渋谷の公園 軽食販売
知的障害者が公園に出店した「キッチンカー」で軽食を販売し、就労に向けた実践を積む。そんな試みが渋谷区で始まった。企画した同区内で飲食店を経営する入江洋仁さん(42)は「キッチンカーが障害者と社会をつなぐ懸け橋となり、公園を利用する人の憩いの場になってくれれば」と願っている。
キッチンカーが営業する公園は、渋谷区神宮前の「みやしたこうえん」(火〜木曜の正午〜午後3時)と、同区代々木の「はるのおがわコミュニティパーク」(月、金曜の正午〜午後2時)。
メニューにはホットドッグやコーヒー、スープなどが並ぶ。働いているのは区内の福祉作業所「ワークささはた」に通う知的障害者たちだ。職員の付き添いの下、料理の盛りつけから接客、販売までを担当する。入江さんは現場で調理し、監督にあたる。
週に2、3回、働いている若宮大地さん(24)は「たくさん売れるとうれしい。将来、レストランで働きたい」と意欲的だ。
入江さんには、知的障害のある2歳下の弟がおり、ワークささはたに通っていた。「福祉作業所は屋内がほとんど。一般の人たちにふれ合える機会も少ない」と感じ、開放的な場で就労に向けた訓練を積める方法として、キッチンカーを使った取り組みを思い付いたという。
2008年に区に対して区立公園での営業許可を申請したが、手続きに時間がかかるなどして、なかなか許可が下りない期間が続いた。このため、まずは自ら経営する店舗を利用して、11年から障害者とともに弁当の販売を行う形での就労支援を始めた。
これまでに3人が実際に就職するという実績を上げたこともあり、今年1月、渋谷区の後援という形で公園利用の許可を得て、営業開始にこぎ着けた。月〜金曜の営業はワークささはたの通所者が担当するが、土、日曜の営業は、区内の精神障害者を公募で雇用する取り組みも行っている。入江さんは「将来的には、キッチンカーを増やすことで、就労支援の規模をもっと広げていきたい」と話している。
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キッチンカーで接客する若宮大地さん(渋谷区で)
(2013年4月5日 読売新聞)
知的障害者が公園に出店した「キッチンカー」で軽食を販売し、就労に向けた実践を積む。そんな試みが渋谷区で始まった。企画した同区内で飲食店を経営する入江洋仁さん(42)は「キッチンカーが障害者と社会をつなぐ懸け橋となり、公園を利用する人の憩いの場になってくれれば」と願っている。
キッチンカーが営業する公園は、渋谷区神宮前の「みやしたこうえん」(火〜木曜の正午〜午後3時)と、同区代々木の「はるのおがわコミュニティパーク」(月、金曜の正午〜午後2時)。
メニューにはホットドッグやコーヒー、スープなどが並ぶ。働いているのは区内の福祉作業所「ワークささはた」に通う知的障害者たちだ。職員の付き添いの下、料理の盛りつけから接客、販売までを担当する。入江さんは現場で調理し、監督にあたる。
週に2、3回、働いている若宮大地さん(24)は「たくさん売れるとうれしい。将来、レストランで働きたい」と意欲的だ。
入江さんには、知的障害のある2歳下の弟がおり、ワークささはたに通っていた。「福祉作業所は屋内がほとんど。一般の人たちにふれ合える機会も少ない」と感じ、開放的な場で就労に向けた訓練を積める方法として、キッチンカーを使った取り組みを思い付いたという。
2008年に区に対して区立公園での営業許可を申請したが、手続きに時間がかかるなどして、なかなか許可が下りない期間が続いた。このため、まずは自ら経営する店舗を利用して、11年から障害者とともに弁当の販売を行う形での就労支援を始めた。
これまでに3人が実際に就職するという実績を上げたこともあり、今年1月、渋谷区の後援という形で公園利用の許可を得て、営業開始にこぎ着けた。月〜金曜の営業はワークささはたの通所者が担当するが、土、日曜の営業は、区内の精神障害者を公募で雇用する取り組みも行っている。入江さんは「将来的には、キッチンカーを増やすことで、就労支援の規模をもっと広げていきたい」と話している。
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キッチンカーで接客する若宮大地さん(渋谷区で)
(2013年4月5日 読売新聞)