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Channel: ゴエモンのつぶやき
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聴覚障害者らが防災マニュアル作成 蒲郡

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 蒲郡市聴覚障害者福祉協会(壁谷豪文会長)が、自主防災マニュアルと市民向けの災害時支援マニュアルを作った。聴覚障害は外見からは分かりにくく、非常時に状況を知らされず逃げ遅れたり、避難所で孤立したりしがち。福祉協会は「障害者自身と、対応される方たちの一助になってほしい」と願う。


 蒲郡市内で聴覚・平衡機能に問題があり、障害者手帳を持っている人は二百五十人ほど。そのうち重度の聴覚障害がある二十人余りが福祉協会に加入している。


 県聴覚障害者協会によると、聴覚障害に焦点を当てた防災マニュアルは岡崎市と名古屋市瑞穂区で作成されただけ。蒲郡市でも市民向けの防災マニュアルはあるが、個々の障害に目を向けた対策マニュアルはなかった。


 福祉協会の丸山みゆきさんによると、東日本大震災では、聴覚障害者たちは避難場所でも情報伝達がなく、苦労したという。そうした現状を踏まえてマニュアルの作成を始め、蒲郡市やボランティアの協力も得て二年がかりで完成させた。


 自主防災マニュアルはA4判、二十四ページ。災害時の心得や避難所の場所、補聴器の電池といった障害を補う準備品などを掲載。「避難所に連れて行ってください」「会話は紙に書いてください」など要望を伝えるメッセージボードも準備するよう伝えている。障害があるため教育が満足に受けられなかった人にも配慮し、漢字にルビをつけ、分かりやすい文章を心掛けた。


 支援マニュアルはA4判、十二ページ。音が聞こえないことの不便や危険の例を紹介。コミュニケーションの方法として簡単な手話のほか、筆談や空間に指で大きくひらがなを書く「空書」などを挙げている。伝言板を作るなど、避難所で配慮してほしいことも掲載した。


 マニュアルはそれぞれ百五十部を作り、地域防災会や民生委員などにも配る。


聴覚障害に配慮した自主防災マニュアル(左)と市民向けの災害時支援マニュアル=蒲郡市役所で

中日新聞-2013年4月27日

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