県聴覚障害者協会が県内の聴覚障害者を対象にした災害対策アンケートで、回答者の約2割が急な災害を知る方法がないと答え、6割以上が避難に不安を抱いていることがわかった。協会は聴覚障害者には日ごろの備えを呼びかけ、周囲の理解と協力を求めている。
アンケートは県の助成で実施。県内約1500人の聴覚障害者のうち会員ら366人を対象に、訪問や郵送で1〜3月に行い、250人から回答を得た。
「急な災害時に内容を知る方法があるか」との質問には20・9%(52人)が「いいえ」と答え、1人暮らしの人では31・8%(14人)に上った。災害時の不安については「不安がある」のは34・8%(86人)、次いで「どちらかといえばある」が27・1%(67人)。理由は「災害情報の理解が難しい」27・2%(64人)、「避難場所がわからない」25・1%(59人)の順となった。
2011年の東日本大震災では多くの聴覚障害者が津波警報に気付かず避難が遅れるなど情報入手・伝達の難しさが問題となり、県内でも同様の課題が浮き彫りとなった。
自身も障害を抱える、協会の安藤豊喜理事長(76)は「災害時は近所の人の助けが必要で、聴覚障害者は日ごろから自発的に伝えておくことが大切」と話す。協会は災害後、聴覚障害者が避難所などでも適切な支援が得られるよう、「手話・筆談でお願い」と記したベストや腕章各30枚を県の助成で作製。宮崎市江平西の県立聴覚障害者センターで保管する。安藤理事長は「各市町村も避難所に準備してもらえるとありがたい」と話している。
アンケート結果は、協会のホームページでも公開している。
毎日新聞 2013年06月19日 地方版
アンケートは県の助成で実施。県内約1500人の聴覚障害者のうち会員ら366人を対象に、訪問や郵送で1〜3月に行い、250人から回答を得た。
「急な災害時に内容を知る方法があるか」との質問には20・9%(52人)が「いいえ」と答え、1人暮らしの人では31・8%(14人)に上った。災害時の不安については「不安がある」のは34・8%(86人)、次いで「どちらかといえばある」が27・1%(67人)。理由は「災害情報の理解が難しい」27・2%(64人)、「避難場所がわからない」25・1%(59人)の順となった。
2011年の東日本大震災では多くの聴覚障害者が津波警報に気付かず避難が遅れるなど情報入手・伝達の難しさが問題となり、県内でも同様の課題が浮き彫りとなった。
自身も障害を抱える、協会の安藤豊喜理事長(76)は「災害時は近所の人の助けが必要で、聴覚障害者は日ごろから自発的に伝えておくことが大切」と話す。協会は災害後、聴覚障害者が避難所などでも適切な支援が得られるよう、「手話・筆談でお願い」と記したベストや腕章各30枚を県の助成で作製。宮崎市江平西の県立聴覚障害者センターで保管する。安藤理事長は「各市町村も避難所に準備してもらえるとありがたい」と話している。
アンケート結果は、協会のホームページでも公開している。
毎日新聞 2013年06月19日 地方版