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障害者の心に効く農業 佐々木秀夫氏

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特定非営利活動法人「都筑ハーベストの会」理事長

政府が障害者や高齢者らを農業分野で雇う農福連携を推進し始めている。農家の高齢化で耕作放棄地が増える農業、就労促進が課題の障害者対策の解決策として大いに期待したい。私は就労の視点を超えて、幅広く障害者に農業に親しんでもらいたいと思う。農福連携の考え方を広げてほしい。

私たちの法人は精神障害者や発達障害者、かつてひきこもりだった人たちが中心となり、重症心身障害児や認知症の高齢者らの農を通じた生活支援も進めている。その一環として休耕田での稲作づくりを手がけている。田んぼでの作業は、心に障害のある人たちのやりがいや生きがいにつながり、重症心身障害児らに従来の福祉・介護サービスでは実現できなかった体験の場の提供を試みている。

先日、田んぼのあぜで、ひとりの母親が重度心身障害を抱えた息子を抱きかかえ、田植えの予行演習をした。子どもの顔に笑みが浮かぶと、母親やメンバーからも笑みがこぼれた。田んぼの中で人々の心がつながっていく場面を目の当たりにできた。こうした心の相互作用も農福連携で目指すべき成果ではないだろうか。

障害者対策の中でも精神障害の分野は遅れが目立つとされる。重症心身障害児・重症心身障害者の場合、特別支援学校を卒業した後、地域とどうかかわるか、生活介護事業所で日中どう過ごすかなど、福祉の面での課題が山積している。認知症の高齢者へのケアも難問だ。就労の面で社会とのつながりを持ちにくい人たちをどう支えるか。私は農が果たす役割は大きいと考える。

土とふれあい、コメや野菜をつくる。田に吹き注ぐ風や漂うにおいなどを五感で感じ、ふと無心になる。そうした営みは現代人の心の健康の回復にもつながる。農を通じた人と人の関わりは、心を病む者や重いハンディのある者にも前向きに生きようと思うきっかけになるかもしれない。

農福連携は就労の増加に伴う農業の生産性向上が意識されるが、障害者一人ひとりの心に寄り添うことも重要である。社会的弱者が豊かな生活を送り、意義ある仕事を得るうえで農業は欠かせない。農福連携は多くの可能性を秘めている。

 2019/5/28         日本経済新聞


日常彩る障害者アート 花巻の企業・作品を複製商品化

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「施設」の協力仰ぎ採用

 障害者アートをビジネスに結び付ける試みが、本県でも進んでいる。花巻市の福祉関連業・ヘラルボニー(松田崇弥社長)は同市のるんびにい美術館所属アーティストの絵を複製商品化し、北上市のガス製造販売・北良(笠井健社長)が県内企業では初めて購入した。障害者の多くは懸命に自立・自活の道を探っている。新たな収入をもたらし、地域社会が支える機運が高まると注目される。

 販売した作品は、るんびにい美術館の佐々木早苗さん(56)、高橋南さん(27)の絵のデジタルデータを複製・額装したもの。額は花巻市の小友木材店(小友康広社長)が県産材で制作した。北良がヘラル社から購入し、会議室兼応接スペース2室にそれぞれ飾った。

 佐々木さんの作品はボールペンで同心円を重ねた絵で、高橋さんは暖色のクレヨンなどを使って仕上げた。笠井社長が部屋の壁色のイメージに合わせて選び、会議室も2人の名前にそれぞれ変えた。27日は、北良にヘラル社の松田文登副社長(28)と佐々木さん、高橋さんらが来社。自らの作品がオフィスを彩る様子に目を細めた。

佐々木早苗さんの作品を前に喜ぶ(左から)松田文登副社長、笠井健社長、高橋南さん(手前左)、佐々木さん

 佐々木早苗さんの作品を前に喜ぶ(左から)松田文登副社長、笠井健社長、高橋南さん(手前左)、佐々木さん   2019.05.30          岩手日報

健常者が利用、多機能トイレで待たされる障害者 表示見直しへ

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 京都市が多機能トイレの表示文を見直す。障害者が長時間待たされるケースが相次いでいるためで、利用者の良心に訴え掛ける従来の文章を改め、一般のトイレを利用できる人向けに「一般トイレを御利用ください」と明記する。公園や市営地下鉄駅構内の多機能トイレ588カ所で順次取り換える。

 従来の表示文は、車いす利用者や妊婦、身体障害者ら多機能トイレを必要としている人を例示し、「思いやりの心をもって利用しましょう」と記していたが、利用者から「長時間待たされた後、中から健常者が出てきた」との相談が寄せられていたという。

 表示文の見直しは、「どなたでも御使用ください」などの表示を外した2015年7月以来。市人権文化推進課は「一般トイレを使える人は一般トイレを使ってほしいとの趣旨が十分伝わっていなかった。緊急時は誰でも使っていただいていいが、譲り合う気持ちを持ってほしい」としている。各トイレの機能を絵文字で示したステッカーも作成した。

京都市が見直した多機能トイレの表示文。「一般トイレを利用できる方は、一般トイレを御利用ください」と明記している

2019年05月30日         京都新聞

裁判傍聴、障害者に配慮を 最高裁にガイドライン要望

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障害がある人が裁判を傍聴する際に必要な手話通訳の配置や介助者の同伴などを巡り、裁判所側の配慮が不十分なケースがあるとして、障害者団体「DPI日本会議」は29日までに、最高裁に統一的なガイドラインを作るよう要望した。「合理的配慮への理解は浸透しつつあるが、裁判官によって判断に差がある」としている。

最高裁の担当者は取材に対し「慎重な検討を要するが、要望内容を今後の取り組みの参考にさせてほしい」と述べた。

要望書は(1)車いすのまま傍聴できるスペースを確保する(2)傍聴席の抽選では介助者を含めず、同伴を認める(3)法廷でのたん吸引や服薬を認める(4)必要に応じて手話通訳や要約筆記者を配置し、聴覚障害者が見やすい席を用意する――などの対応を求めている。

