThisAblesの商品は障害者の方の「使いやすさ」に着目し、IKEAで購入した家具に後付けするためのアイテム。でもこれ、画期的なのが、すべての商品が3Dプリンター用のデータで提供される点なんです。

ウェブサイトには製品説明の動画がアップされていますが、その1つがソファの脚に取り付けるアジャスター。

我々は普段、ソファの高さや、座ったときの自分の脚の角度について、それほど意識しませんよね。でも、手や脚に障害がある方にとっては大きな違いがあるんです。低いソファだと膝が曲がりすぎて、立ち上がる時に余分な力が必要になり、手すりにつかまったり、誰かの手を借りたりしなければなりません。

そんなときにThisAblesのアジャスターを椅子の脚に履かせてみると、ソファの脚が長くなって座面が床から離れるので膝が曲がりすぎず、それほど力を入れずに立ち上がれるようになるのです。

他にも、指が動かなくても食器棚の開閉ができる大きな取っ手や、電気のスイッチに取り付けて簡単にオン・オフできるスイッチなど、ThisAblesでは現時点で13点の製品を発表しています。

データは公式サイトから無料でダウンロードして、3Dプリンターで好きなアイテムを印刷してIKEAの家具に取り付ければOK。障害者向けの製品って杖とか車いすとか、「これがなくては生活できない」というものばかりで、「これがあるともっと素敵な生活ができる」という商品はあまりなかったような気がします。

企業側の目線で見れば、障害の種類は人それぞれなので、製品を大量生産するわけにもいかなかったはずです。でも3Dプリンターで作る付属品なら、データを提供するだけなのでメーカー側が在庫を抱える心配もなく、「マス向けではないが、確実に需要がある」というニッチ市場にもどんどん商品を出すことができるでしょう。

今後は福祉業界にとどまらず、たとえば基本のテーブルだけ店舗で購入し、飾りの部分は自分でカスタマイズする、なんていうDIY的な使い方もできるかも。近い将来、3Dプリンターが次世代DIY家具の一大ブームを巻き起こすかもしれません。

2019年4月15日       エキサイトニュース

 

日本視覚障害者柔道連盟とオフィシャルトップパートナー契約を締結

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 大和ハウスグループの株式会社フジタ(本社:東京都渋谷区 社長:奥村洋治)は、特定非営利活動法人日本視覚障害者柔道連盟(※1)(事務局所在地:東京都文京区 会長:竹下義樹、以下JBJF)との間で、「オフィシャルトップパートナー」の契約を締結しました。                        

当社は、「お客様と共に新たな価値を創り、活かし、高め、人が心豊かに生きる社会の実現を目指す」というグループ経営ビジョンのもと、総合建設業として建築、インフラ、まちづくりを手がけてまいりました。
 JBJFが目指す「障がい者スポーツが今以上に広がっていき、関わる全ての人々を取り巻く環境をより向上させ、誰もが住みやすい社会づくりに繋げていくこと」は、グループ経営ビジョンにある「心豊かに生きる社会の実現を目指す」と合致するものであり、このたびその趣旨に賛同しJBJFとオフィシャルトップパートナー契約を締結するに至りました。
 フジタは、JBJFとともに、障がい者の柔道競技のさらなる普及と発展を応援してまいります。
※1 特定非営利活動法人日本視覚障害者柔道連盟について  視覚障がい者に対して、柔道の普及発展を促進する事業を行い、視覚障がい者の社会参加と自立を図り、もって視覚障がい者の人間形成に資することを目的として設立されました。 (URL: http://judob.or.jp/

大和ハウス工業株式会社                 2019年4月16日

日本視覚障害者柔道連盟とオフィシャルトップパートナー契約を締結

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 大和ハウスグループの株式会社フジタ(本社:東京都渋谷区 社長:奥村洋治)は、特定非営利活動法人日本視覚障害者柔道連盟(※1)(事務局所在地:東京都文京区 会長:竹下義樹、以下JBJF)との間で、「オフィシャルトップパートナー」の契約を締結しました。                        

当社は、「お客様と共に新たな価値を創り、活かし、高め、人が心豊かに生きる社会の実現を目指す」というグループ経営ビジョンのもと、総合建設業として建築、インフラ、まちづくりを手がけてまいりました。
 JBJFが目指す「障がい者スポーツが今以上に広がっていき、関わる全ての人々を取り巻く環境をより向上させ、誰もが住みやすい社会づくりに繋げていくこと」は、グループ経営ビジョンにある「心豊かに生きる社会の実現を目指す」と合致するものであり、このたびその趣旨に賛同しJBJFとオフィシャルトップパートナー契約を締結するに至りました。
 フジタは、JBJFとともに、障がい者の柔道競技のさらなる普及と発展を応援してまいります。


※1 特定非営利活動法人日本視覚障害者柔道連盟について  視覚障がい者に対して、柔道の普及発展を促進する事業を行い、視覚障がい者の社会参加と自立を図り、もって視覚障がい者の人間形成に資することを目的として設立されました。

