障害者の雇用の場を広げようと、全国で障害者を多数雇用しているITサポート会社「アイエスエフネットグループ」(東京都)が29日、新潟市中央区西堀前通6番町の地下街「西堀ローサ」に、全国で8店目となるカフェ「匠(たくみ)カフェNiigata」をオープンした。県の障害者雇用率は民間企業で1・65%(6月現在)にとどまり、全国ワースト2位。同グループ代表の渡辺幸義さん(50)は「カフェを通じて障害者への理解を深めていただき、障害者雇用を後押しできたらうれしい」と話す。
同グループは2000年にIT企業として創業したが、特に、障害がある就労困難者の雇用に力を入れてきた。渡辺さんは「共に働くうちに、彼らにも強みや良さがあることに気づき、そこを伸ばすことが重要だと気づいた」と話す。現在、全国の本社・支社などで、全社員約3000人のうち15%(約400人)が、精神障害や知的障害、身体障害などがある障害者だ。
カフェ事業は、障害者の雇用の場をさらに広げようと11年3月に始めた。福島市にオープンした1号店は、開店から11日目に東日本大震災で被災し、一時休業に追い込まれたが、同年6月には再開した。その後、全国に店舗を拡大してきた。
今回、新潟市内にオープンしたカフェは、約33平方メートルのスペースに、テーブル席やカウンター席17席を設けた、ゆとりのある空間だ。店内では、健常者である調理師と栄養士の他、同グループで3カ月の研修を受けた障害者の男女5人が、調理補助や接客スタッフとして働く。
そのうちの1人で、精神疾患を抱える金子岳夫さん(46)は「これまで体力がなく、会社で働く自信が無かった。ここなら、少しでも自分らしく社会貢献できると思う。お客さんを笑顔にできるカフェにしたい」と意気込む。渡辺さんは「スピードや安さ、大量生産は難しいが、一つ一つ心を込めて丁寧にやれるのが彼らの魅力。彼らのファンが広がってほしい」と話す。
カフェでは、調理場も併設され、コーヒー(310円)、米粉のシフォンケーキ(400円)などを味わえる他、弁当や総菜なども販売する。営業時間は午前9時〜午後6時。不定休。お弁当の注文や雇用への問い合わせも受け付ける。問い合わせは、同グループのアイエスエフネットライフ新潟(025・226・7588)。
毎日新聞 2013年11月30日 地方版
同グループは2000年にIT企業として創業したが、特に、障害がある就労困難者の雇用に力を入れてきた。渡辺さんは「共に働くうちに、彼らにも強みや良さがあることに気づき、そこを伸ばすことが重要だと気づいた」と話す。現在、全国の本社・支社などで、全社員約3000人のうち15%(約400人)が、精神障害や知的障害、身体障害などがある障害者だ。
カフェ事業は、障害者の雇用の場をさらに広げようと11年3月に始めた。福島市にオープンした1号店は、開店から11日目に東日本大震災で被災し、一時休業に追い込まれたが、同年6月には再開した。その後、全国に店舗を拡大してきた。
今回、新潟市内にオープンしたカフェは、約33平方メートルのスペースに、テーブル席やカウンター席17席を設けた、ゆとりのある空間だ。店内では、健常者である調理師と栄養士の他、同グループで3カ月の研修を受けた障害者の男女5人が、調理補助や接客スタッフとして働く。
そのうちの1人で、精神疾患を抱える金子岳夫さん(46)は「これまで体力がなく、会社で働く自信が無かった。ここなら、少しでも自分らしく社会貢献できると思う。お客さんを笑顔にできるカフェにしたい」と意気込む。渡辺さんは「スピードや安さ、大量生産は難しいが、一つ一つ心を込めて丁寧にやれるのが彼らの魅力。彼らのファンが広がってほしい」と話す。
カフェでは、調理場も併設され、コーヒー(310円)、米粉のシフォンケーキ(400円)などを味わえる他、弁当や総菜なども販売する。営業時間は午前9時〜午後6時。不定休。お弁当の注文や雇用への問い合わせも受け付ける。問い合わせは、同グループのアイエスエフネットライフ新潟(025・226・7588)。
毎日新聞 2013年11月30日 地方版