障害者差別解消法の施行を受け、最高裁の裁判官会議は2016年、障害がある人から申し出があった場合、負担が過重にならない範囲で合理的な配慮をしなければならないとの対応要領を議決した。ただ、細かなルールまでは定めていない。

一方、積極的な配慮に乗り出したケースもある。旧優生保護法下の不妊手術を巡る国家賠償請求訴訟では、弁護団などの要望を受け、札幌や大阪の各地裁は車いすスペースを確保し、手話通訳を配置した。DPI日本会議の佐藤聡事務局長は「配慮が認められたり、認められなかったりするのは傍聴する側にとって不平等だ。対応要領の内容をさらに進化させてほしい」と話した。

2019/5/29           日本経済新聞

『パーフェクトワールド』障害者と健常者の交際と破局を正面から描く…視聴者に重い問いかけ

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 松坂桃李が主演を務める連続テレビドラマ『パーフェクトワールド』(フジテレビ系)の第6話が28日に放送され、平均視聴率は前回より0.2ポイント増の6.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だったことがわかった。
 このドラマは、大学時代の事故で下半身が不随になった建築士の鮎川樹(松坂)と、高校時代の同級生・川奈つぐみ(山本美月)が繰り広げるラブストーリー。川奈は高校時代に片思いしていた鮎川に約10年ぶりに再会したが、スポーツマンだった彼は車いす生活を送っていた。やがて2人は付き合うようになるが、互いが互いを思いやるあまりに「自分がいないほうが相手にとって良いのでは」との思いが高まり、ついに別れてしまう。ここまでが第5話までに描かれた流れだ。
 とはいえ、まだまだ1クールの中盤であることから、視聴者のほぼ全員が「なんだかんだで鮎川と川奈はよりを戻すんだろうな」と予想していたことだろう。最終回なら「2人はそれぞれの道に進みました」という結末もあり得るが、中盤でそれをやってしまっては話が持たない。やはり恋愛ドラマの王道といえば、「恋人同士が別れ、いわゆる当て馬的な存在と一応は付き合うものの、やはり元カレ(元カノ)が忘れられずによりを戻す」という展開である。
 そんなわけで、第6話は大半の視聴者にとってある程度、想定の範囲内だったはず。前述の王道展開をそっくりなぞったようなストーリーが繰り広げられた。川奈はなし崩し的に幼なじみの是枝洋貴(瀬戸康史)と付き合い始め、あっという間にプロポーズされる。鮎川のほうはといえば、長年身の回りの世話をしてくれたヘルパーの長沢葵(中村ゆり)から「ずっとあなたが好きだった」と告白された。鮎川は戸惑いを隠せず、長沢の気持ちをすぐには受け入れることができないが、川奈は思いのほかすんなり是枝に乗り換えたようにも見える。傷心のときに優しくしてくれる相手に甘えてしまうことは誰しもあるだろう。
 ただ、「どうせこのカップルは成立しないんだろうな」というのが丸わかりの2組のカップルを見せられても、そこまで興味は持てない。筆者も途中から、「今回はやっぱりあからさまな“つなぎ回”だったかな」と割り切った気持ちになっていた。
 ところが、そんな第6話にもヤマ場が待っていた。「退院したら車いす生活になる妻のために家を建てたい」という高木圭吾(山中崇)が川奈の前に現れたのだ。彼は、たまたま雑誌で見かけた鮎川をアポなしで訪ねて相談しようとしたが、「力になれない」と断られたのだという。
 鮎川は自身の境遇を仕事に生かし、障害を持つ人にも利用しやすい建築物を設計することに積極的に取り組んできたはずだ。それなのになぜ、「将来車いす生活になる妻のために家を建てたい」との高木の願いを退けたのだろうか。
 その理由は、鮎川の口から明かされた。要約すれば、介護を必要とする人は「パートナーに負担を掛けたくない」と願っており、それは高木の妻も同じはず。自分にはそれが痛いほどわかるから、依頼を断ったというのだ。「自分を犠牲にしてでも要介護者に尽くす」という生き方をしてほしくない、と要介護者である鮎川は語った。
 このドラマはこれまでも、障害者も気を遣われるばかりでは心苦しいということを描写してきた。ここであらためて川奈と別れた本当の理由が鮎川の口から語られたことで、障害者や要介護者の抱く思いがズシンと重いかたちで視聴者に投げかけられたことになる。
 一方で、これに対する反論も劇中で語られた。自分の存在が負担になっていると思い詰める妻に対し、高木は「おれの幸せはお前を喜ばせることだ。それをお前は奪おうとしているんだぞ」と語りかける。この台詞は意味深い。川奈はこれまで「鮎川くんのために」と、あれもこれもしようとして疲弊し、ついには体調を崩して入院するまでになってしまった。だからこそ鮎川は、自分の存在が彼女を不幸にしていると感じて別れを決意したのだ。
 無私の愛は尊いのかもしれないが、愛されるほうは負担である。もし川奈が「鮎川くんが喜んでくれるから私もうれしい」といった考え方ができていたなら、鮎川も心苦しさを感じずに済んだはずだ。はっきりとは描写されなかったが、第6話のラストで川奈もこのことに気付いたようだ。「結局、障害者に対してどう接すれば良いのだろうか」とモヤモヤした気持ちになっていた視聴者も、パッと霧が晴れたような思いになったのではないだろうか。
 とはいえ、鮎川と川奈の関係は、まだまだモヤモヤしたまま続くようだ。あまりグダグダ展開が続くと、当て馬的存在である是枝や長沢をかわいそうに思う人が増えてきて、相対的に鮎川や川奈が優柔不断な悪者に見えてくる可能性もある。そのあたりのさじ加減は難しいと思うが、どう処理するつもりなのか、今後も注目していきたい。 (文=吉川織部/ドラマウォッチャー)