(URL: http://judob.or.jp/

大和ハウス工業株式会社               2019年4月16日

月の形を3Dプリンターで再現 寝室に置きたいLEDライト

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カー用品および雑貨などを手がけるOTOGINO(オトギノ、大分県日田市)は、LEDライト「LUNA LIGHT(ルナライト)」を2018年4月上旬に発売する。

バッテリー内蔵、シーンや好みに応じて調光可能

月の最もきれいな形を追求し、光の色もより月に近い色としたほか、裏側やクレーターの形など月の表面を3Dプリンターで忠実に再現したという。ベッドサイドに設置してリラックス空間を演出したり、部屋の隅に置いて空間に立体感を持たせるなど、部屋の中にいながら美しい「満月」を楽しめる。

バッテリー内蔵で手軽に持ち運べる。1.5~2時間の充電で、明るさ最大なら約12時間、同最少で約60時間の連続点灯が可能。

指先でセンサーに触れるだけで、高い位置にある白い月のように光り、再度触れると低い位置の時の黄色い月に変わる。またセンサーを長押しすれば明るさ調整が可能で、明るい月から暗い月までシーンや好みに応じて調光できる。

価格は、直径24センチモデルが1万2000円(税込)、18センチモデルが9000円

2018年3月31日        エキサイトニュース

ALSの患者に「時間稼ぎですか?」 文字盤コミュニケーション中、市役所職員の発言に抗議

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病気によって声を発することのできない人が道具を使って意思を伝えようとしているのに、役所の職員がからかうような言葉を投げつけたらどんな気持ちになるだろうか?

病気によって声を発することのできない人が道具を使って意思を伝えようとしているのに、役所の職員がからかうような言葉を投げつけたらどんな気持ちになるだろうか?【BuzzFeed Japan Medical / 岩永直子】   筋肉を動かす全身の神経細胞が侵され、体が動かなくなっていく進行性の難病「ALS(筋萎縮性側索硬化症)」。 埼玉県吉川市に住むALSの患者、高田泰洋さん(43)が、訪問調査をした市役所職員に対し文字盤を使って回答しようとしたところ、この職員から「時間稼ぎですか?」などと言われていたことがわかった。   同席していた弁護士がその場ですぐ抗議したが、職員から反省の言葉は未だない。   高田さんの代理人を務める弁護団は4月15日付で中原恵人市長宛てに、「発語機能に障害のある通知人の障害特性を非難・揶揄するもので、絶対に許されざる人権侵害行為であり、強く抗議します」とする抗議声明を内容証明で送付した。 4月16日、埼玉県庁記者クラブで会見した高田さんは、文字盤を使って、「福祉課だから許せない」「ただただ、悔しかった」と訴えた。

公的な介助の必要性を調べるための訪問調査で発言

高田さんは2015年6月、ALSと診断された。現在は、一人で歩いたり手足を動かしたりすることはできず、右手の人差し指をわずかに動かすことだけできる。飲み込む機能が衰えて2017年1月から胃ろうをつけ、夜間だけマスク式の人工呼吸器をつけて生活している。   声も出づらくなったため、1年ぐらい前からヘルパーが掲げる透明な50音の文字盤の文字を、視線の動きや瞬きを使って指定し、ヘルパーがそれを読み上げることで意思を伝えている。   問題の言葉は、4月12日午後3時半頃、吉川市の障がい福祉課の職員3人が介護の必要度がどれほどなのか確認するため、訪問調査をした時に発せられた。   一人の職員が「今、寝返りはご自身でできますか?」という問いに対して、高田さんが文字盤を使って「できない」と答えた直後に、こう発言した。   「時間稼ぎですか?」「できないように見せているのでは?」   立ち会っていた弁護士がすぐさま抗議したが、3人は特に謝罪や反省する言葉もなく、そのまま調査を進めたという。   高田さんは、これまで再三、介護時間の増加を申請してきたにもかかわらず、1ヶ月50時間、つまり1日1時間余りの介護時間しか認められてこなかった。   気管切開による人工呼吸器をつける必要性が主治医に言われるまで病状が進行したため、介護時間の申請に詳しい弁護団をつけて今年1月24日、1日24時間、月間744時間の介護時間を申請。 4月19日に審査会が開かれるのを前に、障がい福祉課の職員が実態調査に訪れて、この発言があった。

