苅田町は29日、津波を想定した避難訓練を初めて実施した。高齢者や障害者ら約100人が参加し、つえをついたり車いすに乗ったりして避難先のビルに逃げた。30分の目標に対し23分で避難を終えたが、課題も浮かんだ。
南海トラフ巨大地震で最大4メートルの津波が予想される苅田町では、海抜表示板を各所に掲示し、民間企業2カ所を避難ビルに指定して準備を進めている。その一つ、佐川急便苅田支店の3階部分は海抜12メートル。隣の町総合保健福祉センターを利用するお年寄りらが、震度6強で3・6メートルの津波が来るとの想定で、同支店を目指した。
ビル3階に通じるスロープは傾斜が急で、避難を介助するデイサービスのスタッフから「きつい」との声も。車椅子を押していた女性は「2人がかりでも大変だった。本番は相当な混雑になるだろうし、冷静に行動できるかどうか……」と話した。町くらし安全課は「車椅子の介助にどれだけ人をかけられるのかが課題」と総括した。【山本紀子】
毎日新聞 2012年10月30日〔京築版〕
南海トラフ巨大地震で最大4メートルの津波が予想される苅田町では、海抜表示板を各所に掲示し、民間企業2カ所を避難ビルに指定して準備を進めている。その一つ、佐川急便苅田支店の3階部分は海抜12メートル。隣の町総合保健福祉センターを利用するお年寄りらが、震度6強で3・6メートルの津波が来るとの想定で、同支店を目指した。
ビル3階に通じるスロープは傾斜が急で、避難を介助するデイサービスのスタッフから「きつい」との声も。車椅子を押していた女性は「2人がかりでも大変だった。本番は相当な混雑になるだろうし、冷静に行動できるかどうか……」と話した。町くらし安全課は「車椅子の介助にどれだけ人をかけられるのかが課題」と総括した。【山本紀子】
毎日新聞 2012年10月30日〔京築版〕