2019年5月30日             エキサイトニュース

“桜ジャージー”なパンとクッキー 大分商高生と障害者が開発

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 今秋のラグビーワールドカップ(W杯)大分開催に向け、大分市の大分商業高商業調査部(19人)が、社会福祉法人アップルミント(同市宮河内)とパン、クッキーを共同開発した。日本代表が着る桜のジャージーにちなんだ商品。6月8日に「大分いこいの道広場」であるW杯100日前のイベントで初めて販売する。生徒たちは「ビッグイベントを盛り上げたい」と張り切っている。  完成したのは、桜の塩漬けを載せた「あんこロール」や「抹茶あんパン」など4種類のパンと、桜形のクッキー(プレーン、ココア、ゴマ味の計8枚入り)。  生徒らがイメージを考え、以前からパン作りなどで縁のあったアップルミントに協力を依頼した。施設に通う障害者6人と職員が用意した試作品の中から、「日本らしさが表現できるもの」という観点で、商品化するパンとクッキーを選んだ。  同部2年の岡部志保さん(16)、安部朱莉(じゅり)さん(16)らは「自信作ができた。子どもから高齢者まで、多くの人たちに手に取ってもらいたい」と笑顔。アップルミント作業指導員の井下和子さん(60)は「施設のことを知ってもらえる良い機会」と喜ぶ。  8日はパン計150個、クッキー40袋を販売する。各130円。その後も販売実習の「大商マルシェ」、各地のイベントなどで提供する予定。                                                                  

    ※この記事は、5月30日大分合同新聞朝刊9ページに掲載されています。

大分商業高商業調査部の生徒とアップルミントの阿部輝美施設長(左から2人目)ら=大分市宮河内

次へ大分商業高商業調査部の生徒とアップルミントの阿部輝美施設長(左から2人目)ら

2019/05/30         大分合同新聞

行政機関の障害者、131人離職 中央省庁雇用水増し発覚後に採用

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 中央省庁の障害者雇用水増し問題を巡り、厚生労働省は30日の参院厚労委員会で、28行政機関が昨年10月から新たに採用した2518人のうち、16機関の131人が既に離職したことを明らかにした。最多は国税庁の79人。職場への定着支援が課題となりそうだ。政府は今年末までに計約4千人を採用する計画。障害者団体から「数合わせの影響ではないか」との批判が上がった。

 立憲民主党の石橋通宏氏の要請で、厚労省が、水増し問題が発覚後の昨年10月から今年4月に28機関が採用した障害者のうち、5月時点の離職者を調べた。中央省庁が採用した障害者の離職者数を厚労省が調べたのは初めて。

2019年5月30日      沖縄タイムス

東京パラ向け、障害者舞台へ

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 音楽を通して障害者の潜在的能力を引き出そうとする官民の取り組みが始まっている。音楽のプロが、障害者との接し方や潜在能力の引き出し方について研修を受けたうえで助言し、彼らがひのき舞台に立つのを後押ししているのが特徴だ。来年の東京パラリンピックに向けて、この動きはさらに加速しそうだ。

     ●音楽で感性表現

     今年3月、オーケストラの楽団員らプロの音楽家、ダンサー、身体・知的障害者ら約20人が、川崎市幸区の複合施設「ミューザ川崎」に集まった。 

  生き生きとした表情で、演奏やダンスを披露する障害者ら   毎日新聞          2019年5月31日

障害者雇用促進法改正案

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働き支える仕組みに      参院審議入り

 障害者雇用促進法改正案が29日の参院本会議で審議入りしました。日本共産党の倉林明子議員は、障害のある人もない人も分け隔てなく共に生きる社会を目指す障害者権利条約の観点を実現する立場で、障害のある人が働くことを支える仕組みを見直すよう強く求めました。

 倉林氏は、官公庁で障害者雇用率の水増しが発覚した問題について、障害当事者を加えて徹底検証するよう主張。「虚偽報告の背景に何があったのか、その解明こそ、今後の障害者雇用の抜本的改革につながる」と述べました。

 また、実効性ある再発防止策をとるために、「中央省庁の障害者雇用率の順守をはじめ、合理的配慮の提供を含めた障害のある労働者の待遇や、採用選考のプロセスについてチェックできる仕組みづくりが必要だ」として、行政機関から独立した監視機構の創設を検討するよう主張。国際水準からみても低い日本の法定雇用率の引き上げや、重度障害を1人雇用することと重度でない人を2人雇用することを同じとみなすダブルカウントは障害者の尊厳を損なうとして、見直すよう求めました。

 さらに、倉林氏は現在の雇用義務制度が就労の困難さの実態を反映したものになっているかについて検証するよう主張。障害者手帳を保持していない難病、慢性疾患患者を法定雇用率の対象にするよう求めました。

 根本匠厚労相は、法定雇用率の引き上げについて「まずは現行の雇用率を達成することが重要だ」としか答えませんでした。

2019年5月30日         しんぶん赤旗

発達障害への対処が企業の成果に繋がると実感する人事担当者は多い一方、対策を行っている企業は少ない(企業での発達障害に関する調査)

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カレイドソリューションズ株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役 高橋 興史)は、人事・人材育成担当者にアンケートを行い、発達障害に関する意識調査を行いました。 (調査機関:2019年5月7日-21日)調査結果については、発達障害者の就労支援・教育事業を手がける株式会社Kaien(本社:東京都新宿区、代表取締役 鈴木 慶太 https://corp.kaien-lab.com)と共同で分析を行いました。アンケート結果を分析したところ、発達障害への対処が企業の成果に繋がると実感する人事担当者は多い一方、対策を行っている企業は少ないという結果となりました。
【調査結果サマリー】