障害に理解がない対応は死の選択に追い詰めること

ALSの人は、将来への不安や家族の負担などを重荷にして、8割の人が人工呼吸器をつけずに亡くなっている現状がある。だが、意識は病によって侵されないため、適切な支援があれば、外で活動したり、旅行したりしながら暮らしていくことができる。   人工呼吸器をつけて生活するには、度重なるたんの吸引や常時の見守りが必要となり、24時間の介護時間が認められることが必須となるが、これまで、なかなか吉川市役所は介護時間の変更申請に応じてこなかった。   今回の訪問調査でも、訪れた3人の職員は当初、家族やヘルパー中心に質問をしようとし、高田さん本人に尋ねようとさえしていなかった。   代理人弁護士の一人で、同様の壁に阻まれる障害者の介護時間申請の支援を全国で行なっている「介護保障を考える弁護士と障害者の会 全国ネット」代表でもある藤岡毅さんはこう批判した。   「担当ケースワーカーで一番、障害を理解して寄り添わないといけない人、どういう支援が必要かを調査する人が文字盤によるコミュニケーション支援に理解がなく、わざと障害が重いように見せかけていると発言するのは、全国のコミュニケーション障害を持つ人への侮辱ですし、障害者虐待防止法で言う心理的虐待。それぐらい酷い人権侵害行為だと思います」   審査会は、この訪問調査で事務局である役所の職員が作成した資料によって審査するといい、障害に理解のない職員が基礎資料を作ることに対して、こう危機感をあらわにした。   「24時間の介護が保障されていないと気管切開の決断もできない。気管切開をしないということは死を選ぶというところまで来ている」   「コミュニケーション支援にこれほど無理解な市町村の場合、死の選択に追い詰められざるを得ない状況であるということをご理解いただければと思います」   謝罪や発言の撤回、そして職員教育を求め、回答がない場合は法的な措置も辞さないとした。

ALSの患者に「時間稼ぎですか?」 文字盤コミュニケーション中、市役所職員の発言に抗議

高田さんが意思疎通に使っている文字盤

「ただ、ただ悔しかった」

高田さんは会見で実際に文字盤を使って、「福祉課だから許せない」「ただただ、悔しかった」と話した。 あらかじめ用意していた高田さんのコメントは以下の通りだ。   今回の担当職員の発言を聞いた時、率直に悔しかったです。コミュニケーションに時間がかかるのは認めます。それはわざとではなく病気だからです。また、申請者である私からの話も聞こうとせず進めようとしたり、文字盤を使用すれば調査の遅延行為をしているような言われ方をされ、自分の口で抗議できないもどかしさから悔しい気持ちでいっぱいでした。   障がい福祉課に不信感しかありません。   障害を持っている申請者に対しての「時間稼ぎ」発言や、その発言に対して当事者のみならず他2名からも謝罪や発言の撤回もありませんでした。障がい福祉課全体で発言の深刻さに気づいていない意識の低さなんです。   吉川市に気づいてもらうためにも、皆様のお力をお貸しください。

「弁護士に向けての抗議の意味だった」障がい福祉課

一方、BuzzFeed Japan Medicalの取材に対して、吉川市の加藤利明障がい福祉課長は、「訪問時間が限られている中で、奥様やヘルパーの方も一緒に聞き取り調査をさせてほしいとお願いしたところ、『本人のことは本人に聞くのが筋でしょう。家族はあとで時間を取ります』と弁護士に言われたので、効率的な調査という観点から弁護士に対する抗議の意味であの言葉を言ったようだ」と話す。   重度の障害者本人と介護を担う家族の間には、認識の違いや利害対立があるケースもあり、本人が意思疎通が図れる場合は、家族に遠慮しない状態で本人に聞き取り調査をするのは当然の配慮だ。   「そういう配慮が必要なことも承知しておりますが、介護する人の家庭環境も調査の一つであり、ALSという重度の患者の調査に長い時間をかけるのはどうかという理解だった」と加藤課長は説明した。 その上で、「誤解を与えたことについては謝罪が必要なので、速やかに真摯に謝罪文を作って送らせていただきたい。市長名での謝罪になると思う」と述べた。   障害のある人のコミュニケーションについては、2016年5月、衆院厚生労働委員会参考人質疑で、ALS患者の岡部宏生さんが「質疑に時間がかかる」などとして出席を取りやめさせられたことが大きな批判を浴びた。   支援団体の抗議を受けて、参議院厚生労働委員会には出席できた岡部さんは、「率直に驚き、改善をお願いした。私のコミュニケーション方法も含めてご覧いただき、理解を深めてほしい」と訴えていた。

BuzzFeed Japan       4/16(火) 17:47配信


「しかたない」を乗り越える。誰もが生きることを脅かされないために

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相模原事件から1年。「障害者は不幸しか作れない」と名指しされた一人として、今伝えたい言葉      

私は全身の筋肉が正常に作られず体が動かせなくなる難病「筋ジストロフィー」を抱えながら生きています。人工呼吸器を使って呼吸し、食事は胃に開けた口(胃瘻)から栄養を入れて、24時間、生活動作の全てに介助を得ながら暮らしています。2013年に第一詩集を刊行してからは、詩やエッセイの著述を仕事にしています。 岩崎航さん。鼻マスク式の人工呼吸器と胃瘻による栄養で生活している。   Naoko Iwanaga / BuzzFeed

私は全身の筋肉が正常に作られず体が動かせなくなる難病「筋ジストロフィー」を抱えながら生きています。人工呼吸器を使って呼吸し、食事は胃に開けた口(胃瘻)から栄養を入れて、24時間、生活動作の全てに介助を得ながら暮らしています。2013年に第一詩集を刊行してからは、詩やエッセイの著述を仕事にしています。

