障害者の高齢化が進む中、和歌山県田辺市の社会福祉法人ふたば福祉会(米川徳昭理事長)は、上富田町生馬で今春開所に向け、高齢障害者のためのグループホーム建設を進めている。高齢障害者を対象にしたグループホームを福祉会が建設するのは初めて。
場所は上富田町生馬の生馬保育所跡地。国の補助を受けて建設する。総事業費は約4千万円、名称は未定。木造平屋で延べ床面積約170平方メートル、定員は5人。車いすの人も利用しやすくし、トイレなどをバリアフリー化する。
福祉会は、1977年に「ふたば共同作業所」を開所したのが始まりで、81年に社会福祉法人として認可を受けた。親亡き後の問題から、障害者の生活の場を望む声が高まり、87年に「生活ホーム準備会」が発足。同年、田辺市内にグループホーム「ふたば生活ホーム」が開所した。
現在、福祉会が管理するグループホームは市内と上富田町内に計七つあり、民家やアパートの賃借が多い。複数のホームを職員数人が交代で支援している。ホームでは60代8人と70代1人のほか、10〜50代の障害者も生活しており、自立した生活を送る訓練のため、若いときから入居している人もいる。
高齢になると足腰が弱くなったり、通院の頻度が高くなったりする。車いすで生活しなければならないケースも出てくるが、各グループホームは完全なバリアフリー対応にはなっていないのが現状。エレベーターがある「ふたばゆったりホーム」(同市文里1丁目)は50代より上の障害者が入居している。
幅広い年齢層が一緒に暮らすグループホームもあり、若者と高齢者とでは生活のリズムが異なるという課題が出てくる。今は自宅で過ごせても、将来的に親が年老いて自宅で生活できなくなるという心配もある。
そのため、福祉会では、障害がある高齢者に安心して生活してもらうためのグループホームの建設に取り組んだ。
ふたば福祉会法人事務局の野長瀬祐樹さん(37)は「保護者からは親亡き後のことを心配する切実な声がある。それらの声に応える生活の場を誕生させることができれば。利用者にはゆったりと過ごしてもらうようにしたい」、米川理事長(57)は「利用者に『ここに住みたい』と思ってもらえるようなグループホームづくりをしていきたい」と話している。
Image may be NSFW.
Clik here to view.
【今春開所予定の高齢障害者のためのグループホーム(和歌山県上富田町生馬で)】
紀伊民報 (2014年02月08日更新)
場所は上富田町生馬の生馬保育所跡地。国の補助を受けて建設する。総事業費は約4千万円、名称は未定。木造平屋で延べ床面積約170平方メートル、定員は5人。車いすの人も利用しやすくし、トイレなどをバリアフリー化する。
福祉会は、1977年に「ふたば共同作業所」を開所したのが始まりで、81年に社会福祉法人として認可を受けた。親亡き後の問題から、障害者の生活の場を望む声が高まり、87年に「生活ホーム準備会」が発足。同年、田辺市内にグループホーム「ふたば生活ホーム」が開所した。
現在、福祉会が管理するグループホームは市内と上富田町内に計七つあり、民家やアパートの賃借が多い。複数のホームを職員数人が交代で支援している。ホームでは60代8人と70代1人のほか、10〜50代の障害者も生活しており、自立した生活を送る訓練のため、若いときから入居している人もいる。
高齢になると足腰が弱くなったり、通院の頻度が高くなったりする。車いすで生活しなければならないケースも出てくるが、各グループホームは完全なバリアフリー対応にはなっていないのが現状。エレベーターがある「ふたばゆったりホーム」(同市文里1丁目)は50代より上の障害者が入居している。
幅広い年齢層が一緒に暮らすグループホームもあり、若者と高齢者とでは生活のリズムが異なるという課題が出てくる。今は自宅で過ごせても、将来的に親が年老いて自宅で生活できなくなるという心配もある。
そのため、福祉会では、障害がある高齢者に安心して生活してもらうためのグループホームの建設に取り組んだ。
ふたば福祉会法人事務局の野長瀬祐樹さん(37)は「保護者からは親亡き後のことを心配する切実な声がある。それらの声に応える生活の場を誕生させることができれば。利用者にはゆったりと過ごしてもらうようにしたい」、米川理事長(57)は「利用者に『ここに住みたい』と思ってもらえるようなグループホームづくりをしていきたい」と話している。
Image may be NSFW.
Clik here to view.

【今春開所予定の高齢障害者のためのグループホーム(和歌山県上富田町生馬で)】
紀伊民報 (2014年02月08日更新)