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「地域が支え」介護劇 丹波の福祉職員ら熱演

 お年寄りや障害者を介護する男性による虐待の予防をテーマにした啓発劇が2日、篠山市黒岡の篠山市民センターで上演された。介護をする男性の心理や、市の支援制度などを、実際にお年寄りや障害者の介護に関する相談業務を担当する市職員らが熱演。出席した市民ら230人は笑ったり、涙ぐんだりしながら介護の厳しさを感じていた。

 劇には、市地域福祉課、社会福祉協議会、地域包括支援センターに勤務する職員17人が出演。昨年12月から10回の練習を重ね、約40分の舞台にまとめた。

 認知症の親と生活する男性と、障害者の娘と暮らす男性の2組の家族が登場。生真面目に介護をするが地域から孤立しており、次第に介護する男性自身が精神的に疲れ、介護される側の立場を考える余裕がなくなったり、声を荒らげたりする様子を熱演した。

 保健師や社会福祉士らがそのままの役で出演し、篠山市が地域の見守り活動の一環で、今年度始めた自治会長、民生委員、民生協力員、福祉委員の4者会議の活動を再現。行政と連携し、地域全体でお年寄りや障害者を見守り、支える社会の実現を呼びかけた。

 認知症の父親の介護をしている男性が家庭訪問に来た地域の人の温かい支援の言葉に涙ぐむ場面では、普段、息子のことがわからない父親が「息子を泣かした」と言って怒る迫真の演技で場内の涙を誘っていた。

 啓発劇は今年で4回目。毎年1回「権利擁護市民フォーラム」で上演している。脚本を担当した松本ゆかり・地域福祉課係長は「市の制度や職員に親しみを持ってもらおうと今年も上演した。出演者や内容に一貫性を持たせ、シリーズにすることで、毎年楽しみに見てもらっているようだ」と話した。

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介護をテーマにした劇を演じる市職員ら(篠山市黒岡の篠山市民センターで)

(2014年2月3日 読売新聞)

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