岩崎航さん。鼻マスク式の人工呼吸器と胃瘻による栄養で生活している。

昨年の7月26日、相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」に入所する重度障害者19人が元職員の男に殺害され、入所者と職員の27人が負傷しました。1人1人、精一杯に生きていただけなのに、彼の暴力によって命と人生を奪われた理不尽を思うと怒りがこみ上げます。

事件から1年になるにあたってあらためて、被害に遭われた方々の心の回復と、亡くなられた方々のご冥福を祈りたいと思います。

今年7月、時事通信の報道 では、彼が取材に応じて書いた手紙に重度・重複障害者を「人の幸せを奪い、不幸をばらまく存在」と犯行時と変わらぬ自説を繰り返し、今の拘置所での生活については、「息の詰まる生活に嫌気がさす」「時折外の生活を恋しく思う」と言及していると伝えられています。

“息の詰まる生活が嫌になり、外の生活が恋しくてたまらなくなる”

閉ざされた空間、生活を否応なしに制限され、限られた特定の人としか関わりを持ちにくい状況で生きることがどれほど辛いか。

自ら招いた結果として拘留されている彼と、望んでなったわけではない障害者の不自由さを同列に扱うことはできませんが、今、彼が感じている生活の自由を失っている苦しみは、重度の障害を持つ人も社会のバリアに日常的に突き当たりながら、感じているのです。

障害の程度で人の幸不幸を決めつけ、生きてよい命、いないほうがよい命と選別していく発想を彼だけが抱いているのではないのは、事件後、彼に対して一定の共感を示す人がいたことでも分かります。

またそこまでではないにしろ、日常生活の様々な局面で障害を理由に制限された暮らしを強いられている状況を「しかたない」と容認してしまう考えが、多くの人に無関心という形で現れているのを残念に思います。

24時間ヘルパー介護支給の実現

事件のあった頃、私は地域での自立した生活を実現するために、住んでいる市に終日ヘルパー介護の支給を求める準備をしていました。

病状が進んできた頃から30年もの間、両親による介助に頼りながら暮らしてきましたが、その父と母も70代半ば。体力の衰えに加えて、頚椎の病気や関節リウマチなどの持病も悪化し、これ以上、介助を担い続けることができなくなっていたからです。

難病と付き合いながら、ヘルパー介助を得て自分の暮らしを作ろうとしていたなかで、「そこまでして生きていられては社会の迷惑なんだよ」と、彼を通して現れたかのような冷酷な悪意に、暗澹たる気持ちになりました。

昨年9月、市に夜間も含めた24時間のヘルパー介護を求める申請をしました。

ほぼ全身が動かず常に人工呼吸器を使って、家族も健康状態の悪化で介助ができない状況のもと、介助者不在の時間が生じることは命の危険すらあるにも関わらず、当初は認められませんでした。

気管切開をしておらず、鼻マスク式の人工呼吸器を使っていて痰の吸引が多くない人には、24時間介護の支給は適用できないというのです。

主治医から必要性の根拠となる意見が伝えられたり、障害者の介護保障に取り組む弁護士に支援を依頼したり、福祉行政の改善を市議会議員に働きかけたりするなど、あきらめずに交渉を重ねたすえ市の理解が深まり、今年の3月に満額で支給決定を得ることができました。

全国では重度障害者が親元でも病院・施設でもなく、24時間のヘルパー介助によって自立した生活を実現しているなかで、自分の町でできない理由はありません。「しかたない」にしないで声を出すことの有効性を身をもって感じました。

 パソコンの画面を頭上にアームで固定し、手元のマウスパッドで操作する   Naoko Iwanaga / BuzzFeed                    

パソコンの画面を頭上にアームで固定し、手元のマウスパッドで操作する

 終日ヘルパーが訪問することになって、「夜、起こされず心配なく眠れる。気持ちも体も本当に楽になった」と、両親がしみじみと話すのを聞いて私も安心しました。辛い痛みと睡眠不足を我慢し、深夜に起きてふらつきながら介助を続けてきた両親が倒れてしまう前に、間に合ってよかったと思います。

介助を得て暮らすようになって、定期的にケア担当者会議を開いています。家族と、医療と介護、福祉に関わる支援者たちが自宅に集まって、ケアの支援を受けながら自分の生活をどのように作っていくか話し合います。

ベッドのかたわらに、居室いっぱいになるほど人が集まるのを見るたび、障害と共に生きるためにはどうしたらよいのか。目の前に可視化されているように思います。

声を上げるというのは一歩踏みだし、風を受けて進むこと

先月、航空会社バニラエアが国内線「関西空港─奄美空港」において、介助のサポートがあっても自力でタラップを上り下りできない障害者の搭乗を、事前連絡のあるなしに関わらず拒否していたことがニュースで報じられました。

