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障害者育成大豆のしょうゆ販売 社会参加へ大きな一歩 長野

 多機能型事業所「エコーンファミリー」(長野市)に通う障害者たちが栽培した大豆を原料にしたしょうゆが、県内のスーパーチェーンの店頭などで販売される。障害者らが作った商品が、一般メーカーの製品と肩を並べて売られることは珍しく、通所者らは「うれしい」と大喜び。事業所支援員の山岸佳代社会福祉士は「働く喜びにもなるし、誇りにもなる。障害者の社会参加の大きな一歩だ」と話している。

 同事業所は、社会福祉法人「花工房福祉会」(同)が運営。現在、79人の知的障害者らが通って、パンや豆腐の製造販売、公共施設などの清掃業務などに携わり、働く喜びを実感している。大豆栽培は2年前、同市若穂川田の遊休農地約2千平方メートルの活用を任され、収穫した全量の買い取りを中野市のしょうゆメーカー「マルヰ醤油(しょうゆ)」が申し出たことから始まった。

 栽培は10〜40代の通所者11人が担当したが、栽培は初めての体験。近くの農家やNPO法人らに栽培方法の指導を仰いだ。昨年はさらに2倍の約4千平方メートルを栽培し、同市立川田小の児童らも加わって種まきや雑草取り、収穫などの作業を協力して行ってきた。

 最初の年に収穫された大豆は昨年2月に仕込みが行われ、通所者も作業に参加した。その後1年間、明治2(1869)年製造のスギのたるで熟成させたしょうゆは添加物を一切使わず、栽培段階でも農薬は使用していない。同社の民野博之専務は「天然熟成させたしょうゆ本来の味わいが自慢。通所者らの思いが込められた、素晴らしいしょうゆが出来上がった」と喜ぶ。

 しょうゆは製品化にあたり、通所者らがアイデアを出し合ってラベルなどのパッケージングをした。「信州産丸大豆醤油『みんなで作ったお醤油です。』」の製品名で、今月から県内のスーパーの店頭などに並び、1本250ミリリットル入り400円(税別)で販売される。

2014.4.17 02:04 MSN産経ニュース

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