益子町山本の障害者就労支援施設「益子マインド」=坂本天志所長(41)=の通所生が、地域との触れ合いを深めている。同施設は「地域密着」を掲げ2010年4月に開所。
地元の農産物や弁当の移動販売に取り組み、遠くへ買い物に行けないお年寄りらから好評を得てきた。今春からは、宅配業者の「メール便配達事業」に登録、職員とともに地区内を毎日回っている。高齢化が進む農村部における施設の新たな役割として、活動が注目される。
同施設は2007年に閉校した山本小跡地に開所。「人間は人と触れ合って成長する。障害者もどんどん外に出したい」(坂本所長)と、農産物の移動販売をスタートさせた。
初めに販売したのは宇都宮市鐺山の朝日ケ丘団地。高齢化が進む中で近くのスーパーが閉店、バスもないため「買い物難民」の増加が懸念されていた地域だ。当時わずか3人だった通所生は朝、職員とともに地元農家から季節の野菜や果物を仕入れ、同団地に出向いて販売。最初は壁があった住民とも次第に打ち解けていったという。評判はクチコミで広がり、現在は町内や同市内の計30カ所にまで販路が拡大。月〜金曜日の毎日、各地域に出張している。昨年4月からは焼きそばやいなりずし、サラダといった手作り弁当の販売も益子町役場や真岡市役所などで始めた。
最初3人だった通所生も現在は14人に増え、施設内は活気のある雰囲気に変わった。山本地区内を対象に今春から始めたメール便宅配では、1日30〜80通の宅配を通じて住民の多くと顔見知りになったという。
今後の課題は高齢化が進む地域に寄り添い、どこまで一緒に歩んでいけるか、ということだ。山本地区は約300世帯から成る農村地帯。移動販売の売り上げが順調に推移する反面、高齢化の影響で農家からの仕入れが年々減り、期待する消費者の需要に追いついていないというジレンマも抱えている。
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下野新聞-(6月25日 朝刊)
地元の農産物や弁当の移動販売に取り組み、遠くへ買い物に行けないお年寄りらから好評を得てきた。今春からは、宅配業者の「メール便配達事業」に登録、職員とともに地区内を毎日回っている。高齢化が進む農村部における施設の新たな役割として、活動が注目される。
同施設は2007年に閉校した山本小跡地に開所。「人間は人と触れ合って成長する。障害者もどんどん外に出したい」(坂本所長)と、農産物の移動販売をスタートさせた。
初めに販売したのは宇都宮市鐺山の朝日ケ丘団地。高齢化が進む中で近くのスーパーが閉店、バスもないため「買い物難民」の増加が懸念されていた地域だ。当時わずか3人だった通所生は朝、職員とともに地元農家から季節の野菜や果物を仕入れ、同団地に出向いて販売。最初は壁があった住民とも次第に打ち解けていったという。評判はクチコミで広がり、現在は町内や同市内の計30カ所にまで販路が拡大。月〜金曜日の毎日、各地域に出張している。昨年4月からは焼きそばやいなりずし、サラダといった手作り弁当の販売も益子町役場や真岡市役所などで始めた。
最初3人だった通所生も現在は14人に増え、施設内は活気のある雰囲気に変わった。山本地区内を対象に今春から始めたメール便宅配では、1日30〜80通の宅配を通じて住民の多くと顔見知りになったという。
今後の課題は高齢化が進む地域に寄り添い、どこまで一緒に歩んでいけるか、ということだ。山本地区は約300世帯から成る農村地帯。移動販売の売り上げが順調に推移する反面、高齢化の影響で農家からの仕入れが年々減り、期待する消費者の需要に追いついていないというジレンマも抱えている。
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下野新聞-(6月25日 朝刊)