車いす使用の男性が現地で搭乗を拒まれたため、思い切って腕力だけでタラップを上った大胆な行動もあり注目を集めました。

飛行機の性質上、安全を確保する細かい決まりを守って利用するのは当然ですが、このケースでは運行者が備えるべき設備を用意しておらず事実上の門前払いになっていたのが問題です。 

バリアを取り除くための合理的配慮があればできることなのに、できないことにしておくのは「しかたない」の困ったところだと思います。

現在、設備が備えられて問題は解消されたそうですが、声を受けて課題が速やかに改められたことに明るさを感じます。

周囲と波風を起こさないのが生きる術になりがちな障害者自身、すでにある枠組みがいかに酷いものでも、その範囲内に自分の暮らしを小さく押し込めるのが染みついている場合があるでしょう。

そのせいで気づかぬうちに、自分で自分の障害を5割増しにしてしまう。厳しい生活環境のもとで、黙って耐えている人は少なくないと思います。

バニラエアの搭乗拒否では、「物言う態度が悪い」「いきなり現場で抗議するのはどうなのか」「クレーマーに遭って会社も気の毒」など、声を上げた人も非難を受けました。

しかし、相手側の手順に則って窓口を通して声を上げていたのでは、ものごとを変えられない場合もあるのではないでしょうか。

設けられている窓口は与えられたマニュアル以上のことは立場上できないので、声を受けて課題を分かっていたのだとしても、杓子定規に従来の対応をなぞるだけになりがちです。

私も24時間介護の支給が難航していたとき、窓口の区を通して市に理解を求める道筋だけではなく、市の障害者福祉行政の責任ある人にダイレクトに働きかけたことで、大きな改善の決定を得ることができました。

障害があっても行ける場所を広げていくためにバリアを取り除くことは、新しい航海地図を作るようなものだと思います。バニラエアの問題は「しかたない」の壁を前に、引き下がらないで声を出していけば世界を広げられると示してくれたように思います。

誰かがやってくれるだろうと待っていても変わらない。声を上げるというのは一歩踏みだし、風を受けて進んでいくことなのかもしれません。

生きる喜びにつながるものは、言葉のあるなしに関わらない

私は10年前から定期的に外出できる体制が整い、行動範囲が広がりました。ヘルパー2人がついて介助し、歩いて行けない距離の場合はリフト付きの介護タクシーを手配して移動します。現在は介助者不足もあり、月2回ほどの外出機会を確保するのに留まっていますが、今後増やしていこうと計画しています

今年の春は、海を見たいと思って友人と松島に行ってきました。

ゆっくりと海に行くのは、子どもの頃以来です。親に連れられて行ったのがおぼろな記憶に残っています。

船着き場の先まで行くと寝台型の車いすでも海を間近に眺めることができます。

 松島でヘルパーさんと記念写真。この後、茶色のブランケットが海に飛ばされるハプニングがありましたが、それもまた楽しい思い出に 岩崎航さん提供                    

松島でヘルパーさんと記念写真。この後、茶色のブランケットが海に飛ばされるハプニングがありましたが、それもまた楽しい思い出に

 

小波が常に変化しながら美しく打ち寄せて、一つの波がまた他の波を呼んで無数につながり広がっていく水面を見つめていました。曇り空で少し風のある日でしたが、海風に吹かれて心地よさを感じながらいつまでも佇んでいたくなります。

掛けていたブランケットが風に飛ばされてふわっと海に落ちてしまうハプニングがあって、ヘルパーさんが青い顔しているところに、そばにいた船の乗員さんがすぐに気がついて長い棒で拾い上げてくれました。

「押さえられなくてすみません……」

「いや、まあこんなこともありますよ」

「これも旅の思い出ですね。寒くない? ストール貸しましょう」

「あ、ちょうどいい。ありがとう」

こうした日常の何でもないできごとや会話が生活をつくっていきます。

また別の日、近所の小さな公園まで散歩したときには、下校中の小学1年生の子たちに出会いました。

仲良しらしい友達3人組のようです。おしゃべりしながら通りかかると話しかけてきました。車輪付きの小さなベッドに寝ていて、人工呼吸器のホースや顔に鼻マスクをした私の様子が珍しくて興味をもったのでしょう。

「ねえねえ、何してるの?」

「どうして寝てるの? 具合が悪いの?」

気持ちよいくらい、遠慮なしに素直に聞いてきます。

にこにこと私や母、ヘルパーさんが答えます。

「お花見に来たんだよ」

「元気だけど、病気でこうしてるんだよ」

ひとしきり会話していると、一人の子が道端で摘んできたと思われるタンポポをプレゼントしてくれました。子どものたわいない気まぐれだったのかもしれませんが、自然に何のためらいもなく自分が持っている花を差し出す様子に心を動かされました。

 子供たちがくれたタンポポと記念写真。思い出すたびに心が温まる 岩崎航さん提供                    

子供たちがくれたタンポポと記念写真。思い出すたびに心が温まる

 

