障害者の就労支援をしている十日町市高田町のNPO法人「支援センターあんしん」(樋口功会長)は、きのこ栽培工場から排出されるおがくずを使った暖房用燃料「きのこペレット」の本格生産を始めた。このところ木材を燃料にしたストーブや廃材から作られた木材ペレットのストーブが普及しているが、ペレットの原料にきのこ栽培のおがくずを使った製品は全国でも珍しいという。
きのこペレットの生産は、同市松之山の雪国森林組合が運営する「松之山きのこ」のナメコ工場から排出される廃菌床を原料に昨年4月から1年間、試験操業。実用化のめどが立ったため、今年4月から同市山谷の鉄鋼会社の倉庫を無償で借りて本格操業に入った。
製造工程は簡単だ。鋼鉄製の回転窯の中に廃菌床のおがくずを入れると、高温によって乾燥され、硬いペレットができあがる仕組み。
現在、支援センターあんしんの職員2人が障害者3人を手助けしながら生産している。生産量は1日約300キロで月産約3トン。1、2年後には月に20トンの生産を目標にしている。
販売単価は未定だが、灯油価格の2、3割安を目指している。しかし、現在、市販されているペレット用のストーブを使用すると着火しにくいという難点がある。そこで市内の企業の協力を得ながら、きのこペレットを燃料として使えるボイラーやストーブの開発、普及に努めるという。
今後の運営について、支援センターあんしんで社会貢献活動の推進役を担う高橋周一CSR推進室長は「障害者の雇用の場を拡大するため将来的には10人を雇用、生涯者が自立して生活ができるように時給700円を目指したい」と話している。
毎日新聞 2013年09月19日 地方版
きのこペレットの生産は、同市松之山の雪国森林組合が運営する「松之山きのこ」のナメコ工場から排出される廃菌床を原料に昨年4月から1年間、試験操業。実用化のめどが立ったため、今年4月から同市山谷の鉄鋼会社の倉庫を無償で借りて本格操業に入った。
製造工程は簡単だ。鋼鉄製の回転窯の中に廃菌床のおがくずを入れると、高温によって乾燥され、硬いペレットができあがる仕組み。
現在、支援センターあんしんの職員2人が障害者3人を手助けしながら生産している。生産量は1日約300キロで月産約3トン。1、2年後には月に20トンの生産を目標にしている。
販売単価は未定だが、灯油価格の2、3割安を目指している。しかし、現在、市販されているペレット用のストーブを使用すると着火しにくいという難点がある。そこで市内の企業の協力を得ながら、きのこペレットを燃料として使えるボイラーやストーブの開発、普及に努めるという。
今後の運営について、支援センターあんしんで社会貢献活動の推進役を担う高橋周一CSR推進室長は「障害者の雇用の場を拡大するため将来的には10人を雇用、生涯者が自立して生活ができるように時給700円を目指したい」と話している。
毎日新聞 2013年09月19日 地方版