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Channel: ゴエモンのつぶやき
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ブラインドサッカーで「スポ育」 信頼と思いやりを学ぶ

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 学校現場で「ブラインドサッカー」(視覚障害者サッカー)の体験教室が広がっている。子供たちは目隠しをして友達の声や音を頼りにボールを蹴ったり、走ったりしながら、コミュニケーションの大切さを実感する。信頼と思いやりを自然に学べる授業として好評だ。

 仲間を信頼

 体験教室は、日本ブラインドサッカー協会(東京都新宿区)が小中学生を対象にした教育プログラム「スポ育プロジェクト」を作り、一昨年から開始。90分間のプログラムで、同協会の職員やブラインドサッカーの日本代表選手らが、アイマスクとシャカシャカと音の鳴るボールで指導する。

 昨年度までに首都圏で延べ218回実施し、今年度は延べ約250回以上で指導する予定だ。今後、関西圏などにも範囲を広げたいとしている。

 東京都中央区の区立月島第三小学校(小野由美子校長)では10月24日、4年生の総合学習の授業で実施。4年生児童50人が体育館で、アクサ生命(港区)社員の秋葉茂・日本代表選手(40)と同社のボランティア社員らから指導を受けた。

 秋葉選手らは「『もっと右』と言っても、相手にとっては『左』。『左に進んで』と言わないと伝わらない。相手の立場に立って声掛けして」とアドバイス。「目が見えないと情報の80%は失われる。でも、周りの人を信頼することで思い切りプレーできます」などと説明した。

 障害者の気持ちに

 子供たちは、アイマスクをして「歩く」「走る」「ボールを蹴る」のステップで練習。前方で待つ仲間の「こっち、こっち」「あと3メートル」などの声を頼りにプレー。最初は怖がっていた児童たちも授業の終わり頃には勢いよくボールを蹴り出した。

 同協会の井口健司・ダイバーシティ事業部長は「ブラインドサッカーの魅力は、遊び感覚で楽しみつつ、自然に目の見えない人の気持ちになれること。相手の立場になって考え、人を信頼する大切さを学べる」と話している。

 問い合わせは同協会スポ育担当(電)03・6908・8907。



【用語解説】ブラインドサッカー

 フットサルコートに、高さ約1メートルのサイドフェンスを立てて行う。選手は、アイマスクを付けた4人のフィールドプレーヤーと、ゴールキーパー(晴眼者=視覚に障害のない人)。蹴る方向や距離などを、コーチ(同)やゴールの後ろでコーラー(同)と呼ばれる選手が指示する。ディフェンスのプレーヤーは「ボイ」という声を出し、自分の居場所を知らせる。「B1クラス」と呼ばれる。このほか、コーラーを置かずに弱視者がプレーする「B2/3クラス」もある。


友達の声を頼りに、アイマスクをしてボールを蹴る児童たち=10月24日、東京都中央区立月島第三小学校

SankeiBiz- 2012.11.11 10:20

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