発達障害という言葉を全ての人事担当者が認識 9割以上が発達障害の方と直接関わった経験がある 発達障害を学ぶことが成果につながると2/3の人が考えている 発達障害の知識や発達障害の方への対応の両者を行っている企業は5%に満たない 発達障害に関する研修の導入意向は高い

▼調査結果のpdfは以下URLでダウンロード頂けます。 https://www.kaleidosolutions.com/news/press/research001.html
【調査結果詳細】
『発達障害という言葉を全ての人事担当者が認識』
「発達障害という言葉を知っていますか」という設問に対して、発達障害という言葉を回答者の100%が認識していました。
個別の回答を分析しても、知的障害やうつなどの精神障害と混同しているケースはほとんどなく、発達障害の特徴を誤解なく理解している人事担当者が多数を占めました。テレビや新聞、ネットメディアなどで発達障害が取り上げられる機会が増え、人事担当者もその流れを意識し情報を集めていることが伺えます。(Kaien)
『9割以上が発達障害の方と直接関わった経験がある』
「これまで発達障害の方と直接関わった経験がありますか」という設問に対して、 職場・学校・家族等、何らかの形で発達障害を持つ方と接点のある人の割合は95.1%となりました。
発達障害はこれまでは学校や家庭などの子育ての段階で取り上げられることが多かったものの、今回の調査では職場で発達障害と関わったことがあるという人が最も大きい割合となりました。障害者雇用での接点や、通常の雇用枠で不適応を起こした社員が発達障害だったケースなど、人事の業務で発達障害の話題が日常的になっていると思われます。(Kaien)

『発達障害を学ぶことが成果につながると2/3の人が考えている』
「従業員が、発達障害への知識や、発達障害の方への対応を学べれば、ビジネスの成果につながると考えますか」という設問に対して、65.5%が成果につながると回答しました。
回答を分析すると職場で発達障害の人に関わりを持った担当者ほど、より強く発達障害への学びがビジネスの成果につながると回答していました。発達障害の人でも周囲の理解があれば職場での戦力として活かされる可能性があることが示唆されています。(Kaien)  

 

『発達障害の知識や発達障害の方への対応の両者を行っている企業は5%に満たない。』
「従業員に対して、発達障害の知識や、発達障害の方への対応を学ぶ研修を行っていますか」という設問に対して、81.5%が研修を行っていませんでした。また、知識と対応の両者を研修で行っている企業は4.9%となりました。
既に発達障害について研修を行っている会社がある一方で、多数の企業は問題を意識しつつも対策が立てられていないことがわかります。(Kaien)  

『発達障害に関する研修の導入意向は高い』
「発達障害への知識や、発達障害の方への対応を学べる研修があれば導入を検討しますか」という設問に対して、63.0%が導入に前向きであると回答しました。
昨今の人手不足の中、画一的な社員を集めるだけではなく、様々な特性や事情を抱えた社員をいかす必要に企業が迫られています。その一つの方策として発達障害に関する知識や対応方法への研修に興味・関心を示す人事担当者が多いことが考えられます。(Kaien)  

以上の定量的結果および定性的な回答を踏まえ、発達障害の雇用環境に詳しい株式会社Kaienよりは、以下見解を頂いております。
▼株式会社Kaien見解 2004年に発達障害者支援法が成立して15年。発達障害者への関心は年々高まり、今回のアンケートを見ても発達障害に関する基礎的な理解は進んでいることがわかります。一方で発達障害の特性を示す人に職場でどのように対応してよいのか、人事担当者の課題感が高まっていることも同時に伺われました。これまでは発達障害の当事者支援の整備が進められてきましたが、これからは受け入れ側の企業への支援や理解促進が強く求められていると思われます。創業以来10年にわたって数千人へ支援を行ってきた知見を活かし、今後当社は当事者だけではなく企業に向けても価値のあるサービスを提供していきたいと考えています。
また、研修内製化を支援する企業であるカレイドソリューションズ株式会社は以下のように考えます。
▼カレイドソリューションズ株式会社見解 本調査の母集団は、当社の保有するリストのため、企業の研修内製化およびゲームを用いた研修に関心のある方という偏りがあります。本調査の回答率はメール調査としては5%弱と高かったことから、発達障害への関心の高さが伺えます。また、発達障害の認知度の高さおよび発達障害を学ぶことが成果につながる認識をお持ちの方が多いのに対して、発達障害を学ぶ「研修」は8割超が未実施です。実施している会社も知識付与が過半を占め、具体的な対応を含めた研修施策は、95%超が未着手でした。
定性的な回答を含めると、以下のことが推察されます。 ●発達障害は人事・人材開発担当者の中では常識的な用語になっている。一方、基礎的な知識はあるものの、理解度のばらつきが大きく、特定のステレオタイプを発達障害と認識する方も見受けられる。 ●発達障害への関心、成果につながると考える割合は高い一方、研修を社員へ提供できている企業は少ない。特に、発達障害を持つ方への「対応」を学ぶ研修は、必要性の高さに対して、対策が不足傾向にある。 ●定性コメントでは、不足に対して、特にe-learningや書籍での対応が行っている様子もなく、同時に研修の導入検討意向も高いことから、発達障害を理解・対応するための研修施策が今後活発になると推察される。
【調査概要】 調査対象:人事・人材育成担当者 回答数:81名 調査方法:インターネット調査 調査機関:2019年5月7日~21日
【設問内容】 ■発達障害に関する調査 人事・人材開発など、人を育てる部門の方を対象としたアンケートになります。 1.発達障害という言葉を知っていますか 2.これまで発達障害の方と直接関わった経験がありますか [職場/学校/家族/その他] 2-2 その他で「あると思う」と回答した方はどこで関わったか教えてください 3.従業員に対して、発達障害の知識や、発達障害の方への対応を学ぶ研修を行っていますか 4.従業員が、発達障害への知識や、発達障害の方への対応を学べれば、ビジネスの成果につながると考えますか 5.発達障害への知識や、発達障害の方への対応を学べる研修があれば導入を検討しますか 6.発達障害へのイメージ(性格・分類・対応など)を教えてください。(任意) など
【データの引用・転載について】 データを引用・転載される際は「カレイドソリューションズ株式会社調査」と出典を明記してご利用いただくようお願いします。
【本件連絡先】 商号:カレイドソリューションズ株式会社 代表者:代表取締役 高橋興史 所在地:〒160-0023東京都新宿区西新宿8-12-1ダイヤモンドビル5階 電話番号:03-6908-5245 ウェブ:https://www.kaleidosolutions.com/ 設立:2008年3月 事業内容:研修講師未経験者でも高い参加者満足が得られる、ゲームを用いた研修内製化サービス
≪カレイドソリューションズ公式Facebookページ≫

