南海電鉄が今年4月、南海高野線浅香山駅(堺市堺区)を無人化したことに対し、地元住民が「障害者も多く利用する。駅員がいないのは不安だ」と見直しを求めている。南海は駅員の巡回時間を延長したが、住民側は「線路に転落した場合にどう発見し、助けるのか」「車椅子の乗客への対応が不十分になる」などと不安を募らせる。堺市議会も、1日当たり1000人以上が利用する駅の有人化を義務付ける法律の整備を求める意見書を審議している。
南海電鉄によると、90年から10年までの20年間で同社の乗客数は26%減少。経営改善のため09年度から無人化を進め、今年4月現在、全100駅中33駅を無人にした。
先月9日、堺市内で南海、堺市、自治会関係者、地元住民ら約80人が意見を交換。南海は駅員の巡回を、通常の無人駅では2時間〜2時間半のところ、浅香山駅では4時間に延長したと説明。隣の堺東駅の係員が遠隔カメラで監視して安全を確保し、車椅子の利用者はインターホンの呼び出しや、事前連絡を受けて対応するとした。
車椅子を使用する南部障害者解放センター代表の野村博さん(43)も協議に参加。浅香山駅近くの拠点には10人以上の仲間が集まるといい、「身体障害者にとってはインターホンの小さいボタンを押すのは大変。言語障害や難聴の人もいる。人員配置を求めたい」と訴える。
毎日新聞 2013年06月15日 地方版
南海電鉄によると、90年から10年までの20年間で同社の乗客数は26%減少。経営改善のため09年度から無人化を進め、今年4月現在、全100駅中33駅を無人にした。
先月9日、堺市内で南海、堺市、自治会関係者、地元住民ら約80人が意見を交換。南海は駅員の巡回を、通常の無人駅では2時間〜2時間半のところ、浅香山駅では4時間に延長したと説明。隣の堺東駅の係員が遠隔カメラで監視して安全を確保し、車椅子の利用者はインターホンの呼び出しや、事前連絡を受けて対応するとした。
車椅子を使用する南部障害者解放センター代表の野村博さん(43)も協議に参加。浅香山駅近くの拠点には10人以上の仲間が集まるといい、「身体障害者にとってはインターホンの小さいボタンを押すのは大変。言語障害や難聴の人もいる。人員配置を求めたい」と訴える。
毎日新聞 2013年06月15日 地方版