目の不自由な人たちが安心してウオーキングを楽しむ目的で2003年に産声を上げた、岐阜市の「ハイキングサークルEWC」(増井貴久美代表)が発足10周年を迎えた。新年も毎月1回、東海3県の行楽地や街を訪れ、介助者とともに爽やかな汗を流している。
EWCは、「疲れない程度の外歩きをしたい」と、視覚障害者の登山サークルから派生する形で始まり、昨年11月には発足10周年の節目を迎えた。
メンバーが歩くハイキングコースは、6年前に光を失った増井代表と介助ボランティアの田中知里さん=岐阜市日置江=らが下見をして決めている。毎回、その土地ならではの触感や匂い、音をコースに盛り込む。
最初のハイキングは各務原市のおがせ池から関市の迫間不動尊まで歩いた。落ち葉の上を歩き、「カサカサ」という音が聞こえたのが好評だったという。
春はしだれ梅に触れ、夏は流しそうめんに挑戦。冬はふわふわの雪の上で、そり遊びも楽しんだ。
平均年齢は60代後半。会員の林澄子さん=羽島郡笠松町=は「何より仲間に会えるのがうれしい。足腰も丈夫になった」と笑顔をみせる。
今月15日の「新年初歩き」には、岐阜市近郊や大垣市、愛知県大府市などから22人が参加。JR岐阜駅から伊奈波神社まで1時間かけて歩き、岐阜大仏も参拝した。
「視覚障害者も閉じこもるのではなく、外に出ることが大切」と増井代表。「10年たって会員の年齢が上がったが、ゆっくりのペースでも、細く長く続けたい」と話している。
EWCの問い合わせは、岐阜市ボランティアセンター、電話058(255)5511。
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介助者とともに新年最初のハイキングを楽しむ増井貴久美代表(中央左側)ら=岐阜市伊奈波通、伊奈波神社
岐阜新聞 - 2014年01月21日 10:30
EWCは、「疲れない程度の外歩きをしたい」と、視覚障害者の登山サークルから派生する形で始まり、昨年11月には発足10周年の節目を迎えた。
メンバーが歩くハイキングコースは、6年前に光を失った増井代表と介助ボランティアの田中知里さん=岐阜市日置江=らが下見をして決めている。毎回、その土地ならではの触感や匂い、音をコースに盛り込む。
最初のハイキングは各務原市のおがせ池から関市の迫間不動尊まで歩いた。落ち葉の上を歩き、「カサカサ」という音が聞こえたのが好評だったという。
春はしだれ梅に触れ、夏は流しそうめんに挑戦。冬はふわふわの雪の上で、そり遊びも楽しんだ。
平均年齢は60代後半。会員の林澄子さん=羽島郡笠松町=は「何より仲間に会えるのがうれしい。足腰も丈夫になった」と笑顔をみせる。
今月15日の「新年初歩き」には、岐阜市近郊や大垣市、愛知県大府市などから22人が参加。JR岐阜駅から伊奈波神社まで1時間かけて歩き、岐阜大仏も参拝した。
「視覚障害者も閉じこもるのではなく、外に出ることが大切」と増井代表。「10年たって会員の年齢が上がったが、ゆっくりのペースでも、細く長く続けたい」と話している。
EWCの問い合わせは、岐阜市ボランティアセンター、電話058(255)5511。

介助者とともに新年最初のハイキングを楽しむ増井貴久美代表(中央左側)ら=岐阜市伊奈波通、伊奈波神社
岐阜新聞 - 2014年01月21日 10:30