「ボランティア用&HAND」実証実験を日比谷音楽祭にて実施

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   一般社団法人PLAYERSと公益財団法人日本ケアフィット共育機構は共同で、スポーツや音楽イベントなどでのボランティア活動を支援する「ボランティア用&HAND」の実証実験を、2019年6月2日(日)日比谷音楽祭にて実施します。   「&HAND / アンドハンド」はLINEなどを活用し、身体的な不安や困難を抱えた人と、それを手助けしたい人をマッチングし、サポート行動を後押しするサービスです。ヴィジョン「やさしさから やさしさが生まれる社会」に共感いただいた企業・団体と連携し、一般社団法人PLAYERSを中心に社会実装を推進しています。
「ボランティア用&HAND」サービス概要 イベント会場におけるボランティア活動において、手助けを必要とする人がスムーズにボランティアと出会えなかったり、依頼内容によっては手間や時間を要してしまうことがあります。「ボランティア用&HAND」は、手助けを必要とする人とボランティアを発信機を内蔵した「&HANDデバイス」と「LINEアプリ」でつなげ、より迅速かつ的確なサポートを実現します。 2020年オリンピック・パラリンピック、2025年大阪万博など、大規模イベントにて本サービスが活用されることで、世界中の人々に日本のおもてなしを提供することを目指します。
&HANDデバイス(CGイメージ)

&HANDデバイス&HANDデバイス

「ボランティア用&HAND」実証実験 「日比谷音楽祭」にて「&HAND」の仕組みを用いて、障害者(視覚障害者・車椅子利用者)とボランティアスタッフのマッチングを行います。  日時:2019年6月2日(日) 10:30~18:00  場所:「日比谷音楽祭」会場(日比谷公園)  被験者:視覚障害者・車椅子利用者・ボランティアスタッフ
検証内容 音楽イベントにおける視覚障害者・車椅子利用者の困りごとの把握 音楽イベントでの「ボランティア&HAND」の有効性と改善点の把握 障害者の音楽イベント参加意向の変化 音楽イベントにおけるボランティア応対の最適化 音楽イベントでのボランティア活動における課題の把握 ボランティアスタッフのボランティア活動への参加意向の変化 日比谷音楽祭 日時:2019 年 6 月 1 日(土)/6 月 2 日(日) 10:30~20:30 ※雨天決行、荒天・災害の場合は中止。 会場:日比谷公園(大音楽堂、草地広場、小音楽堂、日比谷図書文化館 大ホール/小ホール、第二花壇、 にれのき広場、噴水広場) サテライト会場:東京ミッドタウン日比谷 日比谷ステップ広場、パークビューガーデン 主催:日比谷音楽祭実行委員会 後援:東京都、千代田区 運営:一般社団法人コンサートプロモーターズ協会 助成:公益財団法人東京都歴史文化財団アーツカウンシル東京 URL:https://hibiyamusicfes.jp/
&HAND / アンドハンド

&HANDロゴ&HANDロゴ

LINEなどを活用し、身体的な不安や困難を抱えた人と、それを手助けしたい人をマッチングし、サポート行動を後押しするサービスです。ヴィジョン「やさしさから やさしさが生まれる社会」に共感いただいた企業・団体と連携し、社会実装を推進しています。 http://www.andhand-project.com/
これまでに実施した主な実証実験 IBSAブラインドサッカーワールドグランプリ 実証実験(2019/3:PLAYERS・ケアフィット) JR赤羽駅 実証実験(2019/3:PLAYERS・JR東日本・ケアフィット・ソニーモバイルコミュニケーションズ) 福岡市 実証実験(2019/2・3:DNPなど) 新宿駅 実証実験(2019/1:DNP) 大阪駅 実証実験(2018/8:DNP・JR西日本など) メトロ銀座線 実証実験(2017/12:PLAYERS・DNP・メトロ・LINE) 鉄道博物館 実証実験(2016/1:PLAYERS) 一般社団法人PLAYERS

一般社団法人PLAYERSロゴ一般社団法人PLAYERSロゴ

「一緒になってワクワクし 世の中の問題に立ち向かう」をスローガンとした、多様なプロフェッショナルからなるコ・クリエーションチーム。社会が抱える様々な問題に対し、当事者との共創ワークショップを通じて、リサーチ・アイディエーション・プロトタイピングをアジャイルで実行します。また、ヴィジョンに共感いただいた企業と連携し、社会実装を推進することで、問題を解決へと導きます。 https://www.players.or.jp/
公益財団法人日本ケアフィット共育機構

日本ケアフィット共育機構ロゴ日本ケアフィット共育機構ロゴ

「誰もが誰かのために、共に生きる社会」の実現を目指して、高齢者や障害者をはじめあらゆる人が安心して暮らすことができる環境つくりに取り組んでいる。2000年から開始した、高齢者や障害者へのおもてなしの心と正しい介助技術を学ぶ「サービス介助士」は16万人、1000社以上が導入している。 https://www.carefit.org/
本件に関する報道関係者のお問い合わせ先 一般社団法人PLAYERS 広報・PR担当:宮川・小林 players.gia@gmail.com 公益財団法人日本ケアフィット共育機構 広報・サービス介助士担当:佐藤 y-sato@carefit.org

