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Channel: ゴエモンのつぶやき
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震災が起きたとき、障害者は? 相模原の団体が模索/神奈川

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 震災後、障害者の居場所をどう確保するか−。相模原市内の11の障害者団体でつくる「市障害児者福祉団体連絡協議会」(鎮守健一会長)が、模索を続けている。東日本大震災を受け、必要な援助をまとめた冊子を作成したり、障害者が集中避難できる「福祉避難所」の設置を市に掛け合ったりと対策を急いでおり、9月8日には市民の理解や協力を得ようとフォーラムを開く。

 「震災時に適切に避難できるかだけでなく、避難場所で必要な支援が受けられるか、安心して過ごせるか。災害後の環境が心配」

 知的障害の次男(46)がいる鎮守会長(75)=中央区上溝=はそう不安を口にする。阪神、新潟県中越、東日本大震災…と大災害が起こるたび、「被災障害者」の窮状を福祉関係者から知らされてきたからでもある。

 避難先で周囲と意思疎通が取れない、跳びはねるなど騒いでしまう−。障害の特性が原因で本人や家族が孤立したり、冷ややかな視線が向けられたりするケースは少なくない。避難所に居づらくなり車上生活し、体調を崩すなど“二次被害”もあるという。

 そうした悲劇をなくそうと、同協議会は昨年、障害別にその特徴や必要な援助などをまとめた「大地震(災害)の時 助けて下さい!」と題した市民向けの冊子を作成した。例えば、自閉症者と向き合う場合は「パニックに陥っている時、まず、見守りをして落ち着いてから話しかけてください」といった具合だ。「障害や関わり方を知らないから誤解が生じる。ほんの少しの理解があれば、障害者の安心感は向上する」と鎮守会長は強調する。

 同協議会はさらに、市内の既存の福祉施設を活用、障害者用の「福祉避難所」とするよう、市とも交渉している。

 9月8日には同市中央区の市あじさい会館で、「障害者の大震災対策フォーラム」を開催。東日本大震災を体験した障害者や関係者の証言をまとめたドキュメンタリー映画の上映のほか、支援団体の職員を招いたパネルディスカッションを行う。鎮守会長は「地域の力でも障害者を支えてほしい。大震災を乗り越えるすべをともに考えてほしい」と参加を呼び掛けている。午後1時半からで、入場無料。問い合わせは、同協議会電話042(748)3773。


9月8日開催のフォーラムについて話し合う鎮守さん(左)ら=相模原市中央区のさがみはら市民活動サポートセンター

カナロコ(神奈川新聞)-2013年8月17日

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