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Channel: ゴエモンのつぶやき
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伝統のつばき油復活  陸前高田、障害者と協力

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 東日本大震災で消滅の危機に直面していた岩手県陸前高田市の名産品つばき油が、地元の障害者就労支援施設の協力を得て復活した。市内唯一の製油店は津波で廃業したが、経営者夫妻が「地域の宝を守って」という周囲の声に再興を決意し、障害者らとともに奮闘している。

 陸前高田市とその周辺からなる気仙地区はツバキの群生地で、かつてはつばき油作りが盛んだったが、震災前には 石川秀一 (いしかわ・しゅういち) さん(63)、 春枝 (はるえ) さん夫妻経営の「石川製油」が唯一の製油店となっていた。

 料理や肌の手入れに使うつばき油は、女性を中心に人気だったが、昨年3月11日の津波で製油店は流失。消防団員として活動中だった後継ぎの長男=当時(37)=をも失った。「今後のことなんて考えられなかった」と春枝さん。製油店は約半世紀の歴史を閉じた。

 そんな2人に声を掛けたのが、地元で社会福祉法人大洋会が運営する「青松館せせらぎ」だった。せせらぎも震災で、障害者20+ 件らの仕事場を失った。 中村浩行 (なかむら・ひろゆき) 館長(49)は「つばき油は気仙の宝物。私たちに手伝いをさせてほしい」と石川さん夫妻を説得。ツバキの実を提供してくれる住民も現れ、復活が決まった。

 今年4月、施設内に製油施設がオープン。夫妻が技術指導を行い、障害者らがツバキの実の選別作業などに励む。秀一さんは「何度失敗してもいい。やる気になって覚えればいい油ができる」と勇気づけている。

 「気仙椿油」の名で、瓶詰めしたものを6月から県内のスーパーなどで販売。東京の化粧品メーカーが、気仙椿油を使ったハンドクリームの発売を予定するなど、地域の宝は着実に全国へ浸透しつつある。

【編注】問い合わせは青松館せせらぎ、電話0192(55)1890

(共同通信)

47NEWS- 2012/11/20 11:51

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