天皇皇后両陛下、初の地方訪問終え帰京

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即位後初の地方訪問として愛知県を訪問していた天皇皇后両陛下は、2日間の日程を終えて帰京された。皇后雅子さまも全ての行事に出席された。
「第70回全国植樹祭」に出席するため愛知県を訪れた天皇皇后両陛下を見ようと、沿道には多くの人が集まった。
両陛下は、スピードを落とした車の中から丁寧に手を振り、応えられていた。
訪問の最後には、岡崎市にある重症心身障害者のための医療療育センターを訪れ、入所者らと触れあわれた。
車いすでのダンスの様子を見たあと、両陛下は一人一人に声をかけ、「楽しそうでしたね。とても良かったです」と笑顔を見せ、皇后さまも手に触れながら言葉を交わされていた。
2日間の全ての行事を終え、両陛下は午後8時ごろ、帰京された。

愛知2019.06.02       日テレNEWS24 

録音図書について アンケートへの協力を 日盲社協

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 日本盲人社会福祉施設協議会(日盲社協)は、「録音資料についてのアンケート調査」に協力できる視覚障害者を募っている。音訳に関する全国規模のアンケートは初めてといい、調査結果やその活用法が注目される。

     実施しているのは、日盲社協の音訳指導員研修委員会。同委員会は、点字図書館や公共図書館などで指導に当たる音訳者の技術向上のために、講習会や認定試験などを行っている。このうち、1年おきに行われる音訳指導員認定講習会は3日間にわたる内容で、これまでに約1300人が資格を得たという。一方で、このように研修を積んだ音訳者の中にも「(視覚障害)利用者の意見が聞こえてこない」「(作成している録音資料は)利用者にとってどうなのか」といった声が以前から多かった。

点字毎日      2019年6月2日

 

施設充実 課題は周知 みんなの保健室わじま 移転2カ月

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 輪島市釜屋谷町の地域生活支援施設「ウミュー ドゥ ソラ」内にある地域交流スペースが、高齢者や障害者が気軽に集える新たな憩いの場として注目されている。同じく憩いの場だった福祉交流拠点「みんなの保健室わじま」が、同市宅田町から施設内に移転して二カ月。さまざまな体験教室を開催するなど取り組みの幅を広げて、より多くの人に利用してもらおうと奔走している。

 五月下旬の昼下がり。施設であった切り絵教室で笑い声が響く。講師を務めるのは、統合失調症を患う切り絵作家の坂下奈美さん(28)=同市鳳至町。四月からは創作活動も施設内でしている坂下さんは「外に出て、いろんな人としゃべるようになって考え方がポジティブになった。今は病気と向き合えている」と居場所を見つけて前を向く。

 ウミュー ドゥ ソラは二〇一八年三月、障害者のグループホームやショートステイができる施設として社会福祉法人「弘和会」が開設。一階に災害時の福祉避難所として設けた地域交流スペースを地域住民に開放していたが、利用者が限られていたため、活用方法を模索していた。

 そんな時、「保健室」が弘和会の運営となり、移転が決定。交流スペースではそれまで飲食の提供はなかったが、弘和会は「保健室」時代に提供してきた安価で栄養バランスに優れたランチを引き継ぎ、気軽に立ち寄れるようにカフェメニューも加えた。

 同時に幅広い人が集えるきっかけにしようと、坂下さんの切り絵教室のほか、水引や革細工、シルバーアクセサリーなどさまざまな体験教室も企画。パーキンソン病患者の作品を展示するなど、趣味の発表の場としても利用を呼び掛けている。施設の管理者代理の永尾剛さんは「ものづくりや趣味を通して人の輪が広がる場所にもしたい」と展望を語る。

 施設発着の送迎車も運行することで、坂下さんのようにかつては「保健室」を利用していた住民も訪れる。商業施設内にあった「保健室」は、プライバシーの保護が課題だったが、施設内に移転したことで、人目を気にせずにくつろげる空間になっている。

 施設が充実した一方、依然として認知度は高くなく、利用者数に伸び悩む。そのため今後は体験教室を周知していくとともに、認知症カフェなど悩みを持つ人同士が語り合える機会もつくっていき、足を運んでもらう取り組みに力を入れていく。

 永尾さんは「人が来てくれてこその交流スペース。独居高齢者や病気に悩む人はもちろん、誰もが気軽に居られて何でもできる場所にしたい」と力を込める。

  新たな一歩を踏み出す場に

 「最近は、よく病気があることに驚かれるんです」。施設を取材した時、昨年会った時には見られなかった坂下さんの笑顔が印象的だった。「自分がここにいていいんだ」と思える場所は人を良い方向に変える可能性がある。施設がさまざまな悩みを持つ人が集まり、新たな一歩を踏み出すきっかけづくりになる場所になれば、地域にとって心強いはずだ。 

2019年6月2日     中日新聞

おおたユニバーサル駅伝

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笑顔でたすきつなぐ 小学生→車いす利用者→視覚障害者… /東京

 障害のある人もない人も、子供も高齢者も、みんなで助け合って1本のたすきをつないだ。大田区の平和の森公園で2日に開かれた「第12回おおたユニバーサル駅伝大会」(NPO法人ジャパンユニバーサルスポーツ・ネットワーク主催、毎日新聞社など後援)。新緑のコースには、笑顔の輪が次々と広がった。

     チームは選手5人、伴走サポーター5人の計10人を基本とし、年齢や障害の有無、種類に応じて主催者があらかじめ編成したチームの数は30に上った。メンバーは当日発表。初対面同士の仲間でチーム名や目標タイムを決めて本番に臨んだ。速さを競うわけでなく、主催者が事前に設定したタイムに最も近いチームが入賞となる。