外気を、自然を感じること、何が起こるか分からないという偶然、やり取りの間合い、表情、しぐさ、言葉のあるなしに関わらないすべてが生きることの喜びにつながります。

それはきっと相模原事件で命を奪われた人たちも感じていたことだと思うのです。

多くの人と出会い、つながり、自分の命と人生を生きる

「あなたは幸せですか?」と唐突に問われたら、たいていの人は戸惑われるでしょう。幸せというのはひとことで言葉にしがたいもので、生活の中のささいなことから本人しか感じとれないもの、気づくと差し出されていた一輪の花のようなものではないでしょうか。

私は治らない病気持ちで、寝たきりで体が動かず、できないことが山のようにあり、この先いつまで元気か分かりません。暮らしの中で耐えがたい苦しみを感じるときも多いですが、けっして不幸ではありません。

どんな環境でも良いことばかり、笑ってばかりで生きられる「温室」などありません。もしそんな温室パラダイスがあったとしたら、人生を奪う牢獄のようなものです。私なら波風や危険に満ちていたのだとしても壁の向こう側に飛び出して行きます。

この世界に生まれたからには、禍福こもごもあるなかで人は生きるものだと思います。人によっていくつかの局面において、苦しみや悲しみが多いことはあるでしょう。だからといって、それだけで不幸なのかといえば、そうではない。

くるしいも波

かなしいも波

たのしいも波

うれしいも波

だから漕ぎ続けてる

岩崎航詩集『点滴ポール 生き抜くという旗印』(ナナロク社)より

「障害者は本人にも周りにも不幸をもたらすから生きていてもしかたない」と、自分が見てきた狭い風景をもとに断定することこそ、社会を不幸にするのではないでしょうか。

治らない病気や重い障害を持っていても、命や暮らしが脅かされず生きられる世の中は、誰にもいつかは必ず訪れる自分が弱った状況に置かれたとき、人を生きやすくすると思います。

「面倒な存在なら排除すればよい」とする前に、なぜ苦しみが生じて不幸にも思える状況がそこにあり続けているのかを見つめて、改めていく力をどれほど尽くしているでしょうか。

「しかたない」を乗り越えるには、互いに地続きの生活の場で、1人1人多様な不自由を抱えて生きる者の存在に、多くの人が出会っていくしか道はないように思います。

出会うことができたなら、立ち止まって、どうすれば状況を変えられるか一緒に考えはじめるでしょう。少なくとも通り過ぎて問題ないことにはできなくなるのではないでしょうか。

「障害者は不幸しか作れない、社会のためにいなくなったほうがよい」

このような考えかたがあるのなら、私は彼に名指しされた障害者の一人として、社会の真っただ中で生きて対抗しようと思います。

「多くの人と出会い、つながり、自分の命と人生をあきらめずに生きる」

これは障害を持って生きる者の仕事です。人に助けてもらうばかりで肩身が狭いと負い目に思うことはありません。顔を上げて生きたいと思います。

岩崎 航(いわさき・わたる)

1976年、仙台市生まれ。詩人。筋ジストロフィーのため胃瘻と人工呼吸器を使用し24時間介助を得ながら暮らす。2013年に詩集『点滴ポール 生き抜くという旗印』(ナナロク社)、15年にエッセイ集『日付の大きいカレンダー』(ナナロク社)を刊行。自立生活実現への歩みをコラム連載(16年7月~17年3月/ヨミドクター「岩崎航の航海日誌」、17年5月~/note「続・岩崎航の航海日誌」)。16年、創作の日々がNHK「ETV特集」でドキュメンタリーとして全国放送された。公式ブログ「航のSKY NOTE」、Twitter @iwasakiwataru

愚者愚者の旗揚げ公演、障害者を抱える家庭の葛藤描く「マイノリティ家族。」

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演劇ユニット愚者愚者「マイノリティ家族。」が、4月25日から5月6日まで東京・三栄町LIVE STAGEで上演される。

演劇ユニット愚者愚者は、久我真悟が主宰する団体。藤主税が座長、元女咲紀が服座長を務める。彼らの旗揚げ公演となる本作では、シングルファザーの博、口の悪い長男・和也、家族思いで知的障害を持つ次男・優太の3人からなる佐々木家を軸にした物語が展開。脚本・演出は久我が手がけ、障害者を抱える家庭の葛藤と、それを取り巻く環境が描き出される。なお本作の一部出演者はWキャストとなっている。

三栄町LIVE+演劇ユニット愚者愚者 旗揚げ公演「マイノリティ家族。」チラシ裏                                                                     

三栄町LIVE+演劇ユニット愚者愚者 旗揚げ公演「マイノリティ家族。」チラシ裏  

2019年4月16日           ステージナタリー

「視野の狭さに気づいた」 元乃木坂46若月佑美さんも感動

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障がい者がスポーツを描く「パラリンアート」って?  

