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Channel: ゴエモンのつぶやき
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福祉サービス利用計画 県内は作成遅れ傾向

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 障害者が福祉サービスを受ける際に必要となる「サービス等利用計画」について、佐賀県内の障害者の作成が遅れている。来年4月以降、計画がないとサービスを受けられなくなるが、昨年末時点で作成を終えた利用者は14・7%にとどまる。進まない背景には、計画を作る指定事業者や専門員の不足がある。

 利用計画の作成は一部の障害者に限られていたが、2012年度の障害者自立支援法改正でサービスの利用者全員に拡大された。障害の特性に応じてサービスを適切に組み合わせるためで、市町はサービスの支給決定前に提出を求めなければならない。

 県障害福祉課によると、昨年末時点の県内のサービス利用者は6373人。このうち、計画作成が済んだのは14・7%の935人にとどまる。保健福祉事務所別では杵藤地区が最も低く12・3%。最も高い伊万里地区でも22・5%で、全国平均の23・9%を下回っている。

 県全体の4分の1以上に当たる1725人の利用者がいる佐賀市の遅れは深刻で、作成率は9・5%(163人)。期限が15年3月末に迫る中、市の担当者は「計画を作成できる人が足りない」とこぼす。計画を作る「相談支援専門員」は市内に24人いるが、作成には障害者本人や家族への聞き取りで数日かかるケースもあるという。「福祉事業所に専門員を養成してもらうよう、呼び掛けていくしかない」としている。

 県障害福祉課は、佐賀市だけで開いていた専門員の資格取得に必要な講習会を県内3地区で開くなどの対策を講じる。「現状は厳しいが、障害者がサービスを受けられない事態にならないよう、最優先課題として計画作成を進めていきたい」という。

 佐賀市の障害者福祉施設の職員は「現場は慢性的な人手不足で、新しい制度を押しつけられても対応できない。講習会が年1回なのも、専門員が増えない原因ではないか」と指摘する。

2014年03月16日更新 佐賀新聞

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