選手に拍手しながら声援を送る参加者ら   毎日新聞       2019年6月3日  

「車いすでも移動しやすい」八鹿に通所施設完成

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 兵庫県養父市の社会福祉法人さつき福祉会が同市八鹿町八鹿に建設していた知的障害者の通所施設「たんぽぽワーク」が完成し、2日、竣工式が開かれた。国会議員や市長ら関係者が集まり、就労拠点の完成を祝った。また、縫製や指定ごみ袋などをつくる作業室の見学会も行われた。

 「たんぽぽワーク」は木造平屋で約470平方メートル。総工費約1億円をかけて整備された。縫製など作業室のほか、倉庫や出荷場、食事室やキッチンなども備える。同市大屋町と八鹿町にあった二つの作業所が老朽化したり、手狭になったりしたため、統合して新施設をつくった。

 定員は30人で、3日から市内の製造業や食品関係の下請け作業などを行う。利用者となる男性(24)=同市=は「施設が広く新しいので、働く意欲がわいてきました。車いすでも移動しやすく助かります」と話していた。

 問い合わせは「たんぽぽワーク」TEL079・663・8510。

縫製や指定ごみ袋などをつくる知的障害者の通所施設「たんぽぽワーク」=養父市八鹿町八鹿

縫製や指定ごみ袋などをつくる知的障害者の通所施設「たんぽぽワーク」   2019/6/3    神戸新聞NEXT

川崎・登戸殺傷事件はいずれまた繰り返される

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怒りや悲しみを知恵に変換しなければ子供は救えない

 2019年5月28日、神奈川県川崎市の登戸駅付近で、スクールバスに乗る列に並んでいた小学生や保護者等が刃物を持った男に切り付けられ、容疑者を含む3人が死亡、16人が怪我を負ったという大変痛ましい事件が発生しました。

 時代が平成になって以降、日本では以下のような残忍な無差別殺人事件が続発しており、令和になってもその歴史にまた一つ大きな事件が追加されてしまったことになります。

1994年 松本サリン事件 死者8人、負傷者約600人 1995年 地下鉄サリン事件 死者13人、負傷者約6300人 1999年 池袋通り魔殺人事件 死者2人、負傷者6人 1999年 下関通り魔殺人事件 死者5人、負傷者10人 2001年 附属池田小事件 死者8人、負傷者15人 2008年 秋葉原無差別殺傷事件 死者7人、負傷者10人 2016年 相模原障害者施設殺傷事件 死者19人、負傷者26人 2019年 登戸事件 死者3人、負傷者17人

 また、2019年は4月19日に東京・池袋で車が暴走し、母子2人が死亡、10人が負傷する交通死亡事故が発生し、さらには5月8日に滋賀県大津市で散歩途中の保育園児の列に車が突っ込み、園児2人が死亡、14人が負傷する交通死亡事故が発生しました。このように今年に入ってから子供が命を落とす事故が相次いでいた矢先に、また子供が犠牲者になる事件が起きたのです。

過去から教訓を学べず悪夢はまた繰り返す

 これらの事件や事故は連日TVのワイドショー等でも報道され、インターネット上でもやり場のない怒りと悲しみの声が噴出しています。「被害に遭ったのが自分の子供だったら」と考えてしまう人もいるようですが、私個人としては、怒りや悲しみに溢れる世間やマスコミの様子に対して、どこか「冷めた目」で見てしまう自分がいます。

 というのも、前述のように、悲惨な連続殺人事件や交通死亡事故は、これまで散々起こってきました。それなのに、過去の事件や事故から教訓を学ぶことがほとんどなく、結局また痛ましい事件や事故が幾度も繰り返されてしまっているからです。

 殺人事件や交通死亡事故だけではありません。2018年に大きな社会問題になった児童虐待死に加えて、イジメ自殺も、ブラック企業による過労死も、DV殺人も、ストーカー殺人も、世間やマスコミで盛り上がるのは事件が明るみに出たほんのわずかな間だけで、現在でも同様の事件や事故で命を落とす人が絶えません。残念ながらおそらくいずれ繰り返されてしまうことでしょう。

カリタス女子中学高校の生徒たちの下校時、通学路に立つ警察官=2019年5月30日拡大 被害に遭ったカリタス学園の中学高校生たちを見守る警察官=2019年5月30日

悲劇を“消費”するだけでPDCAを回せない

 そこには、多くの国民やマスコミが一時的に怒ったり悲しんだりするものの、結局は悲劇を“消費”しておしまいにするという背景があると思います。

 5月1日の令和改元で世間やマスコミがお祭り騒ぎをしていたように、今回の登戸の事件も、次の「お祭り」が到来すれば、人々の記憶からすぐ消え失せていくに違いありません。まさに「一喜一憂」という言葉がぴったりで、国を挙げて効果的な政策を行い、常にアップデートしようという議論につながっていかないのです。

 つまり、「失敗」から何も学べていないのです。世間もマスコミも政府も、ビジネスの世界では基本中の基本である「PDCA」(※Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の 4段階を繰り返すことによって、業務を継続的に改善する手法)を回せていないのです。このように全体を俯瞰していると、単発の事件や事故以上に、明らかな課題をいつまでも解決出来ない「社会の無能な体質」のほうに私は絶望感を覚えます。

 2019年06月03日    朝日新聞社

視覚障害者がクライミング 富山で世界王者招き体験会

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 障害者のクライミング競技「パラクライミング」の世界王者小林幸一郎さん(51)が講師を務めるクライミング体験会が二日、富山市上冨居のリッジラインボルダリングジムであった。ー

 小林さんは二〇一一年のパラクライミング選手権の視覚障害男子で初優勝し、現在三連覇中。クライミング普及に取り組むNPO法人モンキーマジックの代表理事も務めている。障害者のアウトドア活動を支援するボランティア団体「富山三つ星山の会」の依頼を受け、北陸では初となる体験会を実施した。

