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Channel: ゴエモンのつぶやき
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さんさん宮崎人:知的障害者の陸上日本記録保持者、岩切麻衣さん /宮崎

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 ◇陸上は私を強くする−−岩切麻衣さん(21)=宮崎市

 知的障害者の400メートル陸上競技で今年、日本記録を2度更新した。2度目は、6月にチェコであった世界陸上選手権大会。予選で自己の日本記録を塗り替える1分5秒92のベストタイムを出した後、決勝で8位、1600メートルリレーでも5位入賞を果たした。22カ国約200人が参加した国際大会での快挙。自信を深め「次はメダルを取りたい」と意欲を燃やしている。

 走ることに楽しさを感じ始めたのは、宮崎市立加納中時代。校内の駅伝大会の学年代表に選ばれたくて自宅周辺でジョギングに励み、「練習を重ねるごとに、タイムがよくなっていくのがうれしかった」。県立みやざき中央支援学校高等部に進学後は、陸上部に入って本格的な競技生活をスタート。奥松美恵子コーチ(50)の指導を受け、短中距離で全国大会に出場するなど頭角を現した。154センチ、44キロと短距離選手としては小柄だが、歩幅が大きく伸びのある走りが強みだ。卒業後も、宮崎市内のパン屋「らいふのぱん」でパン製造に従事しながら、競技を続けている。

 奥松コーチの岩切評は「真面目で素直。指示したことを一生懸命にやる選手」。練習は仕事を終えた夕方で、週3日は宮崎市の県総合運動公園陸上競技場へ。大きく腕を振って100、300、600メートルの各ダッシュを繰り返し、肩で息をしながら汗をぬぐう。それ以外の日は自宅周辺で筋トレやジョギングをこなすが、練習メニューや体重の推移などは毎日コーチにメールで報告し、助言を仰ぐ。

 昨年10月、全国障害者スポーツ大会で400メートルを走った際、ゴール目前で転倒。ショックを引きずり「一時は引退も考えた」が、仲間が表彰される姿を見て「私も頑張ろう」と奮起したという。

 現在の目標は、400メートルで1分3秒台を出すこと。体力増強が不可欠と考え、この夏は練習に800メートル走も取り入れる計画だ。

 「陸上は私を少しずつ強くし、成長させてくれる大切なもの」。その思いが、日々の厳しいトレーニングの支えになっている。【

毎日新聞 2013年07月14日 地方版

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