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障害者の現場1)就労へ笑顔のおもてなし

今月8日、高根沢町の車部品メーカーの社員食堂に一軒のカフェがオープンした。スタッフ8人のうち5人が20〜30代の知的障害者。店名はイタリア語で「春」を表す「プリマベラ」。その雰囲気通りの店にするのが目標だ。

 「笑顔で接客します」「大きな声で頑張ります」――。毎朝のミーティングでは一人ひとりが声を出して接客の基本を確認する。昼には、社員ら約900人が利用する食堂の入り口に並んで、「いらっしゃいませ」と迎える。謝る場合は「申し訳ございません」とはっきり言う。

 そうした「おもてなし」の徹底を指導しているのが、元ホテルマンの豊岡信夫さん(51)だ。県内各地のホテルで約27年間勤務。ホテルの立ち上げにも複数参加、ホテルマンの指導役もしてきた。

 さくら市喜連川にあった精神障害者支援施設「ハートピアきつれ川」に勤務した際、「サービスとは何かを伝えれば、社会に羽ばたける」と障害者の雇用を後押しすることに手応えを感じたという。同施設が閉鎖されたあと一度は現場から離れたが、昨年7月、高根沢町内にある障害者就労支援施設「いぶき」に入り、思いを改めて実践した。…

朝日新聞-2013年3月19日

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