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函館の「かんばす」 NPO法人設立へ総会 障害者自立支援を拡充

 【函館】障害者の自立生活に向けた支援を行う市民団体「自立の風かんばす」(横川由紀代表)は15日、函館市末広町の市地域交流まちづくりセンターで、NPO法人設立に向けた総会を開く。2005年から任意団体として活動してきたが、法人化によって公的助成が受けやすくなる。自立生活訓練の受け入れ事業を拡充させる考えだ。

 全身の筋力が衰える進行性の病気のため、介助を受けながら電動車いすで生活している横川さん。旅行で訪れて気に入った函館に札幌から移り住み、05年に函館市宮前町で支援者と「かんばす」を設立した。

 10年から市内富岡町の民家を借りて「道場」とし、障害者を受け入れている。買い物や炊事、洗濯など自立生活を送るための訓練を行う施設。札幌市出身で、副代表に就任する予定の高谷和弘さん(40)は、知的障害者として2年間訓練を受け、1人暮らしを実現した「卒業生」第1号だ。

 任意団体のままでは、訓練中に事故があった場合にメンバー個人の責任が問われたり、公的助成が受けづらいなどの難点があった。横川さんは「任意団体の活動に限界が来た。応援してくれる方々からの支援も受けやすくなるし、信用性が増す。利用者が安心して訓練を申し込めるのでは」と期待する。

 NPOの定款づくりは難航した。障害者の定義や対象とする障害の範囲など、一つ一つの文言をめぐりスタッフ全員で議論し、2年かかった。総会後に道に法人設立を申請する。審査は半年ほどかかる見通し。横川さんは「障害者が施設ではなく、地域で暮らせる手助けを続けたい」と話している。

北海道新聞(03/14 16:00)

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