   「SOMPOパラリンアートカップ」の開催は今年で4回目だ。″障がいを持っていてもアートで夢を叶えたい”、そんな人々の願いを応援するイベントがある。

スポーツをテーマに絵画作品を募集し、受賞作を展示会などで企業や団体・個人に広めることで、障がい者を持つ人々の自立支援を目的とする活動『SOMPOパラリンアートカップ2019』だ。一般社団法人の障害者自立推進機構は16日、同イベントの開催発表会を行った。SOMPOパラリンアートカップの開催は今年で4回目となる。

  グランプリ2018『栄光のまなざし』飯島 純子(画号               SOMPOパラリンアートカップグランプリ2018『栄光のまなざし』飯島 純子(画号 舞櫻)(茨城県)

『パラリンアート』とは、同機構が運営する障がい者の社会参加と経済的自立を推進する取り組み。

昨年グランプリを獲得した飯島純子さんは、中学から不登校になり、うつ病や摂食障害などを抱えていたが、担当主治医のアドバイスをきっかけに人物画に取り組んだという。

アート作品の募集に先立ち行われた開催発表会では、元・なでしこジャパンでタレントの丸山桂里奈さんがゲストとして登壇。日本障がい者サッカー連盟会長の北澤豪さんやラグビー元日本代表の畠山健介氏、漫画家で『キャプテン翼』の高橋陽一氏、女優で元乃木坂46の若月佑美さんらが審査員を務めることが明らかになった。

『SOMPO パラリンアートカップ               HARUKA OGASAWARA『SOMPO パラリンアートカップ 2019』の開催発表会に出席した方々

丸山さんは昨年の受賞作品を見た感想について、「衝撃を受けました。見たときに、心を奪われた作品がたくさんありました」と語った。

ゲストとして登壇した、元・なでしこジャパンでタレントの丸山桂里奈さん               HARUKA OGASAWARAゲストとして登壇した、元・なでしこジャパンでタレントの丸山桂里奈さん

また、昨年から審査員を務め、自身も7年連続で「二科展」に入賞している若月さんは「1番、驚いたのは構成の斬新さ。(自分の作品と比べて)自分の視野の狭さに気づいた。自分が偏った考え方をしていた」「(スポーツの)動きの躍動感なども見事に表現されていて、素晴らしいなと思いました」とコメント。

自身のInstagramも更新し、審査員としての意気込みを載せた。

熊本日日新聞     4月17日

民間の障害者雇用 多様な働き方を広げたい

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 2018年の県内企業の障害者雇用率(6月1日時点)は、前年より0・01ポイント上昇し2・25%だったと、熊本労働局が今月発表した。全国平均の2・05%より高く、18年4月の法改正で0・2ポイント引き上げられた民間の法定雇用率2・2%も上回った。

  障害者の雇用促進は、働きやすい職場づくりや多様な働き方を進めていく上でも不可欠だ。企業側の引き続いての努力とともに社会の理解も広げたい。

 熊本労働局によると、県内企業の障害者雇用率は少なくともここ10年、常に全国平均を0・2~0・3ポイントほど上回っている。雇用率と同時に発表された18年の雇用障害者数も、前年より3・7%増の4299・5人(短時間労働者は0・5人換算)で過去最高を記録した。

  熊本労働局は「熊本は障害者雇用への理解が高く、受け入れる企業風土があるようだ」と分析する。加えて、県内は中小企業が多いため少人数の雇用で率が上がることや、人手不足と言われる医療・福祉、製造業などで雇用者が増えたことなども要因だろう。

  ただ課題もある。法定雇用率を達成した県内企業の割合は対象1292社のうち、55・0%(711社)と前年より3・9ポイント低下した。法改正で前年より小規模な企業にも雇用が義務化され、対象企業が増えたことが影響しているが、未達成の企業をみると、障害者を1人も雇用していない企業が6割に上る。  今国会に提出された障害者雇用促進法改正案では、これまで対象となっていなかった短時間労働者にも企業給付金の枠を広げ、雇用に積極的で優良な中小企業の認定制度も創設する。こうした支援策の活用などによって今後、法定雇用率を達成する企業が増えていくことを期待したい。

  中央省庁や地方自治体などでの雇用率水増しが問題となったことで、一層注目されるようになった障害者雇用だが、就労時のマッチングや職場定着を図るには、さまざまな支援が欠かせないし、設備投資も必要となる場合がある。「雇いたくても二の足を踏んでしまう」という企業も少なくない。

  しかし、障害者が働きやすい職場づくりは、健常者にとってもプラスとなるものだ。積極的に障害者を雇用している合志市の運輸・物流会社「共同」は、障害者の作業ぶりを参考に、同社の物流センターの動線を変えたり、音声で指示が出るシステムを導入したりしている。現場の責任者は、「障害者と一緒に働くことによって(こうした工夫の必要性に)気づかされることが多く、健常者も働きやすくなる」と話す。

  少子高齢化の進行などで日本の労働現場は人手不足に陥っている。こうした状況に対応するためにも、さまざまな特性のある人たちが無理なく働ける職場環境づくりが求められている。障害者雇用を単なる義務でなく多様で柔軟な働き方を広げるものとして、社会全体で積極的に捉えていきたい。

