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ヌゥ焼き:たい焼きアレンジの新商品販売−−浦和・障害者自立支援施設 /埼玉

 障害者の自立支援に取り組むさいたま市浦和区の心身障害者デイケア施設「グリーンフィンガーズ」が、市のPRキャラクター「つなが竜ヌゥ」をかたどった新商品「ヌゥ焼き」を開発し、販売を始めた。たい焼きをアレンジした、甘さ控えめの優しい味わいの和菓子で、同施設の支援員、矢嶋脩司さん(74)は「心を込めて作っているので、ぜひたくさんの人に食べてほしい」と話している。

 同施設は2001年に設立。約20人がパウンドケーキを製造し、市内の区役所で販売している。さいたま市は今年3月、施設を「さいたま市障害者工賃増額モデル事業」に認定。施設は同4月から、新事業の一環として和菓子「ヌゥ焼き」の製造・販売を始めた。

 販売担当は、通所する男女3人と施設職員の計4人。最年長の半田登さん(58)は軽度の知的障害があり、生活保護を受けながら市内で1人暮らしをしている。半田さんは「焼きすぎないことと、あんこが外に出ないように気をつけている。加減が難しいが、おいしく食べてもらいたいと思いながら作っています」と笑顔。矢嶋さんは「自立したいという気持ちがとても強い。その気持ちを大事にしたいなと思う」という。

 「ヌゥ焼き」は、JR北浦和駅東口から徒歩約7〜8分の岩槻街道沿いで車両販売している。オレンジと黒を基調とした車体には、ヌゥの絵と「もはや『たいやき』ではなく『ヌゥ焼き』」とメッセージが描かれ、ヌゥ焼きのおいしさをアピールしている。

 県障害者支援課によると、11年度の県内の障害者施設(対象249施設)の1人当たりの平均工賃は月額1万2618円(全国平均1万3586円)。矢嶋さんは「障害者が自立して生活していくのは難しい。通所者が少しでも多くの工賃を得て、自立への手助けができれば」と話している。同施設は今年度中にも、別の販売用車両の導入を目指す。

 ヌゥ焼きは1個100円。販売は平日の午前10時〜午後5時。問い合わせはグリーンフィンガーズ(048・823・7772)。

毎日新聞 2013年05月11日 地方版

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