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南房総の障害者施設入所者虐待:元理事長に有罪判決 被告「活動継続したい」 元職員「反省を」 /千葉

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 ◇ホーム白浜の改善報告なし

 「絶対的地位を背景に、弱い立場の職員や利用者に加えた暴行の常習性は明らかで、酌むべき点はない」−−。南房総市の精神障害者施設「ふるさとホーム白浜」の入所者虐待事件で、傷害罪などに問われた社会福祉法人「愛と光の会」(東京都荒川区)元理事長、山下洋子(ひろこ)被告(71)に対する22日の有罪判決。地裁木更津支部の下嶋崇裁判官は、福祉の名の下に障害者を虐げた行為を厳しく非難し、懲役1年、執行猶予3年を宣告した。被告は少し下を向きながら、判決の朗読に耳を傾けた。

 この日、白髪交じりの山下被告は灰色のジャンパーを着て出廷。冒頭に有罪の主文が言い渡されたが、表情は変わらない。裁判官に促されて被告人席に座ったが、身動きをほとんどしなかった。

 閉廷後、被告は傍聴席に向かって「社会をお騒がせして申し訳ありません」と謝罪。だが、今後について「これまでのような活動を全うしていきたい」と涙声で述べ、障害者に関わる活動を続けていく意向も示唆した。被告の弁護人は「控訴するか否かを検討する」と述べるにとどまった。

 一方、昨年10月の障害者虐待防止法の施行に伴い、虐待を南房総市障害者虐待防止センターに通報した元職員の女性(51)は「県や市の関係者と施設職員の協力で有罪を立証することができて胸をなで下ろしている」と話した。

 女性は現在、館山市内で福祉関係とは別の企業に再就職。勤務のためこの日の法廷を傍聴することはできなかったが、ニュースで有罪を知った。「(被告には)許されないことをしたと真剣に反省してもらいたい」と感想を語った。

 昨年10月26日付で山下被告が関与しない運営態勢の整備などを勧告した県によると、ふるさとホーム白浜側から改善報告書はいまだ提出されていない。今月17日からは入所者数はゼロになり、今後施設が廃止された場合、施設整備の補助金1050万円の返還請求を検討するという。

 また、県によると、障害者虐待防止法施行から昨年12月末まで、同法で義務づけられた通報がふるさとホーム白浜の問題以外に、124件寄せられた。今年3月19日には1件の虐待行為が実際に確認されたとして、施設側に改善勧告を出したという。

 県障害福祉課は「今後も通報があった施設には必要に応じて立ち入り調査し、適切な指導につなげていきたい」と話している。

 ◇病院、行政との連携奏功

 障害者施設での虐待行為は入所者が声を上げにくいことから、通常発覚しにくいといわれるが、今回のケースは通報した元職員と施設関係者、県と市の福祉担当者らが綿密な連携を取りながら、問題を浮き彫りにしていった。

 通報した元職員は11年3月の開所に合わせて白浜の施設で採用された。山下被告の虐待行為を直接目にしたことは少なかったが、同僚職員から何度も話を聞かされたという。12年6月に解雇されたのを機に、市の福祉担当者や地元病院長らと対応を協議した。

 職員や入所者には、虐待を疑われる言動を逐一メモに残すよう依頼。定期健康診断の際、入所者の体に「異常」が発見されたら病院長に診断書を作成してもらい、警察に被害届を提出する一方、入所者を隔離入院させるという筋書きも作った。

 12年9月初めの定期検診で女性入所者の両腕などに「あざ」があるのを病院長が見逃さず、計画通り職員が県警館山署に被害届を提出した。山下被告は病院長に再三、女性入所者を引き渡すよう求めたが、病院長は応じなかった。

 元職員は「最初は虐待防止法については知らなかった」と振り返るが、12年10月1日にタイミング良く同法が施行されると知り、直ちに市に通報した。市から連絡を受けた県は施設の立ち入り調査と職員への聞き取りをスタート。厚生労働省も山下被告から事情を聴くなど問題解明が一気に進んだ。館山署も11月、山下被告を傷害容疑で逮捕し、異例の刑事事件に発展した。

毎日新聞 2013年04月23日 地方版


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