4月17日    熊本日日新聞

私は「誇りある障がい者」 遠回りして、そう思えるようになるまでのこと

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 私が10歳か11歳だった頃、家族で記念写真を撮った時のこと。

私の首には呼吸を補助するための小型の白い装置、「気管カニューレ(気管切開チューブ。ここでは省略してチューブと呼ぶ)」を着けているんだけど、撮影が終わった時にフォト・エディターが、そこにぼかしを入れたほうがいいと提案してきた。

私は思わず「そんなの、ありえない!」と、少し声を荒げて彼に言った。

その時、私はまだ子供だったが、どこか屈辱的な気持ちと反抗心が入り混じった怒りを感じたことを覚えている。私は今までチューブを隠す必要などまったく無いと思っていたから。でも、フォト・エディターの提案は、私の思考に疑問を投げかけた。

         

「私は障がいを気にするべき?チューブをぼやかした方がいいかな?」

私は生まれた時から声帯麻痺により呼吸補助としてチューブを首に装着していた。

成長するにつれて、健常者の大人達はよく私に「首にカラフルなスカーフを巻いて見えないようにしたほうがいい」と言った。「そうすれば、チューブしてるなんて分からないよ」と、それがあたかも良いことかのように話した。まるで障がいは恥じるべきかのように...。

子供の頃は、今のように自分の障害に対するしがらみなど全く考えたことがなかった。それが私の生き方だったから。私は「自分の呼吸の音がうるさいことに恐縮せず、自信を持って生きていいんだ」と気付くまで、かなり時間がかかった。

現在、私は26歳。そして今、誇りを持って自分のことを障がい者だと言える。この障がいがあってこその私だと思えるからだ。

私は今、障がいを持ったジャーナリストとしての自分のストーリーを共有するため、そして他の記者たちに障がいをどう取り上げれば良いかを教えるため、世界中を旅している。

私が未だに覚えているのは、ジャーナリストを志す大学生たちに初めて講義を行った時のこと。私は自らの立場を利用して、障がい者を勇気付け、彼らが自分らしくいられて、自らの話を共有できる安全な空間を築くことができる、と気づいたのだ。

残念なことに、障がいについては今でも「克服するべきもの」とネガティブに捉えられているのが現状だ。依然として、私たち障がい者には「不足している部分を補わなければならない」というストーリーの前提がある。

でも、これが私たちの生き方であり、姿なのだ。

もし違うと言うならば、それは...特に治療法がない障がいをもっている人にとっては、私たちの価値はどれだけ健康かにかかっているということを示唆することになる。

現実は、この世は障がいを持った人々のために作られた世界ではない。アメリカの人口のおよそ4分の1が障がいを持っており、何千という異なる障がいや病気、そして精神疾患にわたる多様なコミュニティと歴史があるにも関わらず、だ。そのうえ、私たちはメディアやエンターテイメント、政治や労働力で、かなり過小評価されている。

しかも、障がい者差別は私たちの歴史や権利の消去にとどまらない。それは健常者の思考に深く植え付けられている。

具体的に例を挙げると、感動ポルノ(障がい者を感動ストーリーに仕立てること)はニュースなどで頻繁に取り上げらている。障がい者向け特殊教育プログラムは、常に打ち切りの危機にさらされている。そして私にとっては特に、障がい者向けの医療保険や宿泊施設を得るのに一苦労する。それは私が持っている障がい自体よりもややこしい。

健常者は障がい者に対して自分達に感謝すべきだと言うが、障がい者対応がなされている公共機関や社会への参画などは彼らからの贈り物や恩恵ではない。これらは基本的な人権だ。障がいはあらゆるストーリー、方針、会話や社会の一部でなければならない...なぜなら、私たちは既にそこに存在しているのだから。

だからこそ私は、このようなことを講義で伝えたり、障がいに関するトレーニングを主催したりするたびに、自分自身を「誇りある障がい者」と呼ぶようにしている。その理由は、私が若い頃には「誇り」と「障がい」の2文字を同じ文章の中で見たことが無かったから。「障がいを持つ誇り」などが存在することさえ知らなかったから。

そして多くの人にとって私の講義は、初めて障がいについて率直に、オープンに、そして悪びれず語られた話だったと思う。

私は障がい者コミュニティで出会った人たち...教育者、歴史家、作家、弁護士や活動家といった様々な人たちから、いつも感銘をうけている。それは私たちが、障がい者も健常者も同じ土台でいられる世界に対する、同じ情熱や緊迫感を持っているから。

私は今「誇りある障がい者」と名乗っているが、そのような呼び方が特別なことではない世界に住めることを望んでいる。私たちは、障がい者の描写や権利の問題ではなく、障がいが称賛されるような、包括的で公正な社会づくりに進む時だ。それは「今」だ。

ハフポストUS版の記事を翻訳しました。

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