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津波被害の障害者就労施設 きらら女川が再出発

 東日本大震災で被災した宮城県女川町の障害者就労支援施設「きらら女川」の新工場上棟式が20日、同町鷲神浜であった。運営するNPO法人「きらら女川」の理事長で震災後、鳥取県伯耆町に活動拠点を移した阿部雄悦さん(72)も駆け付け、障害者らと再出発を喜んだ。
 住宅地の一角に建設中の新工場は木造平屋で、広さ約170平方メートル。7月に完成予定で、障害者がかりんとうやパンなどを製造する。10人程度を雇う予定。
 女川魚市場近くにあった施設は11人が働いていたが、津波で流失。自宅に帰るなどした2人が震災で亡くなった。阿部さんが経営する食品加工会社「夢食研」の工場も流された。
 事業再開のため、阿部さんはいったん女川を離れることを決断した。施設の管理者を務める松原千晶さん(51)の地元・伯耆町で障害者就労支援施設を開設し、女川での再起を目指した。
 上棟式には関係者や住民ら約40人が集まった。阿部さんらが餅の代わりに、かつて地元で人気商品だったイワシを練り込んだパンをまいた。
 阿部さんは「障害者には必ず女川で施設を再開すると約束していた」と感無量の様子。多忙な阿部さんに代わり、土地探しなどに奔走した松原さんは「ようやく施設の形が見えてきた。地元に根を下ろした施設にしたい」と話した。

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上棟式に集まった人たちに餅代わりのパンをまく阿部さん(手前左)ら

河北新報-2013年04月21日日曜日


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