 視覚障害がある会員ら十二人が挑戦した。パートナーの声を頼りに高さ四メートルの壁に取り付けられたホールド(突起)をつかみ、頂上を目指した。小林さんは「障害の有無にかかわらずやることは変わらない。自分なりに楽しむことが大切だ」と語った。坂田清会長(71)は「とても楽しかった。会員に新たな挑戦をしてもらえるきっかけになれば」と笑顔を見せた。

 同会は創立二十周年を記念し、七月十四日午後四時十五分から、富山市牛島町のオークスカナルパークホテル富山で小林さんの講演会を開催する。事前申し込みは不要で入場無料。

クライミングに挑戦する参加者たち

2019年6月3日    47NEWS

発達障害の感覚、VRで疑似体験 職場環境づくりに生かす

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 VR(仮想現実)で発達障害の人特有の感じ方を疑似体験し、働きやすい職場づくりに生かしてもらう取り組みが進んでいる。VRを制作したのは、認知症体験ができるプログラムなども作る千葉県浦安市の会社「シルバーウッド」で、6月からサービスの提供を始める。発達障害の特性の一つが、光や音に敏感すぎること。障害のある人に、周囲はどう見え、どう聞こえているかをリアルに再現している。

 VRは、企業や役所の人事担当者向けだ。障害者の就労支援事業などに取り組む「LITALICO」(東京都目黒区)に協力を依頼。同社が長年接してきた発達障害の人の声を参考に制作した。社内の研修プログラムで使ってもらうことを想定している。

 サービス提供を前に四月に東京都内であった体験会には、省庁や大手企業の約五十人が参加。専用ゴーグルを着けて、発達障害の中でも自閉スペクトラム症(ASD)の人に多いとされる聴覚過敏や視覚過敏を体験した。

 聴覚過敏の映像は、周りに人がいるざわついた空間での面接の場面。面接者の声に集中しようとするが、周囲の人の声が邪魔をして全く理解できない。視覚過敏は車の後部座席に座っている設定。真っ暗なトンネルを出た瞬間には、風景が真っ白になって車と歩行者さえ判別しにくい状態に。目の前に砂嵐のような光の粒が突然現れることも。

 普段、職場で発達障害の人と接しているだけでは分からないだけに、皆、驚いた様子。「障害の状態を、自分のこととして体験することが重要」とシルバーウッド社長の下河原忠道さん(47)。参加者の一人、インテリア小売り大手「ニトリ」労働組合副書記長小池美紗登さん(39)は「組合には、お客さんらへの対応で悩む声が寄せられている。本人の感じ方が分かったので、必要に応じて会社への改善を求めたい」と話した。

 「LITALICO」の社員で、発達障害の当事者でもある吉野公篤さん(37)は「自分たちのストレスや疲れやすさを周囲に知ってもらうことが大事」と説明する。四年前に発達障害と診断された吉野さんは、視覚や聴覚、味覚など五感に過敏症状がある。

 自らも協力したVRについては「私たちの日頃の状態をうまく表している」と評価する。その上で、光に過敏な人は職場でサングラスを使えるようにすることを提案。日光が差し込む窓際を避ける席替えや照明を暖色系に取りかえることなども落ち着いて仕事をするには有効という。一方、音に過敏に反応してしまう場合は「耳当てを着けることが役立つ」。集中できる静かな場所を設けるのも効果的だ。「発達障害の人を特別扱いするのでなく、全ての人が安心して働ける職場づくりを意識してほしい」

◆国もサポーター養成講座

 厚生労働省が4月に発表した障害者雇用状況報告によると、昨年の発達障害の人を含む精神障害者の雇用者数は約6万7000人。前年比で約35%増えた。診断を受けていない人は、さらに多いとみられる。

 発達障害の人は、こだわりが強かったり人との意思疎通が苦手だったりで就労が難しい人が多い。そこで、同省は一昨年9月から「精神・発達障害者しごとサポーター」の養成講座を開催。発達障害の人の特性に応じた配慮や接し方などを教えている。これまで全国で3000回以上開き、10万人近くが受講したという。

専用ゴーグルを着け、VR映像を見る参加者

2019年6月3日    中日新聞

障害者100人が運営スタッフに 30日、福岡トライアスロン

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 福岡市東区の西戸崎と志賀島を舞台にした「福岡トライアスロン」(30日)に、市内の福祉施設に通う約100人の障害者がボランティアスタッフとして参加する。これほど多くの障害者がスポーツ大会運営の裏方として活動するのは珍しいという。医師など市民有志でつくる大会実行委員会は「共生のまちづくりの一歩にしたい」と話している。

 大会は2017年に初開催され、2回目。約600人が出場予定で、バイクの受け渡しやコース管理など運営業務が多岐にわたるため、千人以上のボランティア確保が必要になっている。今年、福岡市で「障がい者差別解消条例」が施行されたこともあり、実行委は「働きやすい環境を整備すれば、障害に関係なく責任を持って大会を支えてくれる」と市内の関係団体に協力を呼び掛けた。

 大会には身体や知的、精神などの障害がある約100人が参加、健常者とともにチームを組んで選手を支える。具体的には選手に配るゼッケンなどの袋詰めのほか、大会前日の選手受付、当日の給水、表彰式なども支援する。障害者施設で作った物品販売や飲食コーナー、楽器演奏、ダンスでも大会を盛り上げる。

 実行委は車いす利用者が使いやすいようテーブルの高さを統一し、言葉で理解が難しい人には絵や写真で業務を説明した。協力に応じたNPO法人「福岡市障害者関係団体協議会」の中原義隆理事長は「これほどの規模でボランティア参加する大会は初めて。本人たちにとっても自信になる」と話している。

100人の障害者が大会運営に携わることになった福岡トライアスロン(写真は前回大会)

2019/6/3           西日本新聞

 

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